計測したデータは、ヘルスケアアプリで管理される。最近は、他社スマートウォッチのヘルスケア機能では、計測データをもとに体調を数値化して表示するというものが増えている。Fitbit(Pixel Watch)のエナジースコアや、Galaxyのエナジースコア、AmazfitのBio Chargeなどだ。しかしHUAWEIヘルスケアではそういった指標は表示されず、計測したデータがそのまま表示される仕様だ。
これは好みが分かれるところだろう。個人的には、睡眠時間や血中酸素濃度などを細かくチェックするよりも、「今日の体調は80%」のようにストレートに表示してくれる方が分かりやすいと感じる。ただ、詳細なデータを自分で分析したい人にとっては、Huaweiのアプローチの方が好ましいかもしれない。細かい数値は気になったときに確認する。そんな使い方でも十分だろう。
スマートウォッチの性能としては、バッテリー持ちが気になるところだ。HUAWEI WATCH GT 6は、サイズ自体はほとんど変わっていないにもかかわらず、公称値ではバッテリー持ちが通常使用で最大21日、ヘビーユースで約12日間(いずれも46mmモデル)に伸びている。これは、高密度シリコンバッテリーの採用により、エネルギー密度が37%向上した結果だ。
実際、常時表示をオン、心拍数測定オン、睡眠測定オン、情緒測定、ストレス測定オン、1日あたり約120分のGPSを使用したウオーキング、各種通知をオンという状態で丸3日間利用した後のバッテリー残量は63%だった。1日あたりバッテリー消費は15%程度に収まった。この使い方だとヘビーユースの12日間には届かないが、1週間程度は十分に持ちそうだ。
ちなみに、GPSは1時間あたり2〜3%のバッテリー消費だったので、GPSを使わなければ10日程度は持つ計算になる。2〜3泊の旅行や出張なら、充電ケーブルを持っていく必要はないだろう。
HUAWEI WATCH GT 6のアップデート内容を整理すると、大きく2つに集約される。バッテリー持ちの強化と、サイクリング機能の充実だ。細かい改善点としては、心拍変動の表示、転倒検出、緊急SOS機能、測位精度の向上、画面輝度の向上などがある。
既にHUAWEI WATCH GT 5を使っているユーザーにとって、これらの改善点は「あればうれしい」程度のもので、積極的に買い替える理由にはならないというのが正直な感想だ。GT 5のバッテリー持ちも十分良好だし、基本的な使い勝手に大きな差はない。サイクリング機能に魅力を感じるなら話は別だが、そうでなければ現行機種を使い続けて問題ないだろう。
一方、これからスマートウォッチの購入を検討している人にとっては、HUAWEI WATCH GT 6は有力な選択肢だ。AndroidだけでなくiPhoneでも使える汎用(はんよう)性、1週間以上余裕で持つバッテリー、屋外でも見やすい高輝度ディスプレイ、3万円台という価格設定など、バランスの取れた製品に仕上がっている。
量販店などで実機を試せる店舗も多い。気になる人はぜひ一度手に取って、装着感やディスプレイの見やすさを確かめてみてほしい。
(製品協力:ファーウェイ・ジャパン)
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