ソニーとソニーマーケティングは5月15日、日本でのXperia発売15周年を記念した「Xperia ファン感謝イベント」を開催した。
会場となったのは東京都渋谷区の「TRUNK BY SHOTO GALLERY」で、当日は当選した70人が参加。Xperiaの開発者が最新機能を紹介し、来場者が実際に体験できる機会を設けるなど、日頃は一般の人が聞けない話を聞ける貴重なイベントだった。
まずソニーが会場で流したのは、ハイエンドモデル「Xperia 1 VII」のプロモーション動画だ。来場者の多くは動画が投影されたスクリーンを真剣なまなざしで視聴し、中には手持ちのXperiaとどう違うのかを早速見比べながら動画を見ていた人もいた。
動画の内容を文字に起こすと、「本物だけが生み出せる感動がある。一瞬の美しさが永遠の記憶にカメラ、音に込められた思いまで、耳元で響き渡るオーディオ、太陽の下でも全てが色鮮やかなディスプレイ。そのリアルが感情を直撃する」というもの。
プロモーションビデオは過去のモデルでも制作されているが、Xperia 1 VIIのプロモーション動画では、「撮る・見る・聴く」という3つの体験に重視していることを、スペックや専門用語を用いずに表現した。
従来の「映像と音楽のみで魅せる」形式の動画とは異なり、Xperia 1 VIIの動画にはあえてナレーションが挿入されている。この点からも、より明快かつ直接的な訴求を意図していることがうかがえる。
続いて、ソニー モバイルコミュニケーションズ事業部 副事業部長 太田和也氏が登壇し、「好きを極めたい人々に、想像を超えたエクスペリエンスを」というブランドビジョンを掲げていることや、Xperiaというブランド名称について「体験=Experienceと、ラテン語で場所=IA」を組み合わせたものだと紹介した。
来場者70人全員が参加できたXperia 1 VIIの体験ツアーはファンイベントのメインで、先に挙げたプロモーション動画の内容をさらに深掘りできた。
実機の外観を確認でき、実際に操作できる実機展示コーナーでは、2022年発売の「Xperia 1 IV」以来、約3年ぶりに復活したパープルが注目の的になっていた。先代の「Xperia 1 VI」のスカーレットと見比べて、ライティングのもとで色味がどう異なるのかを熱心に確かめている人もいた。
カメラの体験コーナーでは、カメラを構えておくだけで、広い画角となる「引きの画」と被写体にクローズアップする「寄りの画」を同時に記録できるオートフレーミングという新機能や、超広角カメラのセンサーサイズの拡大などの説明を丁寧に聞くことができた。
ソニーは、センサーサイズがXperia 1 VIから2.1倍に大型化したことだけでなく、「光の取り込み量が多くなり、より明るい写真を撮影できるようになった」と具体的なメリットを紹介し、フルサイズ(センサーのデジタルカメラ)に迫るような暗所性能だとアピール。
Xperia 1 VIIで撮影したみなとみらいの夜景も作例として示し、大画面のモニターでもノイズが少なく、ダイナミックレンジも広く確保されていることを確認できた。画質チューニングやαシリーズで培ったイメージング技術を活用し、「見たままを自然に表現する」ことを非常に重視しているとも説明した。
説明の直後、Xperiaのカメラアプリを起動して「写真モード」で超広角カメラ(0.7x)を選択し、暗所での撮影を体験してみると、「塗り絵っぽさや本来の色味と懸け離れる過度な誇張を避け、色の再現性についても自然に見えるよう設計されていること」がうかがえた。
実際に新旧と世代の異なるXperiaで撮り比べている人もおり、Xperia 1 VIIの撮影性能に「すごい」と発言し、驚きを隠せない人もいた。
他にも、LとRのどちらからもユーザーへダイレクトに音を届けるフルステージステレオスピーカー、ウォークマンのハイエンドモデル「NW-WM1ZM2」(ソニーストア価格は44万円)と同じ高音質部品を採用して有線イヤフォンでもリアリティーのある音を聴けること、背面の照度センサーによりディスプレイの明るさや色域、色温度が場所ごとに適した表示となることなど、体験を通じて丁寧に理解を深めることができた。
Xperia 1 VI(画像=左)とXperia 1 VII(画像=右)を並べると、ディスプレイの明るさや色域、色温度が違うことが分かる。画像はメディア向けの体験会で撮影したが、ファン向けの体験や説明の機会もあった
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