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クレカタッチ決済で乗り継ぎ乗車、3月25日から可能に 東京メトロ、西武、東急ら11社が連携

» 2026年01月28日 15時20分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 関東の鉄道事業者11社局は1月28日、クレジットカード等のタッチ決済を用いた「後払い乗車サービス」の相互利用を3月25日から可能にすると発表した。

 3月25日からは既に後払い乗車サービスを導入している京王電鉄、京浜急行電鉄、西武鉄道、東急電鉄、東京都交通局、横浜高速鉄道の6社局に加え、新たに小田急電鉄、小田急箱根、相模鉄道、東京地下鉄、東武鉄道の5社がサービスを開始する。これにより、対象は11社局54路線729駅に拡大し、鉄道事業者間の相互直通運転にも対応する。

 利用者は、タッチ決済に対応したクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、またはそれらのカードが設定されたスマートフォン等を改札機の専用リーダにかざすことで、事前のチャージや切符の購入を行わずに乗車できる。

 鉄道各社は、これまで普及している交通系ICカードを主軸としつつも、社会ニーズの変化や技術革新に柔軟に対応するため、タッチ決済という新たな選択肢を提示した。今後は、開始時点で対象外となっている路線や駅についても順次拡大を進め、鉄道ネットワークの利便性をさらに高めていく方針だ。

クレジットカード タッチ決済 関東の鉄道11社局は3月25日から、クレカ等のタッチ決済による後払い乗車サービスの相互利用を開始する。対象は54路線729駅に広がり、直通運転にも対応。チャージ不要の新たな選択肢として利便性向上を図る

各社の役割

 後払い乗車サービスの利用にあたり、相互直通運転を含む関東圏特有の複雑な路線網や改札外乗り継ぎへの対応といった、運賃計算上の大きな課題が壁となっていた。これを解決すべく、鉄道事業者11社局とオムロン ソーシアルソリューションズは協働して新たな運賃計算システムを開発した。

 この運賃計算システムが、三井住友カードが提供する公共交通機関向け決済ソリューション「stera transit」や、QUADRACが運用するSaaS型プラットフォームQ-moveと連携することで、広域なネットワーク上での相互利用が可能となった。

 加えて、ジェーシービーはJCBやAmerican Express、Diners Clubといった主要なカードブランドの受け入れ体制を構築し、利用者が持つ多様な決済手段への対応を実現している。

クレジットカード タッチ決済 複雑な路線網や改札外乗り継ぎの課題を、11社局とオムロンが開発した新運賃計算システムで解決。決済基盤のstera transit等やJCBの多ブランド対応と連携し、広域ネットワークでの相互利用を実現した

利用者必見 いくつかの注意点も

 タッチ決済を活用した後払い乗車サービスの利用に際しては注意点が複数ある。具体的な内容は次の通り。

  • 利用エリアの制限(乗り越し不可)
    • 利用可能な範囲は提携する11社局の対象路線に限定されている
    • JR線や京成線など、エリア外の路線へまたがって利用することはできない。もしエリア外へ乗り越してしまった場合、全区間の運賃を現金等で精算する必要があり、カードの入場記録を消す処理も別途必要になる
  • 定期券や他の乗車券との併用は不可
    • 「区間内は定期券、区間外はタッチ決済」といった組み合わせはできない。全区間を同じカードで完結させる必要がある
  • 大人運賃のみ適用
    • 子どもが利用する場合でも、大人運賃が差し引かれる(小児運賃の設定はない)
  • 改札外乗り換えの「60分ルール」
    • 上野駅や新宿三丁目駅など、一度改札を出て乗り換える駅では、60分以内に乗り換えないと運賃が通算されず、別料金が発生する
  • 一部の駅・路線での制限
    • 例えば東京メトロの中野駅では、このサービスを使って乗車できない(降車時は窓口対応が必要)
    • 西武鉄道など一部の駅では順次拡大中のため、使えない駅が残っている場合がある

 利用者はこれらの注意点を把握した上で、自身の移動経路に合わせた決済手段を選択する必要がある。

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