日本は「ライカ」を冠するスマートフォンが複数販売されている世界的に見ても異例の地域だ。今回は2024年5月に発売された「Xiaomi 14 Ultra」と同年12月に発売された「AQUOS R9 pro」を比較し、両者のカメラについて比較してみることにする。
まず、両者のスペックについて、カメラを中心にチェックしていこう。Xiaomi 14 Ultraは中国Xiaomiのフラグシップスマートフォン。本機種は広角カメラ、超広角カメラ、2つの望遠カメラを合わせた計4つのカメラを備え、全て5000万画素のものを採用する。レンズはライカの「ズミルクス」を冠する高品質なものを採用する。
広角カメラには1型の大型イメージセンサーを採用し、スマートフォンでは珍しい可変絞り機構を備える。絞りをF1.9〜4.0まで可変させることで自然なボケ表現の他、光芒(こうぼう)の演出もできる。
望遠カメラは3.2倍(35mm換算で75mm相当)と5倍(35mm換算で120mm相当)の2つを備え、前者はレンズがF2.0と明るく最短撮影距離が10センチと寄れる。いわゆるテレマクロの撮影が可能だ。
この他に、純正アクセサリーとしてPhotography Kitというカメラグリップが付属する。USB端子を備えたこのグリップは拡張バッテリーとシャッターボタン、ダイヤルキーを備え、Xiaomi 14 Ultraに接続するとカメラさながらの撮影体験が可能だ。
カメラ以外のポイントはプロセッサにSnapdragon 8 Gen 3を採用し、512GBのストレージを備える。ディスプレイは6.8型、1220×2720ピクセル、ピーク輝度は3000ニトと明るい。IP68等級の防水性能や90Wの急速充電機能を備えるなど、フラグシップにふさわしいスペックといえる。Xiaomi直販サイトでの価格は19万9900円(税込み、以下同)。
AQUOS R9 proはシャープが2024年12月に発売されたスマートフォンの最新モデル。本機種は広角カメラ、超広角カメラ、望遠カメラの3つを備え、レンズはライカの「ズミクロン」を冠するものを採用する。
広角カメラには従来と同じく1/0.98型のイメージセンサーを採用しているが、Xiaomi 14 Ultraなどと同じ世代のものにアップグレード。画角も一般的な35mm換算で23mm相当に変更され、熱望された光学式手ブレ補正も備えた。
望遠カメラは3倍(35mm換算で65mm相当)を備える。5030万画素、1/1.56型の大型イメージセンサーを採用し、ノイズを抑えてきれいに撮影できるとする。待望の超広角カメラも備えており、こちらも5030万画素のものを採用している。
カメラ以外のポイントはプロセッサにSnapdragon 8s Gen 3を採用し、512GBのストレージを備える。ストレージ容量が多くなった一方で、AQUOS R9に備わっていたmicroSDスロットは廃された。画面は6.78型のWQHD+解像度、ピーク輝度2000ニト。AQUOSらしい240Hzの「なめらかスクロール」にも対応する。
IP68等級の防水性能に加え、本体に物理シャッターボタンを備える。日本で支持を集めるFeliCa(おサイフケータイ)にも対応するなど、安心して使えるスマートフォンだ。価格はシャープ直販が19万4700円、ドコモが21万1970円だ。
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