ソニーは、販売を一時停止していたスマートフォン「Xperia 1 VII」について、8月27日から順次販売を再開すると発表した。8月21日、自社サイトとXで明らかにした。ソニーは「お客様にご心配とご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げる」と謝罪し、品質向上に努める姿勢を示した。
今回の販売再開に至るまでには、不具合をめぐる一連の経緯があった。ソニーは7月4日、Xperia 1 VIIにおいて、まれに「電源が落ちる」「再起動が掛かる」「電源が入らない」といった不具合が発生することを明らかにし、対象モデルの販路で販売を一時見合わせた。続く7月16日には、「製品の一部ロットで、製造工程の不備により基板が故障する場合がある」と説明。当該ロットの製品については発売元が無償で交換や修理サービスを提供すると案内していた。
こうした販売の一時停止を受け、SNS上では「Xperiaは本当に大丈夫なのか」「今後も継続して販売されるのか」といった懸念の声が広がった。
Xperiaへの信頼が揺らぐ中、8月7日に開催された2025年度第1四半期の業績説明会では、ソニーグループ執行役 CFO(最高財務責任者)の陶 琳(たお・りん)氏がスマートフォン事業に言及。不具合について謝罪する一方で、通信分野で培った技術資産をスマートフォンにとどまらず幅広い製品やサービスに生かしていることを強調し、「今後も大切に育てていく」と方針を示した。
販売の再開を機に、ソニーがユーザーの信頼をいかに回復できるかが注目されそうだ。
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