血圧計内蔵スマートウォッチ「HUAWEI WATCH D2」発売 寝ている間も自動で測定、“仮面高血圧”の発見にも

» 2024年12月06日 22時29分 公開
[田中聡ITmedia]

 ファーウェイ・ジャパンが12月6日、血圧計を内蔵したスマートウォッチ「HUAWEI WATCH D2 ウェアラブル血圧計」を発表。同日から、クラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」にて先行販売する。バンドはブラックとホワイトの2種類を用意している。

HUAWEI WATCH D2
HUAWEI WATCH D2 血圧の自動測定が可能になったスマートウォッチ「HUAWEI WATCH D2」

 市場想定価格は6万280円(税込み)だが、GREEN FUNDINGでは、早割特典として16〜20%の割引を実施している。発送は2025年2月の予定だ。また12月6日から、「SHIBUYA TSUTAYA」「蔦屋家電+」「b8ta Tokyo (Yurakucho/ Shibuya/ Hankyu Umeda)」にてHUAWEI WATCH D2を展示する。

 HUAWEI WATCH D2では、通常のスマートウォッチと同様に手首に装着して、必要な姿勢を取るだけで血圧を測定できる。先代モデル「HUAWEI WATCH D」からの進化点として、日中と夜間に自動で血圧を測定できる自動血圧モニタリング機能を備えた。内蔵している血圧計は、日本の医療機器認証を取得している。

HUAWEI WATCH D2 日本や世界各国で医療機器認証を取得している

 ディスプレイは先代の1.64型よりも大きな1.82型の有機ELを搭載する。本体+ベルトは10%軽くなり、ベルトの幅は12%スリムになった。ファーウェイデバイス日本 マーケティング PRマネージャーの中野彩子氏は「初代モデルは重く、運動をしながら使うのが大変だったという声をいただいていた」と説明し、その不満を改善した形だ。先代ではカフ部分に布製カバーを掛けていたが、HUAWEI WATCH D2では肌に滑らかなTPU樹脂素材を採用しており、長時間、快適に装着できるよう配慮した。

HUAWEI WATCH D2 約1.82型の有機ELディスプレイを搭載しており、見た目は一般的なスマートウォッチと変わらない
HUAWEI WATCH D2 先代モデルよりも小さく軽くなった

 夜間の就寝時に測定する際に圧迫感が気にならないよう、より静かでありながら効果的に測定できるように改善した。さらに、2024年に発売したファーウェイのウェアラブルデバイスに採用した「HUAWEI TruSense」生体センシングシステムにより、血圧測定結果の精度が先代よりも10%向上しているという。

HUAWEI WATCH D2 本体に内蔵したマイクロポンプからカフに空気を送り込む。血圧を測定する際のカフの圧迫を抑えながら、精度よく静かに測定できるよう改善した

 頻繁に血圧を測定しても変形しないよう、ベルト部分には耐久性の高い高分子素材を採用し、それをフルオロエラストマーで挟み込むサンドイッチ構造も採用している。本体はIP68の防水・防塵(じん)にも対応する。

HUAWEI WATCH D2 汗に強いフルオロエラストマー素材のブラック
HUAWEI WATCH D2 ホワイトレザーを採用したゴールド

 手動での測定に加え、あらかじめ設定した間隔で自動測定ができる。初期状態では30分間隔だが、15分、20分、30分、45分、60分の間隔に変更できる。設定した時間になるとカウントダウンが始まり、8秒後に測定がスタートする。

 正しく計測するには、安定した姿勢を取る必要がある。装着したHUAWEI WATCH D2を心臓の高さまで持ち上げ、手のひらを広げて力を抜いた状態を保つ。座ったまま測定することが望ましいが、立ったままでも測定はできるという。

HUAWEI WATCH D2 腕を心臓の高さまで持ち上げ、会話をせずリラックスした状態で測定する

 夜間については、就寝時間をあらかじめ設定しておくことで、寝ている間も自動で測定してくれる。なお、就寝中は寝返りを打ったり姿勢が頻繁に変わったりするため、日中ほど精密には測定しないという。そのため、夜間の測定果は管理医療機器認証外になり、医療目的では使用できない。

HUAWEI WATCH D2 自動血圧モニタリング機能は事前に設定が必要になる
HUAWEI WATCH D2 就寝時(夜間)の時間も決める
HUAWEI WATCH D2 測定頻度も設定する
HUAWEI WATCH D2 測定までに必要なステップ
HUAWEI WATCH D2 サイドキーを押すと手動で測定ができる
HUAWEI WATCH D2 手動での測定画面
HUAWEI WATCH D2 「測定」を押すとカウントダウンが始まる
HUAWEI WATCH D2 測定が始まると、カフが手首をギュッと圧迫する
HUAWEI WATCH D2 測定結果。緑が良好であること、赤が高血圧であることを示す

 血圧測定に加え、睡眠モニタリング、心拍数、血中酸素レベル、体表面温度、ストレスレベルなどの健康状態を管理できる機能も用意している。測定した各種データは、「HUAWEI Health」アプリの「ヘルスケア共有」機能から、家族などに共有できる。共有するデータはあらかじめ選択でき、心拍数や血圧測定結果などが、設定したしきい値を超えた場合にアラートメッセージを送信することもできる。なお、データを共有するにはあらかじめユーザーからの承認が必要になる。

HUAWEI WATCH D2 心拍数、血中酸素レベル、血圧、皮膚温、ストレスの健康データを測定できる
HUAWEI WATCH D2 アプリを介して家族に健康データを共有、通知できる

 バッテリーは、1日に6回血圧を測定する通常使用の環境で、約6日間持続するという。30分に1回の高頻度で血圧を測ると、約1日でバッテリーが尽きるそうだが、血圧測定は毎日行うものではないため、1日6回でも十分といえ、自身の測定頻度に合わせて充電をする形になる。ファーウェイとして、推奨する測定頻度は設定していないとのこと。

ウェアラブル機器での血圧測定は「仮面高血圧」の発見にもつながる

 中野氏によると、HUAWEI WATCH D2のターゲットは、大きく2つあるという。1つが、高血圧ぎみだったり、高血圧だと診断されていたりする高齢のユーザー。もう1つが、健康管理や病気の予防を意識しているビジネスパーソン。血圧が高くなると動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中の原因になるといわれている。それだけに、日々の血圧を継続的に測ることは重要だ。

HUAWEI WATCH D2 血圧は24時間で大きく変動するので、日常生活の中で測定できることが重要だ

 発表会にゲスト登壇した岡山大学公衆衛生学 教授の神田秀幸氏は、ウェアラブル機器で血圧を測定できるメリットについて「血圧を測るには、通常、診察室に行って(血圧計を)上腕に回す必要がある。ウェアラブルなら正しい姿勢を保つ必要はあるが、自然に測れる。日々の生活に近い状況で測定できる」と話す。

 また神田氏は、健康診断や診察室での測定では血圧の数値が良好だが、日常生活や睡眠時に血圧が高いケースもある「仮面高血圧」についても言及。日中も就寝時も計測が可能なHUAWEI WATCH D2なら、仮面高血圧の発見や病気の早期予防にもつながる。ウェアラブル機器で血圧を測定できることは「非常に意義深い」と評価した。

HUAWEI WATCH D2 いつでもどこでも血圧を測定できるのがHUAWEI WATCH D2の大きなメリットだ

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