そんな楽天市場の出店者にとって、「楽天モバイルの契約者が増えることは意義がある」と三木谷氏は力説する。
楽天モバイルは、最強家族プログラム、最強青春プログラム、最強子どもプログラムの各種割引により、若年層を中心に他社からの乗り換えが加速しており、「若者のシェアが非常に高い」(三木谷氏)という。三木谷氏が公表した資料によれば、特に10〜30代が他社から楽天モバイルへ移行していることが分かる。
楽天モバイルの軸とした楽天グループシナジーについては、再三にわたって語られていることだが、三木谷氏は「1年間で3人に1人が(楽天グループの)新しいサービス使う、と考えてほしい」と訴え、楽天モバイルの契約により楽天エコシステム(モバイル以外のサービス)の利用も増えることを説明した。
さらに三木谷氏は、楽天モバイルと楽天カードのユーザーは楽天市場での購買金額が大きいことにも言及する。2024年に開催された楽天スーパーSALEでは、「楽天スーパーSALEにおける売り上げは、楽天モバイルの利用だけでも30.1%向上、楽天カードだけでも18.3%向上。両方に入る(利用してもらう)といきなり71.9%も向上する」という。
楽天モバイルとして実施した取り組みについては、2024年12月に開催の「楽天モバイル 最強感謝祭」を紹介。「Rakuten最強プラン」契約者を対象に、30以上の楽天グループのサービスから総額3億円相当の特典を進呈する、という内容で、「楽天モバイルの契約者などが1万3000円以上余分に買った」という。
この感謝祭が「大盛況だった」(三木谷氏)ことから、楽天モバイルは「感謝祭を3カ月に1回のペースで開催する」と同氏。2025年に開催が決定した月は3月、6月、9月、12月。楽天モバイルとしても「特典」を通して楽天グループサービスの利用を促したいようだ。
三木谷氏は、「楽天モバイルのデータを使って、店舗の皆さんがプロモーションできる広告商品を提供していきたい」と今後の店舗に関する取り組みを明かした。「楽天なくして生活はない、AIなくして未来はない、モバイルなくして成功はない」と、楽天市場の出店者に強く訴えた。
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