大手キャリアのオンライン専用プラン/サブブランドやMVNOで、最激戦区だったのが月20GBのプランですが、最近大きな変動がありました。この容量帯で先頭集団を走っていたahamoが、10月から料金そのままで容量を30GBに増量しました。これに即座に日本通信が反応し、20GBで月額1390円、50GBで月額2178円という驚きのプランを発表し話題になりました。
今回は変動があった月20GB/30GB/50GBの料金比較とオススメキャリアを解説します。今後もこの容量帯は激しい競争が見込まれるため、目が離せません(料金は全て税込み)
今回の変動のきっかけになったのはahamoです。もともとahamoは月20GBのデータ容量に5分かけ放題が付いて月額2970円でしたが、9月12日に、料金はそのままで容量を20GBから30GBに増量することを発表しました。変更は10月1日から開始し、以前からahamoを契約していた人も自動的に30GBに変更されています。大盛りオプションを適用すると月4950円で110GB使えるようになりました。
海外で使える容量も30GBに増量された上、新たに容量超過後の最大速度にも制限が付くこともありませんでした。最近発表された主要キャリアの新プランは改悪だったり、複雑な条件が付いたりすることが多い印象でしたが、ahamoはお得になるだけで何のデメリットもない変更で驚きました。
ahamoのプラン変更に即座に対応したのが日本通信です。ahamoが増量を発表した翌々日の9月14日、日本通信の福田社長がX(旧Twitter)でahamoの増量に反応しました。
そしてその4日後、日本通信も料金そのままでデータ容量が増えた「合理的みんなのプラン」「合理的50GBプラン」を発表しました。
「合理的みんなのプラン」は、もともと月10GBのデータ容量に5分かけ放題、または70分の無料通話が付いて月額1390円でしたが、9月30日からは料金そのままで月20GBに増量されました。同じく、月30GBの容量に5分かけ放題、または70分の無料通話が付いて月額2178円だった「合理的30GBプラン」が、料金そのままで「合理的50GBプラン」になりました。
後ほど詳しく解説しますが、20GBと5分かけ放題で月1390円のプランも、50GBと5分かけ放題で月2178円のプランも、料金面では他の追随を許さない圧倒的安さです。
では、今回の変動で月20GB/30GB/50GBの戦いはどう変化したのでしょうか?まずは月20GBのプランを比較します。月20GBは日本通信の合理的みんなのプランが加わり、ahamoが抜けました。
月20GBでは、日本通信の合理的みんなのプランが圧倒的に安いです。5分かけ放題、または70分の無料通話が付いて月額1390円で使えます。また、通話料金は30秒あたり11円で、高品質なVoLTEで通話が可能です。昼や夕方に速度が低下しがち、キャンペーンが少ない、余ったデータが繰り越されない、店舗サポートがないなどの注意点はあるものの、月額1390円は非常にお得です。
通話が多い人は楽天モバイルもお得です。月のデータ使用量が20GB未満なら料金は月額2178円で、アプリ「Rakuten Link」を使えば国内通話は無料でかけ放題です(一部対象外の番号あり)。2024年以降に立て続けに「最強家族プログラム」「最強青春プログラム」「最強こどもプログラム」「最強シニアプログラム」を開始したため、家族で契約していれば何らかの割引を受けられます。日本通信の合理的みんなのプランは時間無制限のかけ放題が月額1600円なので、これを追加するよりは楽天モバイルを契約した方がよいでしょう。
一方、LINEMOベストプランVはahamoと同じ料金なのに使える容量がahamoより10GB少ない20GBで、優位性がなくなってしまいました。キャンペーンが豪華、LINEアプリによる通信がカウントフリーといったメリットはあるものの、自分なら10GB多く使えて、海外でも使えて、容量超過後の低速通信に容量制限がないahamoを選ぶと思います。
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