Wordの「総編集時間」を確認/削除する方法 SNSで話題の“作業時間の可視化”はどこまで信用できる?(2/3 ページ)

» 2026年05月13日 08時00分 公開
[井上晃,ITmedia]

“総編集時間”は何に使えるのか?

 Wordの文書ファイルにおける総編集時間がどう役に立つか──という問いは難しい。

 もしWordでの資料作成を行う頻度が高い場合は、作業時間を知るためのタイムカード的な用途で使える可能性はある。また、もし複数人でWordファイル上の共同作業を、工程ごとに分けて順次行っている場合は、文書の作成や校正、各種チェックを経る間に、合計でどの程度の労力がかかったのかを可視化しやすいメリットはありそうだ。

 ただし、記録されるのは純粋な“ファイルの編集時間”ではないため、ドキュメントを開いた状態で離席した場合には、当然時間が増えていく。自分でソフトウェアの状態を厳密にコントロールできる場合を除くならば、指標としては少々弱い。

 また、筆者のような文筆業であったり、コーディングが必要な業種になってきたりすると、そもそもWord以外のエディタを活用することが増えてくる(Wordだけでなく、PagesやGoogleドキュメントも含め、多機能なエディタはとにかく動作が重くなりがちだからだ)。

 エディタに向かい合う時間が長く、さらに作業時間を把握したいというニーズがある層で、しかもWordを使っているという条件はなかなかそろいづらい気もしてくる。

 ちなみに、筆者がこの機能を知ったきっかけでもあるが、SNS上で「他人が作成したドキュメントの総編集時間は、生成AIの使用有無を判断するような材料になるか。あるいは実際の作業負荷の目安になるかどうか」という問いが盛り上がっていた。

 これに関しては、「他のエディタを用いて作成したテキストをコピーする可能性があること」「合計の編集時間はそもそもリセットできる」などを考慮すると、指標としては心もとないという結論が濃厚だろう。

 実際、筆者としても、文書ファイルの形式に指定がある原稿依頼があった場合に、iPhoneの「メモ」で下書きして、MacBookの「テキストエディット」で整え、ようやく納品指定の文書ファイルにコピペするという工程を踏むことが多い。

 たとえWordでの納品であったとしても、Word作業時間はコピペと最終チェックのみであることがほとんどだ。Word上での作業時間は当てにならない。

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