ライカスマホの頂上決戦、「Xiaomi 15 Ultra」と「Xiaomi 14 Ultra」を徹底比較 あえて14 Ultraを選ぶのもアリ?(1/2 ページ)

» 2025年05月07日 10時00分 公開
[佐藤颯ITmedia]
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 日本でも3月18日に発売されて話題の「Xiaomi 15 Ultra」。さらにカメラ性能が向上したが、2024年登場した「Xiaomi 14 Ultra」とはどこが進化したのか。これら2機種を比較しながら、どちらの機種がどんな人にお勧めできるのかを考えたい。

進化した「ライカコラボのフラグシップスマホ」のスペックをチェック

 まず、両者のスペックを中心にチェックしていこう。Xiaomi 15 UltraはXiaomiの最新フラグシップスマートフォン。本機種は広角カメラ、超広角カメラ、2つの望遠カメラを合わせた計4つのカメラを備えており、100mm相当の望遠カメラには2億画素のセンサーを採用する。レンズはライカの「ズミルクス」を冠する高品質なものを採用し、コーティングも一新された。

 広角カメラには1型の大型イメージセンサーを採用。従来まで備えていた可変絞りを廃した代わりに、手振れ補正性能が強化された。望遠カメラも3倍(35mm換算で70mm相当)と4.3倍(35mm換算で100mm相当)の2つを備える。

 前者は最短撮影距離が10センチと寄れ、いわゆるテレマクロの撮影が可能。後者のカメラは2億画素の仕様に変更。センサーサイズも1/1.4型と大きく、望遠カメラながらメインカメラ級の性能を備える。高いズーム性能と夜間撮影性能を両立させている。

 カメラ以外のポイントはプロセッサにSnapdragon 8 Eliteを採用し、512GBまたは1TBのストレージを備える。画面は6.73型で解像度3200×1440ピクセル、ピーク輝度3200ニトと明るい。IP68等級の防水性能や90Wの急速充電機能を備えるなど、基本スペックも高い。Xiaomiオンラインストアでの価格は17万9800円(税込み、以下同)から。

Xiaomi 15 Ultraレビュー 見た目は「カメラ」を連想させるデザインのXiaomi 15 Ultra
Xiaomi 15 Ultraレビュー 今回はブラック、ホワイトに加えてカメラ風のデザインを採用したシルバークロームも用意している

 対するXiaomi 14 Ultraは、2024年発売のフラグシップスマートフォンだ。本機種は広角カメラ、超広角カメラ、2つの望遠カメラを合わせた計4つのカメラを備え、全て5000万画素のものを採用する。レンズはライカの「ズミルクス」を冠する高品質なものを採用する。

 広角カメラには1型の大型イメージセンサーを採用。スマートフォンでは珍しい可変絞り機構を備える。絞りをF1.9〜4.0まで可変させることで自然なボケ表現の他、光線の演出もできる。

 望遠カメラは3.2倍(35mm換算で75mm相当)と5倍(35mm換算で120mm相当)の2つを備え、前者はレンズがf1.8と明るく最短撮影距離が10センチと寄れる。こちらもテレマクロの撮影が可能だ。

 カメラ以外のポイントはプロセッサにSnapdragon 8 Gen 3を採用し、512GBのストレージを備える。画面は6.73型で解像度3200×1440ピクセル、ピーク輝度3000ニトと明るい。こちらもIP68等級の防水性能や90Wの急速充電機能を備えている。Xiaomiオンラインストアでの価格は19万9900円。

Xiaomi 15 Ultraレビュー Xiaomi 14 Ultraも、カメラを強調したデザインを取り入れている
Xiaomi 15 Ultraレビュー スマートフォンでは珍しい可変絞りをメインカメラに備え、F1.9〜4.0まで調整ができる
Xiaomi 15 Ultraレビュー カメラ周りの違いは以下の通り。主に望遠カメラ周りが大きく進化した

