2025年12月18日に施行される「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律(通称:スマホ新法)」。
先日、スマホ新法を推進する立場であるODBC(オープンデジタルビジネスコンソーシアム)がプレスブリーフィングを開くということで参加していた。
この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2025年10月11日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。
ODBCはクアルコム、グーグル、メタ、ガーミンの4社が会員となって設立された。スタートアップ支援を目的のひとつに掲げているが、いまのところ参加しているスタートアップは皆無だ。
スマホ新法の施行によって、グーグルが立場的に追い込まれそうな気がするが、なぜか会員企業に名を連ねている。
スマホ新法は5年以上前から議論が進んできた。
「寡占的な企業からプラットフォームを開放して、競争環境を促進する」という狙いがあり、スマホユーザーの利便性が上がり、日本企業がスマホ上で様々なビジネスをやりやすくなるための法律だと思っていた。
しかし、蓋を開けてみたら、突然、ODBCといった業界団体が出現。それもアメリカ企業ばかりであり、結局、日本の法律を踏み台にして、アメリカ企業がいい思いをしたいという構図になろうとしている。
スマホ新法に対して、アップルは「ユーザーの個人情報が守れなくなる」という意見で一貫して反対の姿勢を示している。
実際、DMA(欧州デジタル市場法)で先行するヨーロッパではメタがiOSのなかにある個人情報を抜きたがっているとアップルは警告している。
プレスブリーフィングにおいて代表理事に「ODBCにはメタが参加している。メタは日本でもiPhoneユーザーの個人情報を抜きたいのか」と質問したが、的確な答えは返ってこなかった。
また、ODBCは「スタートアップの支援」を掲げているが、自分が記憶する限りではクアルコムやグーグル、メタなどが日本国内でスタートアップを支援したくて活動してきたなんて話は聞いたことがない。
スマホ新法ができはじめて、耳障りの良い「スタートアップ支援」という文言をとってつけてきただけのようにしか見えないのだ。
そのあたりの疑問を代表理事にぶつけたところ「ODBCが結成されたときから4社とは関わっているため、それ以前の話は知らない」とのことであった。
代表理事は、内閣府や消費者庁で官僚として政策の策定に関わった経験が豊富なようだが、デジタル方面にはあまり詳しい印象はなかった。実際、メディアに対して「ガラケーしか使っていない」と自慢していた。
プレスブリーフィングに参加したが、「ガラケーしか使っていない人に、一般的なスマホユーザーの視点で政策が語れるのか」という疑問しか残らなかった。
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