英Nothingのカール・ペイCEOが、2026年の展望についてYouTube動画で語っている。
2025年はNothingにとって大きな成長の年になったと振り返る。累積売上高は10億ドル(約1540億円)を突破し、資金調達額は2億ドル(約308億円)に達した。また、コミュニティ投資家は1万1000人に及ぶ。
Nothingは2026年を「フェーズ2」に位置付け、ブランド構築を本格的に進める。Chief Brand Officerに、元ロエベCMOのチャーリー・スミス氏が就任。ラグジュアリーファッション業界での知見を生かし、次世代のNothingユーザー獲得を目指す。2026年第1四半期には、ロンドンに新たなグローバル本社を開設する。
直営店の開設も世界で進めていく。2026年2月14日に、インドのベンガルールに2店舗目となるNothing直営店をオープンする他、今後はニューヨークと東京への出店を予定している。
カール氏は、2026年に投入予定のデバイスについても言及している。2026年は、前年に続いてオーバーイヤーヘッドフォンに注力する。その一方で、2026年に新たなフラグシップスマートフォンは発表せず、2025年に発売した「Phone (3)」をフラッグシップモデルとして継続展開する。
カール氏は「私たちは、ただ毎年フラグシップスマートフォンを出すことはしない。全てのアップグレードが『意味のあるもの』であるべきだと考えている。業界の慣習に従って、競合他社と同じことをする必要はない」と述べ、必要な時期を見定めた上で投入することを示した。
もちろん新機種を発表しないわけではなく、2026年は(a)シリーズに注力する。「Phone (4a)」を投入し、フラッグシップに近い体験の提供を目指す。Phone (4a)は、Phone (3a)シリーズから大きく進化し、デザイン、ディスプレイ、カメラなど、多くの面でフラグシップ体験に近づけるという。デザイン面では高級な素材を使い、大胆なカラー表現に挑戦する予定だとしている。
カール氏は、世界的なメモリ価格の高騰についても言及し、Nothingもスマートフォンのポートフォリオ全体で値上げを発表する必要があると言う。コストパフォーマンスを特徴としている企業にとっては非常に困難な状況になるが、価格以外で差別化している企業にとっては有利な状況となり、「(デザインやソフトウェアで差別化している)Nothingが後者に位置付けられると信じている」との考えを示した。
Nothingが2026年にフラグシップ機を投入せず、ミッドレンジのPhone (4a)を強化するのは、メモリ価格が高騰する中で、なるべく端末価格を抑えてプレミアムな体験を提供したいという狙いもありそうだ。
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