新しい動画機能を堪能したら、次は基本的なアウトカメラの話をしていこう。
Xperia 1 VIIのアウトカメラは、先代と同じ「超広角」「広角(メイン)」「望遠ズーム」のトリプル構成だ。これらのうち、進化したのは超広角カメラと広角カメラだ。
超広角カメラは16mm相当ながら、約4800万画素の1/1.56型センサーを搭載した。先代と比べると大幅な進化だ。
で、今回、ちょっと面白い機能が追加された。
カメラは、レンズが広角になればなるほど周辺部が四隅に引っ張られるように変形して映る。その影響で、広角カメラでは「集合写真を撮ったら、端っこの人の顔がちょっと歪んで写る」とか、「全身写真で顔が端っこにあると、おでこ(額)が広く写っちゃう」みたいなことは、経験的に分かっているかと思う。スマホで集合写真を撮るときは端には立たないって人もいそう。
それがなんと、Xperia 1 VIIでは「顔歪み補正」なる機能を搭載していて、超広角カメラで撮影した際に、画面の端に映る顔のゆがみを補正できるようになっている。撮り比べてみると、確かに補正をかけた方がゆがんでない。ただ、その代わり周辺部が少しゆがんだり、画角が少し狭くなったりという副作用はある。
どのくらい変わるのか、下の写真で比較してみよう。
これは何気にニーズありそう。
さらにセンサーサイズが大きくなったことで、暗所にも強くなった。よいことである。
もう1つ、超広角カメラがレベルアップしたことで新しい機能が追加された。それはマクロ撮影機能だ。設定で「近接撮影」をオートにしておくと、被写体にある程度以上近づいた時点で、画面にマクロアイコンが表示されて、カメラが超広角カメラに切り替わりってマクロ撮影(近接撮影)ができるのだ。
上の撮影画面のエノコログサ(ネコジャラシ)に四角い枠があるのは、トラッキングAF(オートフォーカス)をかけているから。これのおかげで、穂が風で揺れてもしっかりと追ってくれる。ソニーのよいところだ。
この機能自体は、iPhoneやGalaxyなど多くのハイエンド機で既に採用されているが、これで広角マクロと望遠マクロの両方が使えるようになったのである。
続いて、メインカメラである広角カメラ。画素数だけを見ると、前モデルと同じ約4800万画素だけど、センサーサイズが1/1.35型と大きくなっている。
早速撮ってみよう。
暗所撮影も強い。暗めの部屋で伸びをしたうちの黒ネコが、両前足をぐにーと伸ばした瞬間に思わずシャッターを切ったのだけど、予想以上にちゃんと撮れていた。
広角カメラに関しては、もう特にいうことはないかな。他の作例を見てみよう。
なお、ある程度以上暗くなると自動的に「夜景モード」に入るけど、カメラの基本性能が上がっているので、かなり暗くないと夜景モードに入ってくれないのだった。
望遠ズームカメラは85〜170mm相当(カメラアプリの倍率表記だと3.5〜7.1x)の光学ズームレンズを搭載している。こちらは前モデルと同じ約1220万画素のセンサーだ。
デジタルズームを併用すると、最大で510mm相当(倍率表記だと21.3x)まで行ける。無理にディテールをシャープにせず、かといってデジタルズームならではの不自然さもあまり感じないのがいい。
では、他の望遠作例も見てみよう。
85mm相当のズームは、ポートレートにも向いている。そこでポートレートモード(ぼけモード)でも撮ってみよう。
望遠カメラといえば、先代で採用された「テレマクロ(望遠マクロ)」も忘れてはならない。これ、光学ズームの望遠レンズを使ってマクロ撮影できるので、今までスマホでは撮れないような写真を撮れて重宝したのである。
ただ、このモードはマニュアルフォーカスなので、ピント合わせはちょっと大変。画面を見ながら(拡大表示は可能)ピントを合わせてシャッターを押そう。
Xperia 1 VIIでこれがAF対応しないかなと思っていたけど、しなかった。残念。来年はぜひAF対応してほしい。
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