望遠性能が強化されたXiaomi 15 Ultra 可変絞りを重視するならXiaomi 14 Ultraもアリ

 ここからはXiaomi 15 UltraとXiaomi 14 Ultraで撮影した写真を見比べていこう。両者ともオートかつ「Leica Vibrant」の設定で撮影している。

 同じライカを冠する機種ではあるが、Xiaomi 15 Ultraは明暗と色をはっきり出すダイナミックな描写に対し、Xiaomi 14 Ultraもかなり健闘する。撮影した際の雰囲気は両者近いもので、ライカの名を感じさせられる。

Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー

 メインカメラは両者共に1型センサーを採用する。「自然なボケ感」は甲乙付けがたいが、可変絞りといったメインカメラでできる表現はXiaomi 14 Ultraの方が優れている。Xiaomi 15 Ultraではこの可変絞りが廃止されたことが惜しい。例えば、料理の写真を撮る場面、夜景や点光源のある場面では可変絞りがあった方が表現の幅が広がる。

Xiaomi 15 Ultraレビュー Xiaomi 14 Ultraは可変絞りを備える
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー フードフォトだが、Xiaomi 14 Ultraはf4.0で撮影しているので、背景がぼけずに描写されている
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー このような作例はXiaomi 15 Ultraでは撮影できなくなった
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Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー

 超広角カメラはどちらも5000万画素だが、Xiaomi 15 Ultraが換算14mmに対してXiaomiの方が換算12mmとより広角に撮れる。基本性能の差もあるため、より広くきれいに収めたい場合はXiaomiの方が優れている。

Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー

 望遠やテレマクロといったシチュエーションでは、強化された望遠カメラを備えるXiaomi 15 Ultraが強い。特に本機種の3倍望遠カメラは、メインカメラから4.3倍望遠カメラまでの中間望遠として画質維持に加え、自然な円形ボケを演出できる。最短10センチまで被写体に寄れるのも魅力だ。

Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー

 Xiaomi 15 Ultraで注目の4.3倍望遠カメラは2億画素。2つの望遠カメラで標準域から20倍クラスの望遠域までしっかりカバーできる。ハードウェア的には2024年、望遠性能の高さに驚かされたvivo X100 Ultraに近い仕様なだけあって、飛躍的な進化を遂げたと評価したい。

Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー 超解像度ズームはXiaomi 15 Ultraが得意。高い望遠性能に引かれる方は迷わずXiaomi 15 Ultraを検討した方がいいだろう

 とはいいつつも、Xiaomi 14 Ultraの望遠性能も日本向けに販売されているスマートフォンの中では高い。昼間ならそこまで差を感じない場面も少なくなかったので、10倍以上の望遠シーンを撮影するか否かで選んでもよさそうだ。

Photography Kitの使い勝手も向上

 撮影モードの多さはXiaomi 15 Ultraに軍配が上がる。Leica VibrantとLeica Authenticの2つのモードに加え、多種多様なフィルターを利用できる。スナップショット重視のファストショットモードも進化しており、より素早く起動し、ブレを抑えて撮影できるようになった。

 撮影体験でもXiaomi 15 Ultraは進化した。Photography Kitは「Legend Edition」にアップグレードされた。具体的には、シャッターボタンの変更、バッテリー容量の増加、カスタマイズ性の向上が含まれる。

 シャッターボタンはボタンの押した感覚がカメラに近づき、従来よりも深いストロークでしっかり押せるようになった。ボタンデザインのカスタマイズもでき、市販品も利用できる。

 グリップのバッテリーは2000mAhへ増加し、接続したままのバッテリー消費も抑えられている。カスタマイズ要素としては親指のグリップ、ストラップホールが追加されて2点留めができるようになったことが大きい。

Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー
Xiaomi 15 Ultraレビュー グリップの基本デザインは変わらないが、シャッターボタン周りが大きく変化。親指のグリップなどをオプションで装着できるようになった
Xiaomi 15 Ultraレビュー カメラグリップを装着すると、ファストショットモードもよりカメラに近いものに設定できる
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