Y!mobileの新料金プランは「捉え方次第で値下げ」「楽天モバイルとUQ mobileを強く意識」 キーパーソンを直撃(3/3 ページ)

» 2025年09月04日 21時13分 公開
[石野純也ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

秋に向けて店頭で“eSIMのトレーニング”を積んでいる

―― スタッフからの提案という意味だと、先週、ソフトバンクショップで機種変更した際にかなり強くeSIMを勧められました。今、eSIMを推進しているのでしょうか。

寺尾氏 練習をしているところです。皆さん、eSIMは初めてなことが多いので、すごく練習をしておかなければいけません。物理SIMとは違ったオペレーションになるので、その練習をしているところです。

―― 9月にeSIMが盛り上がりそうですが。

寺尾氏 最初はLINEMOで何年かやって、ようやく形になってきました。ただ、正直もうひと工夫が必要です。iPhone間のeSIMクイック転送はものすごく簡単になりましたし、Pixelも動き始めていますが、課題になっているのがOS間の移行で、ここに対応するにはまだ少し時間がかかりそうです(※iOS 26およびAndroid 16は、OSをまたいだeSIM転送機能を搭載しているが、キャリアの対応が必要になる)。

 秋の段階ではまだ誰もできていないので、再発行の手続きを踏んでもらわなければなりません。そこが仕組み的な課題として残ります。ただ、それができるようになれば、物理SIMを移動させるのと同じような感覚になるのではないでしょうか。この秋に向け、お店でもeSIMのトレーニングをだいぶ積んできました。

海外データ通信の無料が「2GB」の理由 短期留学にも耐えられる?

―― ローミングを2GB無料にしました。他社も無料はやっていますが、そんなにニーズがあるのでしょうか。

寺尾氏 大体の日本人は海外に行くと言っても1年に1回程度で、すごく(ニーズが)あるかというと、年1回レベルです。ただ、いざ行ったときにどれを選ぶかがすごく難しい。何とか入れたいとずっとやってきて、ようやく入れられたので個人的には満足しています。

 今回は2GBで切りましたが、コスト的なことを考えるとY!mobileは(海外あんしん定額の24時間を無料したと仮定すると)5日から7日ぶんまでが限度です。ただ、それだと短期留学のような使い方に耐えられません。短期留学に行った子どもに、「自分でSIMを買ってこい」というのも、これまた難しい。「なんとかのWi-Fi」もありますが、これまた難しいですし、お金もかかります。

 逆に、アメリカのような国だと、どこにでもWi-Fiがあるので、2GBで連絡やチケットの購入なども済んでしまいます。もっと使いたいなら、(ソフトバンクなど)他のブランドもありますが、ミニマムなことができるのは2GBです。2GBになるまでの間は、海外あんしん定額の7日間でやっていますが、そのトラフィックを見て足りないようであれば、「5GBにして100円ください」となるかもしれません。フレームができれば、あとは料金体系の中でいろいろできるようになります。

Y!mobile 海外ローミングは2GBまで無料になる

―― 他社は15日で切っていますが、短期留学狙いなのでしょうか。

寺尾氏 どうして15日で切っているのかは分かりませんが、ルール的には、他国に常駐して使うようなサービスは売るなというのはあります。そのコストやバランスを見ています。

―― アメリカ放題は常駐できてしまいますが(笑)。

寺尾氏 あれは相手側の事業者と協定を結んでいます。あれがあるので、絶対にダメということではないと思いますが、2GBで切っておけばむちゃくちゃなことは起こりません。2GBだとYouTubeを見たりすると一瞬でなくなってしまいますが、そういうものはWi-Fiで見てください。日本よりいいネットワークはまずないので、Wi-Fiでという割り切りです。

取材を終えて:競争力を維持しながら経済圏を意識した新料金に

 Y!mobileのシンプル3は、割引後の料金を据え置きにしつつ、割引の比重を高めることで、PayPayカード(ゴールド)との連動性をより強くした。寺尾氏の発言からは、他社との競争環境を踏まえて通信料は維持しつつ、経済圏で稼ぐことを意識した料金設計であることがうかがえた。ユーザーが選択しやすいよう、無料のローミングやPayPayの決済回数に応じたデータ容量の加算などの特典も用意されている。

 低容量プランを軒並み改定してしまった他社とは異なり、解約抑止の施策を入れ、獲得に強いプランSの勢いを削がないようにしたと捉えることもできる。一方で、固定回線やクレジットカードの役割が大きくなると、ユーザーが気軽に契約しづらくなるのも事実だ。これまでのような新規契約のペースを維持できるかどうかには、注目しておきたい。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  2. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  3. ドコモの通信障害に“AIエージェント”が先手 「SNSの投稿」も常時監視するオペレーションセンターの裏側 (2026年06月10日)
  4. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  5. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  6. 「Pokemon GO Fest 2026:東京」のモバイル通信は快適だった? 初対策の楽天モバイルがピーク時に“最速”も記録 (2026年06月10日)
  7. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  8. あのシャープが「ウェアラブル」に参戦? スマホ「AQUOS」新製品予告 詳細は16日に発表 (2026年06月10日)
  9. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  10. 「iPadOS 27」発表 Siri AI対応で生産性が向上、スクショから調べ物も可能に (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー