実際に携帯モードで複数タイトルを連続プレイして検証してみた。「ゼルダの伝説 風のタクト」(ゲームキューブ)30分で15%消費、「マリオカートワールド」のオンライン対戦30分で22%、「スプラトゥーン3」のオンライン対戦30分で19%、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム Nintendo Switch 2 Edition」30分で20%、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」のオフラインプレイ30分で14%、最後に「あつまれ どうぶつの森」を20分プレイして10%消費し、バッテリー残量がゼロになった。
トータル約3時間20分の連続プレイが可能だった。高性能化されたにもかかわらず、初代Switchと同等の持続時間を確保している点は評価できる。オンライン対戦やグラフィックス負荷の高いタイトルでは消費が多めだが、通勤時間程度なら十分カバーできる。長時間の移動時にはモバイルバッテリーがあると安心だろう。
興味深いのは、「ストリートファイター6」「エルデンリング」「Cyberpunk 2077」などのサードパーティータイトルの移植が発表されていることだ。これらは初代Switchでは動作させることが困難だった重量級タイトルばかり。Switch 2の性能がXbox Series S相当まで向上したことで、現世代のマルチプラットフォームタイトルの移植ハードルが大幅に下がったのだろう。
任天堂ハードは長らく「任天堂のゲーム専用機」という印象が強く、サードパーティータイトルの充実度で他社ハードに後れを取ってきた。その状況がSwitch 2で大きく変わろうとしている。Steam Deckのように、主要なマルチプラットフォームタイトルを携帯機で楽しめる性能を獲得したことで、ゲーム体験の幅が格段に広がった。任天堂タイトルもサードパーティーの大作も、1台のハードで完結できるようになった意味は大きい。
Switch 2は間違いなく携帯ゲーム機の新しいスタンダードになるだろう。フリーストップスタンドとプロコンの組み合わせで実現する「膝上プレイ」の快適さ、Joy-Con 2のマウス機能による新たな操作体系、そして大幅に向上した処理性能。これらが組み合わさることで、モバイルゲーミングの可能性が格段に広がった。
初代Switchユーザーなら、携帯モードでのプレイ頻度が高い人ほど恩恵を受けるはずだ。7.9型のHDRディスプレイと安定したフレームレートは、通勤電車でも出張先でも、据え置き機に近い体験を提供してくれる。サードパーティーの大作タイトルも遊びたいという人にとっては、待望のアップグレードといえる。
主にTVモードで遊んでいる人や、任天堂の定番タイトルだけで満足している人は、初代Switchでもまだ十分かもしれない。4万9980円という価格は決して安くはないが、携帯機として据え置き機並みの性能を実現したことを考えれば妥当な価格設定だ。モバイルゲーム機として、Switch 2は新たな境地を切り開いたといえるだろう。
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