AEON Payのコード払いとWAONの残高移行が可能になり、ご当地WAONをAEON Payチャージ払いでも利用できるようになるなど、進化を遂げた新AEON Pay。この背景には、これまで展開してきたさまざまな決済サービスを統一して、スマホ決済にシフトしていくという目的がある。
「コード決済市場が伸びている中、われわれもそこに参入したいと思っています。スマホアプリだといろいろなご案内ができるので、お客さまにとってお得な情報を発信することができます。さまざまなサービスを統一して、ブランド強化を図りたい」(橋本氏)
WAONの累計発行枚数は約1億624万枚(2025年2月末時点)。WAONカードの利用者がAEON Payにシフトしてもらうことで、816万人(2025年2月末時点)の会員数を引き上げたい考えだ。
AEON Payは「イオンカード」のクレカ支払いに加え、銀行口座をひも付けてのチャージ払い、イオン銀行ATMなどからの現金チャージにも対応。AEON Payで支払うと「WAON POINT」がたまり、たまったポイントはAEON Payに充当して、決済に利用することができる。また、AEON Payの利用者同士なら、残高を1円から手数料無料で送金できる。
AEON Payのコード決済でもWAONでも、決済時にたまるポイントは200円ごとに1ポイントと同じ。7月より、毎月10日にイオングループ店舗でAEON Payでスマホ決済(イオンカード払い、チャージ払い、WAONタッチ)すると、WAON POINTが基本の10倍たまる新特典も始まった。
なお、WAON POINT加盟店で買い物をするとWAON POINTがたまるが、WAON一体型のイオンカードやWAONカードを使ってWAON POINT加盟店以外で決済した場合は、電子マネー「WAON ポイント」がたまる。WAON POINTとWAON ポイントは別のポイントになるが、将来的には統合していく予定だ。
2025年度中には、AEON PayのQRコードをインバウンド対応させる予定。訪日外国人客が自国のコード決済アプリで、AEON Pay加盟店で決済ができるようにする。その逆として、AEON Pay会員が海外に行った時に、AEON Payで決済できるアウトバウンド対応も考えている。
「イオンフィナンシャルサービスは香港やタイ、中国など、アジア10ヵ国で事業を展開しています。まずは今年度、インバウンドの実証実験から始めていきたいと思っています。また、2026年2月までに手のひら決済サービスの実証実験を予定しています」(橋本氏)
2025年3月3日〜6日まで開催された「リテールテックJAPAN 2025」で、手のひら認証技術を用いた決済サービスのデモを実施。AEON Payと手のひらの生体認証データをひも付け、リーダーに手のひらをかざすだけで決済できるようにする。
AEON Payを核としたブランド統一の戦略において、今回の新AEON Payはどれほどの影響力を果たすのだろうか。今後の実証実験など、拡大するサービスにも注目したい。
AEON PayがWAONと統合、それぞれの残高移行が可能に 毎月10日はWAON POINTが10倍
AEON Pay、iAEON、WAONポイントのキャンペーンまとめ【8月6日最新版】 ポイント10〜20倍のチャンス多数!
AEON Pay、1回のバーコード読み取りでクーポン適用&支払いが完了
WAONを持つイオンがスマホ決済「AEON Pay」を強化するワケ カギは「iAEON」アプリ
イオンのトータルアプリ「iAEON」登場 コード決済「AEON Pay」も実装Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.