ソフトバンクは9月25日から、Y!mobile(ワイモバイル)ブランドの新料金プラン「シンプル3」を提供する。S(5GB)、M(30GB)、L(35GB)の3種類を用意し、利用データ容量に応じて選べる仕組みとした。
Sは従来の「シンプル2 S」の4GBから5GBに増量した。Mは30GB、Lは35GBで、いずれも余ったデータは翌月に繰り越せる。国内通話料はSとMが30秒22円、Lでは10分以内の通話が無料となり、さらにグループ通話(月額220円)や割込通話(月額220円)のオプションも追加料金なしで利用できる。
新料金プランでは各種割引も拡充した。各種割引適用前の月額料金はSが2780円(税込み3058円)、Mが3780円(税込み4158円)、Lが4780円(税込み5258円)に設定された。ここに「PayPayカード割」や「おうち割 光セット(A)」を組み合わせると、実質負担が大きく下がる。
「PayPayカード割」は従来の月額187円から330円へ増額された。さらに「PayPayカード ゴールド」(年会費1万1000円)を利用する場合は、毎月550円の割引となる。「おうち割 光セット(A)」はSで従来の1100円から1650円に引き上げられ、MやLと同額になった。
例えばSの場合、基本料3058円から「PayPayカード ゴールド」による550円割引と「おうち割 光セット(A)」の1650円割引が適用され、月額858円で利用できる。これは従来の「シンプル2 S」に同様の割引を適用した場合の1078円より安い。
新料金プランでは、200以上の国と地域で毎月2GBまでのデータ通信を追加料金なしで利用できるようにする。提供は2026年夏以降を予定しているが、それまでの間は既存の「海外あんしん定額」の24時間プラン(3GB、980円、非課税)を最大7日分、無料で利用可能とする。
ソフトバンクは2025年11月以降に、シンプル3の加入者を対象に、「PayPay使ってギガ増量キャンペーン」を開始する予定だ。1回200円以上の決済を月10回以上行うと、決済回数と加入プランに応じて翌月のデータ容量をプレゼントする。S加入者は月10〜19回で1GB、20回以上での増量はないが、M/L加入者は20〜29回で5GB、30回以上で10GBが付与される。付与データは当月末まで利用でき、繰り越しはできない。
シンプル3のうちM/Lの利用者が「おうちでんき」各サービスを併用すると、基本料から月1100円を最大2年間割り引く「おうち割 でんきセット(E)」を9月25日から提供する。「シンプル3 S」は対象外となる。一方で「おうち割 でんきセット(A)」の新規申し込みは9月24日で終了する。
ソフトバンクは8月、マーケティングアンドアソシェイツに調査を委託し、全国の20〜60代の男女1000人を対象に調査を実施した。消費者が携帯電話会社や料金プランを選ぶ際に、多くのお客さまがデータ容量や経済圏のメリット、追加料金がかからずに利用できる海外データ通信などを重視していることが分かったという。新料金プランのシンプル3はこうした結果を踏まえて設計したとアピールする。
今回の提供開始に伴い、「シンプル2」の新規申し込みは終了する。
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