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新生「AEON Pay」はWAONと統合して何が変わったのか? スマホ決済市場での戦い方を聞くモバイル決済の裏側を聞く(1/2 ページ)

» 2025年08月19日 10時05分 公開
[綿谷禎子ITmedia]

 イオンのコード決済サービス「AEON Pay(イオンペイ)」が、2025年6月26日よりWAONと残高を統合可能になり、使い勝手が改善された。なぜ、WAONを統合したのか。新「AEON Pay」のサービスと今後の展開について、イオンフィナンシャルサービスに聞いた。

AEON Pay WAONと統合して進化したAEON Pay

「AEON Pay」と「WAON」が統合して新「AEON Pay」に

 イオングループのトータルアプリとして、コード決済サービスのAEON Pay やイオン各店舗のクーポン、キャンペーン情報など、さまざまな機能を提供する「iAEON(アイイオン)」。2021年9月1日にサービスを開始し、2025年3月22日には1500万ダウンロードを突破した。

AEON Pay 「iAEON」アプリのトップページ。ここからAEON Payが使える店舗でのクーポンを確認したり、会員コードや決済バーコードを表示したりできる

 そんなiAEONアプリの1つの機能であるAEON Payが新しくなり、6月26日より、AEON PayとモバイルWAONが統合した新「AEON Pay」のサービスを開始した。従来のiAEONでもAEON PayやWAONでの支払いはできたのだが、何が変わったのか。なお、クレジットカードの「イオンカード」公式アプリである「AEON WALLET」に搭載されたAEON Payも同様に新しくなった。

AEON Pay イオンフィナンシャルサービス 執行役員 決済商品本部 本部長 橋本壮一郎氏

 「AEON Payのコード払い(コード決済)とWAONタッチ(タッチ決済)の残高移行が可能になりました。これまでだとWAONの残高が1万円分あったとしても、AEON Payの残高が0円だったら、AEON Payの加盟店では決済できませんでした。ですが新AEON PayではWAONの残高とコード払いの残高を相互に移動できるので、それぞれの残高を有効に活用して決済できます」と、イオンフィナンシャルサービスの橋本壮一郎氏は話す。

 AEON Pay とWAONのどちらでも支払える加盟店を開拓しているものの、まだ片方のサービスしか利用できないところもある。その場合、AEON Payの加盟店ではコード決済、WAONの加盟店ではタッチ決済と使い分ける必要はあるが、新AEON Payなら残高を共有して、どちらの加盟店でも決済することができる。加盟店はイオングループ以外にも広がり、6月時点で約430万カ所に拡大。2025年度末までに540万カ所を目指す。

AEON PayAEON Pay AEON Payのコード決済(チャージ払い)画面(写真=左)。AEON PayのWAONタッチ決済画面(写真=右)
AEON Pay AEON WALLETでは、中央の「移す」ボタンを左右にスライドして、金額を入力することでAEON PayとWAONの残高を移行できる

 なお、AEON Payで支払うと、200円(税込み)の利用ごとにWAON POINTがたまる。チャージ払いだと決済してから即時にポイントが進呈されるが、イオンカード払いだと毎月25日頃に一括で進呈される。そのため、イオンカード払いだと、決済後にどの程度のポイントがたまったのかが分かりにくい。

 競合の決済サービスでは、翌月付与されるポイントについても、支払い後にどの程度のポイントが付与されるのかがその場で分かるが、AEON Payでは現状、そのようなUIにはなっていない。この点は「ご意見として受け止めます」(橋本氏)とのことで、今後の改善に期待したい。

AEON PayAEON Pay イオンカード払いの場合、翌月の25日頃にポイントが付与される(写真=左)が、毎回の決済でどのくらいのポイントがたまるかは表示されない(写真=右)。ただし、会員コードからアクセスできる「ポイント履歴」から確認はできる

「ご当地WAON」の機能が「AEON Pay」のチャージ払いにも拡大

 イオンでは2009年4月より「ご当地WAON」を発行している。WAONカードやApple Pay のWAONでご当地WAONを利用する人が、買い物で利用した金額の0.1%を47都道府県の自治体などに寄付。地域の活性化や環境保全、観光振興などに役立ててもらっている。

 今では184種類となり、47都道府県の自治体はもちろん、日本の国立公園などにも広がっている。これまでの総寄付額は約33億3163万円(2009年4月〜2025年2月末)にもなる。

 そんなご当地WAONの機能を拡大し、AndroidのWAONも設定可能。AEON Payチャージ払いでも寄付が可能になった。新AEON Payの開始に当たって、「Hello日本の国立公園」というご当地WAONがスマホ限定で登場。寄付は日本の国立公園の保全活動に役立てられる。

 人気のご当地WAONは、「しずおか富士山WAON」「ほっかいどう遺産WAON」「くまもと火の国WAON」など。特に文化遺産や災害支援のWAONを選択する人が多いそうだ。

AEON PayAEON Pay WAONタッチ決済画面の「券面・寄付先選択」からご当地WAONを設定できる(写真=左)。エリア別にさまざまなご当地WAONが用意されている(写真=右)
AEON Pay ご当地WAONのカード画面を選んで「決定」すると、どのような活動に活用されるのか内容を確認できる。

 「自分が住んでいる地域や応援したい地域などのWAONを選んでおくことで、いつもの買い物でその地域に貢献することができます。ご当地WAONは都度、変更することも可能です。このような仕組みはイオンならではだと思うので、ぜひ体験していただきたいです」(橋本氏)

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