高性能カメラフォンメーカーとして一定の人気を誇るvivoから、横折りスタイルのスマートフォン「X Fold5」が登場しました。中国のみならずグローバル市場でも販売されます。なお、2025年に登場した中国メーカーの横折り型は、HONORが「Magic V5」、OPPOが「Find N5」と、いずれもモデル名が「5」になっています。
X Fold5は閉じると6.53型(2748×1172ピクセル、アスペクト比21:9)のディスプレイが使えます。インカメラは約2000万画素。プロセッサはQualcommのSnapdragon 8 Gen 3です。
HONORとOPPOはSnapdragon 8 Eliteを搭載していますが、vivoは1世代前のモデルとすることで、価格を6999元(約14万4000円)とし、2社の8999元(約18万6000円)より安価にしています。
カメラはvivoらしくカールツァイスと協業しており、約5000万画素を3つ搭載しています。広角、超広角、3倍望遠と高画質です。バッテリーは6000mAhで、80Wの急速充電に対応。ワイヤレスでも40W充電が可能です。
本体の厚みは閉じたときが約4.3mm、開いたときが約9.2mm、重量は約217gです。なお白色と青色のモデルもありますが、そちらは順に約4.55mm、約9.7mm、約226gです。本体の薄型軽量化を図りつつも、カラバリによってはサイズではなく質感を優先した設計になっています。
本体を開けば8.03型のディスプレイが現れます。インカメラはこちらも約2000万画素です。
ちなみにMagic V5は最薄で約4.1mm、Find N5は約4.2mm、Samsung「Galaxy Z Fold7」も約4.2mm。X Fold5はようやくこの薄型化競争に参入した格好です。
vivoは2024年3月にカメラと性能強化の「X Fold3 Pro」、薄型化を図った「X Fold3」と2種類のフォルダブルタイプのモデルを出しました。ところが同年7月にHONORが折りたたみ時9.2mm、開いたときが4.35mmの当時世界最薄モデル「Magic V3」を投入。カメラも5000万画素2つと4000万画素というフラグシップクラスを搭載し、vivoのモデルの存在感が一気に下がってしまいました。
そもそもまだまだニッチな折りたたみモデルを2機種出したのも失敗だったかもしれません。X Fold5はその反省を生かした製品に仕上げられているのです。
X Fold5では新たなマルチウィンドウUIも採用しています。メイン画面+サイドにサブ画面4つという表示を切り替えて使えます。最大5つのマルチタスクを同時にこなすことも可能であり、ビジネスユースにも向いたUIといえるでしょう。他にも中国モデルはApple製品とのファイル転送もサポートするなど、使いやすさを高めています。
X200シリーズでカメラフォン王者の名を得たvivoですが、折りたたみモデルではHONORがvivoの上を行く性能のものを搭載しています。とはいえ超高倍率望遠や夜景撮影、ステージモードなどX200シリーズと同じエンジンを搭載するX Fold5のカメラ性能も負けてはいません。折りたたみスマートフォンは薄型化だけではなくカメラの高性能化も進んでいます。
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