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» 2012年12月27日 14時41分 公開

目指すは「俺たちのマイクロソフト」 冬コミ初出展にかける“サブカル戦略”(2/2 ページ)

[本宮学,ITmedia]
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砂金さん 今年の夏コミではGoogleが「Google+」チームとして出展していましたが、実は、Googleは今回の冬コミにも申し込んでいました。われわれが最初に受け取った企業ブースの配置図では、マイクロソフトの隣がGoogleになっていたんです。

 配置図はコミックマーケット準備会が全て決めるのですが、その向かいのブースはニコニコ動画(ニワンゴ)だったので、2社がバトルしてる姿をニコ生で中継したいのかという状態でした(笑)。

 結局Googleは途中で出展をキャンセルしたため、おそらく今回、企業ブースで面白いことをするIT企業はマイクロソフトだけかなと思います。pixivやニワンゴも出展しますが、そちらはどちらかというとコンテンツ寄りなので、われわれが唯一変わったことをする存在なのではないかと。

――今回、ブースでカスタムPCを販売するということですが。

砂金さん 最終的には、電波がつながりにくいコミケ会場内でも電子カタログを見られるような“コミケスレートPC”のようなものを安価に販売したいと思っています。ただ残念ながら、当社はNexus 7のような価格帯の端末をOEMパートナー含めてまだ準備できていないので、今回は第1弾としてアニメコンテンツを載せたカスタムPCを販売する予定です。

 現在「魔法少女まどか☆マギカ」と「新世界より」の2作品について話を進めているのですが、前者は冬コミには間に合わないかもしれません。なので今は、新世界よりの制作委員会の方々と一緒に、Windows 8 PCにアニメの世界観を盛り込んだものを準備している段階です。

photo アニメ「新世界より」

――PCの中身はどのようなものになるのでしょうか。

砂金さん 開発自体はマウスコンピューターにお願いし、それをインテルが後ろ支えしているという構図なのですが、開発にかかわる全ての人間がこだわっているのは、カスタムPCを買ってきて箱を開けて電源を入れた時に「なんだ普通のPCじゃん」という“ゲンナリ感”は避けたいということです。

 ただ課題もあって、Windows 8のインストール画面のカスタマイズなども技術的には可能ですが、Windows 8のレギュレーション的に「どこまでやっていいのか」という線引きが難しい。ですのでカスタマイズの仕方については検討を重ねつつ、オリジナル壁紙などに加えてカスタムPCを買った人しか楽しめない何らかのアプリを用意するといった体裁にしようかなと考えています。

 価格は、おそらく8万9800円ほどに落ち着くのではないかと思います。その分CPUにCore i5などを積んで、スペック的には普通に使ったり仕事で使うのにも問題ないレベルを用意しようとしています。

 こうした取り組み全体を通して、サブカルやアニメなどを好む人たちに、今までマイクロソフトが距離を置いたように見られてしまっていたところを「やっぱりWindowsでしょ」と巻き返したい。究極的な狙いとしては、コミケをiPad、Nexus、Kindleが存在し得ない“聖なる空間”にしたいと思っています。そこまではいかなくても、まずはもう少しサブカル領域のいろんなことに絡んでいきたいなと。

――エンタープライズ分野から一般ユーザー向けまで手広くビジネスを展開するマイクロソフトですが、今後は一層サブカル領域での取り組みを強化していくのでしょうか?

砂金さん 「それも大事」というスタンスです。こうしたイメージがエンタープライズ向けのビジネスにマイナスに響くのであれば、それはわれわれの本意ではありません。

photo 会場で配布するクラウディアの漫画「クラウド・ガール外伝 イマジンカップ編」(読み切り96ページ小冊子、3000部限定)

 マイクロソフトは特定の層に向けた“セグメント戦略”が下手なんです。なぜかというと、全部やってもあり余る体力があるから全部やってしまう。例えばXboxもやればSkypeもやれば、企業向けにはSharePointのようなソフトも提供しています。このように全方位でやってきた中で、これまで手薄だったサブカル系の領域に対しても「しっかりやっていきます」という姿勢を見せていきたい。

 これまでも「窓辺ななみ」「クラウディア・窓辺」「窓辺ゆう」「窓辺あい」「藍澤光」などのキャラクターを展開し、次第にサブカル分野でのブランディングや認知は取れてきた感触はあるので、(コミケ出展を機に)これは中途半端にやってるんじゃないということを伝えたいと考えています。

 今回は冬コミに出ますが、これが1回きりで終わってしまうのは本意ではありません。来年以降の夏コミは当然のこと、例えば「ニコニコ超会議」など他のイベントでも、われわれがまだアプローチしていないホワイトスペースがあるならば、うまく露出の仕方を考えていきたいと思っています。

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