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アドビが「Creative Cloud」を2026年版にアップデート 主力アプリに新しいAI機能/AIモデルを実装Adobe MAX 2025

» 2025年10月28日 21時55分 公開
[井上翔ITmedia]

 アドビは10月28日、有料サブスクリプションサービス「Adobe Creative Cloud(Adobe CC)」を2026年版にアップデートした。有効なサブスクリプション契約をしているユーザーは、無償でアプリを最新版にバージョンアップできる。

 この記事では、Adobe CCを構成する主要なアプリ/サービスのアップデート内容を紹介する。なお、一部の機能は全ユーザーを対象とするパブリックβ(ベータ)、または希望者に順次提供するプライベートβ提供となり、一部はβ版アプリを通して提供される(βアプリは製品版アプリと共存可能)。

Adobe Firefly:Image Modelの新バージョンのテストを開始

 アドビの生成AI「Adobe Firefly」では、Web版のトップ画面が刷新される他、以下の機能が実装される。いずれも商用利用可能だ。

  • 画像生成用モデルとして「Firefly Image Model 5」が登場(プレビュー版)
    • 最大で2K解像度(約400万画素)の画像生成が可能
  • 「画像を編集」の実装(パブリックβ版)
    • 自然言語(プロンプト)で画像の編集が可能
  • 「サウンドトラックの生成」の実装(パブリックβ)
    • 音楽の「雰囲気」と「スタイル」をプロンプトで指定するとそれに合ったトラックを生成
    • アップロードした動画を参考にプロンプトの提案を受けることも可能
      • 生成したトラックを合成した動画のダウンロードすることも可能
    • トラックの「エネルギー」や「テンポ」は3段階から指示可能
    • 最大300秒(5分)のトラックを作成可(消費クレジットは長さに応じて変動)
  • 「音声を生成」の実装(パブリックβ)
    • 入力したテキストを読ませることが可能
    • 日本語を含む20カ国語に対応
    • 声質はテンプレートから選択可能
  • 「動画を編集」(プライベートβ)
    • タイムラインベースのAIを使ってアップロードした動画を編集可能
  • 新たなパートナーモデルの追加
Adobe Firefly Adobe Fireflyのアップデート内容

Illustrator:ユーザーリクエストに応えたパフォーマンスアップを実施

 ベクターベースのグラフィックスデザインツール「Illustrator」では、ユーザーからのリクエストに応える形での機能改善が行われている。主な機能改善/新機能は以下の通りだ。

  • フォントメニューのアップデート
    • フォントを自分で用途/目的別にグルーピングできる「ライブラリ」を新規実装
    • Adobe Fonts収載のフォントをアプリ内で探せる「もっと探す」を新規実装
    • フォント自体の読み込みパフォーマンスも改善
  • 「ベクターを生成」に新モデルを追加
    • より高品質な「Firefly Vector 4」を選択可能に
  • 「幾何学ガイド」の新設
    • 「スマートガイド」の一種として実装(デフォルトで表示される)
    • その名の通り、幾何学模様を作る際に位置合わせなどの支援をしてくれる
  • 「グラデーション」と「カラー」の機能向上
    • 従来のグラデーション(クラシック)に加えて「知覚的」を追加
      • 従来と比べると中間色の濁りを減らしている
    • グラデーションのプリセットの
  • 「アートボード」の機能向上
  • 「ターンテーブル」の実装(βアプリのみ)
    • 作ったベクター映像を上下/左右に“回転”させる機能
    • 生成AIを活用
概要 Illustratorのアップデート内容の概要

Photoshop:AIを使ったアップスケール機能を新規実装

 画像レタッチアプリ「Photoshop」では、以下の新機能の実装とアップデートが行われる。

  • 「調和」の実装
    • オブジェクト/人物と背景を合成する際にAIがサポート
    • 合成プロセスの大部分を自動で行ってくれるので、ユーザーは微調整するだけでOK
  • 「生成アップスケール」の実装
    • 解像度の低い画像を最大4K解像度にまでアップスケール可能
    • 自社の「Firefly Upscaler」の他、Topaz Labsのモデル(Gigapixel/Bloom)を選択可
  • 「生成塗りつぶし」でパートナーモデルを利用可能に
    • 「Google Gemini 2.5 Nano Banana」「Black Forest Labs FLUX.1 Kontext Pro」などに対応
    • 自社の「Firefly Image Model」を利用した際の品質も向上
  • 「色調補正パネル」の刷新
  • オンデバイスでの「被写体を選択」「背景を削除」のパフォーマンス向上
  • アプリ内で「Adobe Stock」の画像を取り入れ可能に
  • Android版アプリの新規提供
概要 Photoshopのアップデート内容の概要

Lightroom:パフォーマンスの向上と機能改善が中心

 写真の編集/現像を行う「Adobe Lightroom」では、以下の新機能の実装とアップデートが行われる。

  • 「クイックアクション」の機能追加
    • 「傷補正」の実装(モバイル版/Web版)
    • 「風景」で雪を識別可能に(Classicを含む全バージョン)
  • 「生成AI削除」の機能改善(Classicを含む全バージョン)
    • 影の認識に対応することで、削除の精度を改善
  • 「アシスト選別」の実装(アーリーアクセス扱い:デスクトップ版/Classic)
    • 写真の選別をAIベースで高速化
  • センサーやレンズのゴミを自動検出/除去(デスクトップ版/Classic)
    • Adobe Camera RAWにも実装
概要 Lightroomのアップデート内容の概要

Premiere:AIベースのマスクをβ実装

 動画編集アプリ「Adobe Premiere」は、以下の通り新機能のβ実装がメインとなる。

  • マスク機能を改善(いずれもパブリックβ)
    • 「オブジェクトマスク」は背景削除やトランジションを生成AIベースで実施
    • 「長方形/楕円(だえん)/ペンマスク」は既存のエンジンを刷新し高速化
    • 「高速ベクターマスク」はトラッキング速度の向上/双方向トラッキング/3D遠近法トラッキングを実現するために実装
  • 「メディアインテリジェンス」で音楽検索と類似検索が可能に(11月実装予定)
  • 「Frame.io V4」「Adobe Stock」のパネルを実装(11月実装予定)

 なお、iPhone版アプリでは近日中にYouTubeとの連携機能も実装される。主にショート動画(YouTube Shorts)の作成を想定したもので、素早くコンテンツを作れるようになるという。

概要 Premiereのアップデート内容の概要
概要 iPhone版アプリでは、YouTubeとの連携機能が近日中に実装される

Adobe Express:AIアシスタントをβ実装

 メディア作成アプリ「Adobe Express」では、デスクトップ版に「AIアシスタント」という機能がβ実装される。これは編集ツールに生成AIを組み込んだもので、プロンプトを使った編集が可能になる。

 ただし、本機能はプレミアム(有料)プランのユーザーで、かつデスクトップ版を英語で利用している場合にのみ試用できる。日本語への対応は近日中に行われる予定だ。

概要 Adobe ExpressにはAIアシスタントがβ実装されるが、日本語対応は後日となる

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