Xiaomiが異例の早さでハイエンドスマホを投入する理由 今秋に「ワクワクする」機種投入も?:石野純也のMobile Eye(2/3 ページ)

» 2026年05月30日 08時00分 公開
[石野純也,ITmedia]

日本市場で主力のXiaomi T Pro、ハイエンドで唯一のFeliCa搭載は継続に

 日本市場では、特にXiaomi 17T Proへの期待が大きい。ハイエンドモデルの中では、Xiaomi T Proシリーズのボリュームが最も大きいからだ。安達氏もその事実を認めつつ、Xiaomi T Proが「SIMフリー(オープンマーケットモデル)で10万円台近辺のベンチマークになってきている。環境が厳しく、コストに対して関心が高くなっている中でご評価いただけるとうれしい」と話す。

 Xiaomi T Proシリーズの人気が高いのは、「Xiaomiを応援いただいている方はテック好きな方、ハイスペック志向な方が多い」(同)ためだ。先代のXiaomi 15Tシリーズも、「発売してから、ずっと在庫の補充をしている状況で、エンドユーザーだけでなく、販売チャネルやパートナーからの評価が高かった」(呂氏)が、それをけん引していたのもXiaomi 15T Proだ。

Xiaomi 17T Pro 2025年に投入されたXiaomi 15Tシリーズも、評価が高かったという

 端末としてコストパフォーマンスが高かった上に、日本では上位モデルをソフトバンクが採用し、端末購入プログラムと合わせて実質価格を抑えながら展開してきた経緯もある。日本では、XiaomiはフラグシップモデルのXiaomiシリーズより先に、廉価モデルのXiaomi Tシリーズを日本で展開。その歴史は、2021年の「Xiaomi 11T」「Xiaomi 11T Pro」までさかのぼる。

 こうした事情もあり、Xiaomi T Proシリーズはハイエンドモデルの中で唯一、おサイフケータイに対応している。日本では、「Xiaomi Tシリーズは6世代目になるが、いずれも上位モデル(Proモデル)にFeliCaを搭載してきた」(安達氏)。

Xiaomi 17T Pro Xiaomi 17T Proはおサイフケータイを搭載する

 Xiaomi Japanは、グローバルモデルそのままの仕様で展開する端末と日本仕様に合わせたローカライズを施すモデルを明確に分け、後者はハイエンド、ミッドレンジ、エントリーそれぞれのカテゴリーに最低1機種ずつをそろえている。ハイエンドの中でおサイフケータイに対応してきたのが、歴代のXiaomi T Proシリーズだ。

 裏を返せば、この機種がハイエンドの中では最も販売台数が多く、カスタマイズのコストを吸収しやすいことを意味する。ローカライズをするから売れ、売れるからローカライズできるという好循環が起きているといえる。

Xiaomi 17T Pro 各セグメントで最も人気の高い機種を集中的にローカライズし、それ以外でバリエーションを広げるというのがXiaomiの日本での戦略だ

 一方で、Xiaomi 15T Proに続き、Xiaomi 17T Proも大手キャリアでの採用は見送られている。呂氏によると、「裏ではパートナーやキャリアと情報交換をしているが、Xiaomi 15T Proと17T Proは製品の定義や開発の状況をキャリアに届けるのに時間がかかり、採用の検討時間が足りなくなってしまった」という。

 Xiaomi 15T Proの導入で発売時期をグローバルに合わせて前倒しにした上に、Xiaomi 17T Proで販売時期がさらに早まったことでキャリアの採用スケジュールに合わなかったというわけだ。パイの大きなキャリアの取り扱いをどう増やしていくかは、日本市場での今後の課題といえそうだ。

Xiaomi 17T Pro 2機種ともオープンマーケットモデルのみ。MVNOでの販売はあるが、大手キャリアでは販売されない

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