「iPhone 16/16 Pro」のカメラ機能を比較、基本画質に差はなし? 新ボタン「カメラコントロール」は難易度高し荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/3 ページ)

» 2024年10月29日 15時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 今話題のデジタル“カメラ”といえば、iPhone 16シリーズである。「iPhone 16」と「iPhone 16 Pro」の2系統があるわけだが、共通点も多いので両者を2回に分けて“カメラ”という視点でレビューしたい。

 今回(前編)は、新しいインタフェース「カメラコントロール」ってどうなの、という所と基本画質をチェックしていく。

 なお、この記事では特記のない限りiPhone 16は「iPhone 16」と「iPhone 16 Plus」を、iPhone 16 Proは「iPhone 16 Pro」と「iPhone 16 Pro Max」をまとめて指す。

iPhone 16/16 Pro比較 向かって左が「iPhone 16 Plus」、右が「iPhone 16 Pro」。Proの方がMaxじゃないので大きさがそろっていないけどご勘弁を。iPhone 16は、カメラの並びが縦になったので目立つ

なんと、シャッターボタンが“5つ”になっちゃった!

 iPhone 16とiPhone 16 Proでは「カメラコントロール」というボタンが増えた。そしてiPhone 16ではiPhone 15 Proで搭載された「アクションボタン」も増えた。

 なんかボタンがいっぱい、って感じですな。

 ここでアクションボタンに「カメラ」を割り当ていたとしよう。その場合、アクションボタンの長押しでカメラが起動する。この場合、カメラが起動しているとアクションボタンもシャッターボタンとして動作する。

 2つの音量ボタンも加えると、合わせて3つもシャッターボタンがあることになる。

iPhone 16/16 Pro比較 設定の「アクションボタン」でアクションボタンに「カメラ」を割り当ていることができる。これを長押しするとカメラが起動するのだ

 続いて、新設のカメラコントロール。こちらはクリックする(ポンと押して離す)とカメラが起動する。

 そしてカメラアプリではシャッターボタンとして動作する。これが4つ目のシャッターボタン。

iPhone 16/16 Pro比較 新しく搭載されたカメラコントロール。写真はiPhone 16 Plus。タッチバー的に使うので幅が広め

 そして、カメラアプリの画面にもシャッターボタンがある。つまり、左右の側面と画面の3カ所に合計5つのシャッターボタンがあるという、便利なんだかややこしいんだか、よく分からない状態になったのである。

iPhone 16/16 Pro比較 左右の側面と画面の3カ所、左側面のボタンは3つともシャッターとして使えるので計5つというすごいことになったのだった

 個人的には「どう持っても、どれかしらのシャッターを押せる」から、妙な持ち方で妙なアングルで撮れたりして面白い……のだけど、不用意に押しちゃって予定外の写真を撮っちゃうという事案も増えております。

「カメラコントロール」でチェックしたいポイント

 そして注目のカメラコントロール。チェックしたいポイントが3つある。

  1. 位置はシャッターボタンとしてどうなん?
  2. いろんなことできそうだけど、使いやすいの?
  3. カスタマイズできるん?

 順番に確かめていこう。

ポイント1:位置はシャッターボタンとして押しやすい?

 カメラコントロールには、カメラをいろいろとコントロールする機能があるわけだが、もっとも使われるのは「シャッターボタン」として、だ。

 本体を横位置に持ったとき、ここにシャッターボタンがあると押しやすそうである。

 ただ、その位置に賛否両論ある。

 例えば、ソニーの「Xperia 1」シリーズはずっと側面にシャッターボタンを持っているが、その位置はもうちょっと端っこだ。

iPhone 16/16 Pro比較 Xperia 1のシャッターボタン。端にあり、表面の加工も他とは違っていてシャッターとして押しやすい

 どちらが正解か――それはスマホをどう持つかに大きく影響される。

 カメラを使い慣れている人は、上の写真のように中指を背面に当てるように持ちがちだと思う。そして人差し指でシャッターを押すのだが、その場合はXperia 1シリーズの位置が正解。iPhone 16やiPhone 16 Proの位置だと、人差し指から遠い。

iPhone 16/16 Pro比較 このような持ち方をすると、カメラコントロールはちょっと遠くてシャッターとして押しづらい。中指の使い方に注目。

 もう1つ、カメラを上下から挟むように持つ人もいる。こういう持ち方だと、iPhone 16やiPhone 16 Proのカメラコントロールはちょうどいい位置なのである。

 昔、この持ち方はコンパクトデジタルカメラの“悪い持ち方”の代表として取り上げたことがあるのだけど(手ブレしやすく安定しないのだ)、まあ、手ブレ補正も昔に比べて強力だし、今だと正しい持ち方も何もないのかもしれない。

iPhone 16/16 Pro比較 上下から挟むように持つと人差し指がちょうどいい位置に来る

 Appleがどういう持ち方を想定してこの位置に置いたのかは知らないけど、わたしはカメラコントロールの位置に合わせて上下挟み持ちをするようになっちゃいました。

ポイント2:カメラコントロール自体は使いやすい?

