Renoシリーズはどこへ向かう? 最新モデルに見るOPPOの動き山根康宏の海外モバイル探訪記

» 2025年02月02日 10時00分 公開
[山根康宏ITmedia]

 OPPOのスマートフォンはハッセルブラッドカメラを搭載する「Find」、中核モデルの「Reno」、コスパに優れた「A」と、主に3つのラインアップを中国で展開しています。その主力となるRenoの最新モデルとして「Reno 13」「Reno 13 Pro」が発売されました。今回は上位モデルとなるReno 13 Proをチェックしてみます。

photo OPPO Reno 13 Pro

 RenoシリーズはOPPOの代表的なモデルですが、ターゲットは女性に絞っています。中国国内の広告を見ても、美しいボディーを前面に出しており、AI機能やカメラ、防水などの性能より「美しい製品」であることをアピールしています。

photo Reno 13シリーズの中国の広告

 プロセッサはMediaTekのDimensity 8350、ディスプレイは6.83型(2800×1272ピクセル)と解像度が高く、バッテリーは5800mAhを搭載しています。80Wの急速充電、50Wの無線急速充電にも対応します。価格は3399元(約7万3000円)です。

photo ミドルハイレンジクラスの製品だ

 本体カラーはピンク、紫、ブラックの3色(写真はブラックは写っていません)です。紫は背面にシボを効かせたような仕上げとすることで、美しさを際立てています。一方でカメラはツートンカラーに仕上げているものの、縦に並んだレンズデザインにはあまり特徴を感じられません。

 実は過去モデルの「Reno12」「Reno11」「Reno10」でもカメラデザインは変わっており、OPPOは「Renoらしさ」というイメージを確立できていません。

photo 美しいデザインのボディー

 本体内部の冷却機能については特に説明されていませんが、ハイエンドゲームを連続8時間プレイしても手が汗ばまないよう、本体の温度上昇を抑えてくれるとのこと。ミドルハイレンジモデルなので、ゲーム用途もターゲットに入れているわけです。

photo 冷却機能に優れている

 カメラは5000万画素の広角と3.5倍望遠、800万画素の超広角を搭載しています。AIによりデジタル望遠の画質劣化をカバーしたり、手ブレの補正、ガラス反射除去機能などを搭載します。加えて、消しゴムマジック的な機能もあります。カメラ性能は十分といったところです。

photo AIカメラの性能は高い

 本体デザインも悪くなく、カメラや充電の性能も悪くないReno13 Proですが、実際に中国の家電量販店で来客の動きを見ていると、他の端末を手に取る客の方が多いように感じられました。

 総合点でいえば80点です。十分合格点を与えられる製品ですが、やはり大きく目立った特徴に欠けていると感じられます。カメラのライトもおしゃれな感じなのですけどね、それだけでは弱いのです。

photo Renoらしさが弱いと感じる

 Findシリーズは特徴的なカメラデザインとハッセルブラッドとのコラボによりグローバルでも高い評価を受けています。しかし、価格が高いことからOPPOとしてはRenoシリーズの販売を強化したいところでしょう。カラバリの強化やコラボモデルを出すなど、Renoシリーズにはまだまだやるべきことがあるように思います。

photo Reno13 Pro(左)とReno13(右)

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