韓国から“ケータイ型Androidスマホ”が日本に上陸したワケ 3G停波の受け皿を狙う「ケースマ」の勝算:石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2026年02月14日 06時00分 公開
[石野純也,ITmedia]
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日本市場向けに文字入力をカスタマイズ、キッズ向けの展開もあるか

 実際、ケースマはテンキーを備えているものの、OSにはAndroid Go Editionを採用しており、タッチパネルでの操作も行える。GoogleのCTS(互換性テストスイート)も通しているため、Google Playを通じたアプリのインストールが可能な他、YouTubeやGoogleマップといったGoogle純正アプリも内蔵する。

ALTケースマ
ALTケースマ Androidを採用しているため、通常のスマホと同様、Googleアプリも利用できる

 日本市場には日本特有のニーズもある。基本機能として最大の違いになるのが、文字入力だ。スマホの場合、ソフトウェアキーボードをインストールすれば違いは簡単に吸収できるが、ケースマのような端末ではキーボードとの連動が必要になってくる。そこで、ALTはiWnnを開発するオムロンデジタルと協力。物理キー前提のユーザーインタフェースや、タッチと両立させるアルゴリズムを取り入れて、快適な日本語入力を実現した。

ALTケースマ 日本語入力にはiWnnを採用。この端末向けにカスタマイズされている
ALTケースマ オムロンデジタルによると、タッチとキー入力を両立させるようなアルゴリズムを導入しているという

 日本語入力の導入に注力したALTだが、おサイフケータイなど、よりハードウェアへの変更が大きくなるカスタマイズは見送られている。投入にあたっては対応も検討していたというが、「スケジュールの都合やコストの都合、ターゲット属性を考え、非搭載にした」(金氏)という。ハードウェアの開発も必要になるため、コストをどう吸収するかは大きな課題だが、次回以降の対応には期待したいところだ。

 第1弾は3G停波もあり、「シニアを先に出した方がいいと判断した」(李氏)ため、ケースマが投入されることになったが、キッズ向けスマホの導入も検討しているようだ。日本で販売されている「キッズケータイ」のような子ども向け端末は、Androidベースながらスマホとしての機能は削がれている。かつては、そのスマホ版のような端末も投入されていたが、現在では、各社のラインアップからその姿を消してしまった。

 MVNOでは、トーンモバイルのように子ども向けスマホを投入する会社もあったが、現在は独自の製品販売をやめ、端末の上で動くソリューションに一本化している。ケータイを卒業した子どもは大人と同じスマホを欲しがる傾向があり、子どもに特化したスマホのニーズ自体が消滅したという見方もできる。ただ、ALTの端末はキャラクターとのコラボはあるものの、機能自体は一般的なスマホに近く、価格も安い。

ALTケースマ
ALTケースマ キッズ向けは、キャラクターとのコラボで展開している。ポケモンやサンリオのポムポムプリンといった日本発のIPも活用している

 ケータイでは不十分だが、一般的なスマホは高すぎる上に大きく、見守りの設定がやや不足している……そんなニーズを捉えることができれば、韓国と同様、キッズ用スマホを投入する余地があるかもしれない。李氏も「(キッズ向けの端末は)韓国はAOSP(AndroidベースでカスタマイズしたOS)からAndroidに変化している」と語ったが、日本市場でもそれを先取りするというのがALTの考えだ。

 しかもそこで採用しているキャラクターは、日本発のもの。ターゲットにしている小学生からも人気が高い。日本で空白地帯になっていた、キッズ向けスマホの需要を再び掘り起こすことができれば、ビジネスチャンスはありそうだ。

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