 カメラコントロールは、それ自体がタッチセンサーになっていて、軽く押すとクッと軽い衝撃があり、その状態ですりすりすると設定を変えられるし、ダブルタップすると設定項目を変えられる。

 で、最後までグッと押し込むと(ここは物理的に実際に押し込める)撮影できるというわけだ。

iPhone 16/16 Pro比較 カメラコントロールを使ってカメラを切り替えているの図。人差し指を左右に動かして調整できる

 これらができるから「カメラコントロール」と名付けられたのだろうけど、ただ、これで細かい設定をしやすいかというと、それは難しい

 カメラコントロールで調整できるのは「露出補正」「ズーム倍率」「カメラ切替」「フォトグラフスタイル」「トーン」「被写界深度(ポートレート時のボケ調整)」の6つ。これはかなりぜいたくに搭載しましたな、って感じだ。

iPhone 16/16 Pro比較 カメラの切り替え。「0.5x」「1x」「2x」を切り替えられる(iPhone 16 Proの場合は「5x」も選べる)。「1.2x」や「1.5x」は選べない
iPhone 16/16 Pro比較 ズーム。こちらは「0.5x」から最大倍率までをシームレスに倍率を変えたいときに使う。タッチで細かくいじれるので、不用意に触ってズレがちだったりする
iPhone 16/16 Pro比較 被写界深度。ポートレートモードでのピントの合う範囲やボケの大きさをコントロールするものと思えばいい。これをいじると、自動的にポートレートモードと同じようになるので、「ポートレートモードの存在意義は?」って感はある
iPhone 16/16 Pro比較 露出。これはそのまま露出補正を行う機能で、カメラを使い慣れている人には便利かも。ただ、スルっと動きすぎるので注意が必要
iPhone 16/16 Pro比較 スタイル。新しいフォトグラフスタイルで、どんな“画作り”にするかを選べる(詳しくは後編で解説する)
iPhone 16/16 Pro比較 トーン。画のトーンを調整したいときに使おう。フォトグラフスタイルを補完するものと思っていい

 ということで、けっこうあるよね。

 で、使っていて気になったのは操作に結構気を使うことと、誤操作しちゃうこと。意識せず指が動いちゃってズーム倍率が変わったり、露出が補正されちゃったりして、何度か困った。

 誤操作の被害が少ないのは「カメラ切替」で(ちょっとでも変わったらすぐ分かるし)、これを使って0.5x→1x→2x(→5x)と倍率を変えられるのはそれなりに便利なので、使うときは大抵それだ。

 そういえば、かつて「MacBook Pro」がファンクションキーの代わりにタッチバーを採用したけど、最新モデルではなくなっているし、カメラの世界ではキヤノンが初代「EOS R」で似たようなタッチ式の「マルチファンクションバー」を採用したのだけど、その後どうなったのかとんと聞かない。

iPhone 16/16 Pro比較 キヤノンが初代EOS Rで採用したタッチ式のマルチファンクションバー。その後の製品には採用されなかった

ポイント3:カメラコントロールのカスタマイズはどう?

 カメラコントロールで注目したいのは、そのカスタマイズかと思う。

 カメラコントロールの設定を開くと、押したときに起動する「カメラアプリ」を変えられる。アプリ側も対応する必要があるようだが、2024年10月初旬現在、わたしのiPhoneにはいっているアプリでは「ProCamera」と「Instagram」が対応していた。

 ProCameraはいち早くカメラコントロールに対応しており、ズーム倍率や露出補正ができるようになっていた。

 なお、未対応のカメラアプリではシャッターとしても使えないので注意。個人的には、Leica LUXがこれに対応してくれるとうれしい。

iPhone 16/16 Pro比較 カメラコントロールをクリックした時に開くアプリを指定できるまだ対応アプリは少ないようだけど、今後増えそうな気配はする

カメラコントロールの結論

 カメラコントロールをスリスリして設定を変えるというインタフェースは、アイデアとしてはいい。けれども誤操作もしやすく、使いこなすのは難しいかなと思う。

 でも、シャッターボタンとしては便利で、個人的に、横位置の時はここでシャッター押す癖が付いちゃいました。

 なお、2024年内のアップデートで、シャッター半押しでAF/AEを固定して全押しで撮影という「2段階シャッター」が提供される予定なので、カメラ好きの人は“乞うご期待”である。

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