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ドコモFGが仕掛ける「グループ連携」と「金融AI構想」 通信との融合でKDDIやソフトバンクに追い付けるか石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2026年07月11日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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通信との融合にキャッチアップできるか、BaaS起点のプラットフォーム提供には強みも

 ただ、ドコモFGは発足したばかりで、ゼロからauじぶん銀行を立ち上げた他、クレジットカードや決済事業をauフィナンシャルサービスに合流させたKDDIと比べると、グループ同士の連携は道半ばだ。ソフトバンクは金融事業の再編を2025年に実施したばかりだが、PayPay銀行(当時はジャパンネット銀行)やPayPayカード(当時はワイジェイカード)はそれぞれグループ入りしてから時間がたっており、サービス連携も進んでいる。

 また、本体である通信事業との連携もまだ手薄だ。例えば、KDDIはau、UQ mobileのユーザーに「auモバイル優遇割」として住宅ローンの金利引き下げを行っている。ソフトバンクも、PayPay銀行で近いサービスを提供中だ。KDDIは「auバリューリンク マネ活2」をはじめとした料金プランで、au PAYへの還元の条件にauじぶん銀行を含めている他、預金残高に応じた還元も実施しており、通信と金融の融合が料金面で進んでいる。

ドコモ・フィナンシャルグループ KDDIは、auバリューリンク マネ活2などの料金プランで、auじぶん銀行との連携を行っている。ドコモがこうした取り組みに踏み込むのかは未知数だ
ドコモ・フィナンシャルグループ ソフトバンクも回線などのユーザーにPayPay銀行の住宅ローン金利優遇を実施している

 「ポイ活プラン」のように、dカードやd払いとの連携は進んでいるが、スピード感をもって、こうした取り組みを銀行や証券に広げていけるかが重要になりそうだ。

 対法人でも、通信や銀行、クレジットカードをしっかり連携させていく必要がある。住信SBIネット銀行はBaaSを推進しており、NEOBANKという形で他社がそれぞれのブランドを冠し、いわばバーチャルな銀行を開設している。

 ドコモFGでは、これを「スマートライフプラットフォーム」としてパッケージ化し、銀行だけでなく、ローンやNISA、保険、dカード、d払いなどを他社に提供していく方針だ。「事業機会やポートフォリオを多様化させたいニーズがあれば、われわれの他に、(親会社のドコモの)通信サービスもホワイトレーベルとして提供することが可能」(同)というように、通信サービスの提供も視野に入っているという。

ドコモ・フィナンシャルグループ 対コンシューマーだけでなく、企業へのサービス提供も視野に入れている。住信SBIネット銀行のBaaSを拡大した格好だ

 座組ができる前だが、日本航空が始めた「JALモバイル powered by ahamo」も、こうした事例の1つといえそうだ。NEOBANKとしてBaaSを提供している企業は多いが、ここにドコモの回線もパッケージに含めて売り込んでいければ、より収益性も高まり、本業である通信事業にとってもプラスになる。各種金融、決済サービスだけでなく、通信までまとめて「as a Service」として提供できる企業は少ない。この分野で住信SBIネット銀行が先行していることは、ドコモFGだけでなく、ドコモ全体にとっても大きな強みになるかもしれない。

ドコモ・フィナンシャルグループ BaaSの後から通信が個別に提供された格好だが、JALモバイルはスマートライフプラットフォームのいい事例になるかもしれない
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