ここまで進化した有線イヤフォンを見てきたが、スマートフォンの変化とともに新たな機能を取り入れ、時代と共に進化してきたことが分かった。特にUSB Type-C端子の端末が増えてからは「音質」以外の部分にフォーカスを当てた商品も登場している。
最後に本誌が実施したイヤフォンは「ワイヤレス」「有線」と題したアンケートの結果を見ていこう。ここではワイヤレスイヤフォンが38%と優勢なものの、有線イヤフォンの利用者も30%と決して少なくないことが分かった。
また、用途や場面に応じて両者を使い分けると回答した方も30%だったことを踏まえると、有線イヤフォンを使う人の割合は半数以上と依然高い。線のある商品が過去のモノのように思われがちだが、実態はそうではないようだ。
現在はワイヤレスイヤフォンが主流になりつつあるが、有線イヤフォンの支持も根強い。一方で、取り回しや利用時のストレスを考慮すると、ワイヤレスイヤフォンが優位な場面が多いことも事実。双方が得意とする用途をカバーすることは難しい。場面に応じて使い分ける二刀流がおすすめと考える。
有線イヤフォンには、高音質や低遅延という利点があることはもちろん、冒頭に触れたファッション要素、エモーショナルな要素もある。長く使うという点でも、物理的なバッテリーを持たないため非常に優位に働く。筆者の手元にも10年以上前に発売された機種がいまだに現役だ。
ワイヤレスイヤフォンの技術の進化は日進月歩。常に目を見張るものがあるが、有線イヤフォンも時代に合わせて進化しているので、ぜひチェックしてみてほしい。
佐藤颯
生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。
スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。
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