自撮りや友人との写真、ダンス動画など、常に何かを撮影している10代にとって、スマホカメラの使い勝手は重要なポイントです。いま20代半ば以降の世代はアプリの美顔加工と共に青春を過ごしていましたが、今の10代はリアルを重視しているため、標準カメラで美しく撮ることにこだわっています。
ある男子大学生に聞いたところ、「グループで写真撮るときは、一番新しいiPhoneを持っている人が撮る」と話していました。「あなたは15?」「私は14」というように、iPhoneのシリーズ名で会話し、もっとも新しくて高機能な機種を持つ人が代表で撮影するのです。そして“エアドロ”で共有するわけですね。
さて、話を戻しますが、こうしたスマホ利用をしている10代にとって、安価なiPhone 16eはどう見えるのでしょうか。推察してみます。
まず、ここまで紹介したように安価モデルとはいえ「iPhoneの最新機種」というのはかなり評価が高いと思います。バッテリーに関しても、最大26時間のビデオ再生が可能であり、いつも“モバ充”(モバイルバッテリー)をつないでいる10代にはありがたいでしょう。MagSafeには非対応ですが、それほど利用しないのではないかと思います。
カラーがホワイトとブラックの2種類というのは、寂しいようにも思います。カラフルな色から選びたいのであれば、iPhone 16やiPhone 15などがいいですね。
とはいえ、透明ケースに推しの写真などを入れることを考えると、白か黒の背景はすっきりとまとまります。ただ、iPhone 16eのケースの種類が他のシリーズほど発売されるのかどうかは懸念される点です。
カメラに関しては、iPhone 16eは「レンズが1つだからいまいちなのでは」と子供達に思われてしまう可能性があります。ある中学生女子は「タピオカレンズがいいので、iPhone 16eはナシ」と、レンズの数を気にしていました。しかし、大学生女子たちに聞くと、「タピオカレンズはキモい」「レンズの数は気にしていない」という声もありました。世代のわずかな違いによって、ここまで評価が変わるは面白いところです。
iPhone 16eには超広角レンズがないため、マクロ撮影や空間ビデオ撮影はできませんが、一般ユーザーであればそれほど使わないかもしれません。参考までに同じ条件でiPhone 16とiPhone 16eで撮影してみました。普段使いに大きな差は出ないかと思います。
これからiPhoneを購入する場合、iPhone 15シリーズ以前も視野に入ると思います。しかし、生成AIを活用する「Apple Intelligence」が使えるのは、iPhoneではiPhone 16シリーズやiPhone 15 Pro/15 Pro Maxのみです。これからの進化や、AI活用を自然に学ばせたいなら、Apple Intelligenceに対応するiPhone 16シリーズがおすすめです。iPhone 15 Pro/15 Pro MaxもApple Intelligenceに対応していますが、端末代金を抑えたい人にとって、より安価なiPhone 16eは有力な選択肢になるでしょう。
【訂正:2025年5月18日10時30分 初出時、Apple Intelligenceに対応しているのはiPhone 16シリーズのみ、と記述していましたが、正しくはiPhone 15 Pro/15 Pro Maxも対応しています。おわびして訂正いたします。訂正に伴い、一部加筆しています。】
最後に、保護者としてはフィルタリングやペアレンタルコントロールを設定しやすいのも大切なポイントです。親子で同じOSにそろえておくと、「スクリーンタイム」や「ファミリーリンク」で細かな制限ができます。ただし、子供がiPhoneで親がAndroidの場合は、通信キャリアの「あんしんフィルター」やフィルタリングサービスを使うことになります。どのように見守るのかも視野に入れて、子供のスマホを選ぶといいですね。
(製品協力:アップルジャパン)
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