「Google Pixel 10a」レビュー:aシリーズらしい取捨選択のうまさが光る Pixel 9aとの差分をどう考えるかがカギ(3/3 ページ)

» 2026年04月13日 08時00分 公開
[石野純也,ITmedia]
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カメラ性能は高くAirDrop互換も好感触、気になる前モデルとの差分

 今回は集合写真を撮る機会がなかったので、もう1つのAI機能である「オートベストテイク」は試せなかったものの、カメラについては、価格以上の機能を備えているといえそうだ。上位モデルと全く同じAIを載せるのではなく、aシリーズのPixelに必要なものを取捨選択している印象。カメラに搭載したカメラコーチやオートベストテイクなどはその代表例といえる。

 ベースとなるカメラの性能も、上位モデルほどではないが、かなり優秀だ。都市部の夜景はしっかりHDRが効いており、明るい場所がパキッと白つぶれなく写り、ノイズも少ない。ポートレートモードで撮った人物も、ボケが自然で、髪の毛の境界などの細かな部分までしっかり深度が反映されており、ミスがほぼない。人肌も自然に表現されている。

Pixel 10a 夜景の美しさはPixelの代名詞。その特徴は健在だ
Pixel 10a ポートレートモードのボケもキレイ。髪の毛のような細かな部分まで正確だ

 また、廉価モデルながら、きちんと超広角カメラは搭載されており、風景をダイナミックに切り取ることもできる。ズームは、4800万画素からの切り出しで2倍まで劣化が少ない。劣化はあるものの超解像ズームを使えば、8倍までの拡大が可能だ。以下は、0.5倍と1倍、8倍で撮った写真。8倍だと、ディスプレイサイズでもやや画質が落ちていることは分かるが、拡大しなければ被写体の顔までしっかり判別できる。

Pixel 10a 超広角カメラを搭載しており、広々とした空間を撮ることが可能だ
Pixel 10a
Pixel 10a 1倍と超解像ズームの8倍。劣化はしているが、ディスプレイに表示するのであれば、そこまで粗くは見えない
Pixel 10a センサー切り出しの2倍ズームであれば、劣化はほぼない。本体が影になる料理の写真が撮りやすい

 機能の取捨選択という意味では、Quick ShareのAirDrop互換を発売当初からしっかり実装してきた点も評価できる。これは、Pixel 9aが未対応の機能。実際、上記の撮影の際にモデルの人が持っていたiPhoneに撮った写真をまとめて数十点転送してみたが、とくにトラブルが起こることなく、きちんと送信受信できた。AirDropがないから……とAndroidをためらっているユーザーの背中を押しそうな機能だ。

Pixel 10a Quick Shareは、iOS、iPadOSなどのAirDropに対応。写真などをまとめて送りたいときに便利だ

 ハードウェアでの進化はデザインやディテール以外、あまりない一方で、ソフトウェアやAIで差をつけてきたのはGoogleらしいアプローチといえる。また、ヘラルボニーコラボモデルを用意したのも、日本市場での取り組みとして評価できる。ただ、ソフトウェアについてはPixel 9aもアップデートで対応できそうなだけに、いつまでPixel 10aとしての優位性が維持できるかが不透明だ。

 特に、AirDropとの互換性は、現在拡大の途上にあるため、遅かれ早かれ、過去のモデルにも広がっていくはずだ。カメラコーチやオートベストテイクなども、最適化のたまものとはいうが、プロセッサなどが共通していることもあり、Pixel 9aに適用されるのは時間の問題のようにも思える(Googleは今後の予定を発表していないが)。

 型落ちになったPixel 9aが値下げされたり、割引が増えたりすれば、そちらを選ぶ手もある。もっとも、直販では既にPixel 9aの一部カラー、容量が在庫切れになっており、価格も変わっていない。であれば、無理に型落ちを選ぶ必要はないだろう。アップデート保証されるOSのバージョンもPixel 10aの方が1世代分長くなる。刷新感はないものの、Pixel 9aのマイナーチェンジモデルとしていい選択肢といえる。

(製品協力:Google Japan)

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