世界最小デジ一眼“*ist DS”で旅に出かけよう〜台湾・旧正月編(1/5 ページ)

» 2005年02月24日 00時00分 公開
[ITmedia]

 2005年2月9日、もっとも手軽に行ける“身近な外国”、台湾に行ってきた。この日は旧暦の元日にあたる日で、台湾、中国、韓国、ベトナムなどでは1年で最大の祭日である。会社や学校は長期休暇となり、ほとんどの人が故郷に帰り、家族とともに過ごす。その様子を見てみたい、撮影してみたいと思ったのだ。

 と、いっても綿密な計画を立ていたわけではない。2月に入って急に思い付いた“行き当たりばったり”の旅である。だが、行けばなんとかなるだろう……、そんな軽い気持ちで出発した。

 用意したデジカメは、ペンタックスの「*ist DS」である。世界最小のコンパクトボディを誇るこのデジ一眼は、少しでも荷物の量を減らしたい海外旅行には最適な1台だ。バッテリーに単3形電池や、使い切りのリチウム電池「CR-V3」を使用できる点も旅行用に向いている。では、さっそく*ist DSによる台湾の旧正月フォトレポートをお伝えしよう。

photo 「パンケーキレンズ」と呼ばれる超薄型レンズ「DA40mm F2.8 Limited」を*ist DSに取り付けた状態。デジ一眼なのに、使用時の総重量はバッテリーとSDメモリーカードも含めても約675グラムと軽い。旅行用には最強の組み合わせだ
photo そのほかに台湾に持って行った機材一式。左から、望遠マクロ「D FAマクロ100mm F2.8」、標準ズーム「DAズーム18〜55mm F3.5〜5.6AL」、外部ストロボ「AF360FGZ」。手前はバッテリーの「CR-V3」とSDメモリーカード

台湾の初詣を撮る

 旧正月の朝、台北市内で最も古い寺院「竜山寺」を訪れた。ツアー旅行でもおなじみの観光地であり、たくさんの参拝客でにぎわっている。初詣の習慣そのものは日本と変わらないが、拝み方は少し違うようだ。ひとつの場所ではなく、境内のあちこちに祭られた複数の神様仏様を順に巡り、それぞれの場所で線香をかかげてお祈りをする。

photo ピクチャーモードの「風景」を選び、澄んだ青空や鮮やかな寺院の色をいっそう強調した。じっくりと撮れない状況では、カメラ任せの撮影モードを利用するのが便利だ

 大勢の人が火の付いた線香を持ったまま移動するので、境内は煙が充満している。ヘビースモーカーの私は、タバコの煙には慣れているが、これほどの線香の煙の中で撮るのは初めてだ。しかも、60センチ程度の長い線香なので、平均的な台湾人よりも長身の私にとっては、他人の線香の先がちょうど顔の位置に来る。

photo 標準ズームをテレ寄りにして、遠近感を圧縮した構図で撮影。細部までくっきりと解像しているので、ひとりひとりの表情を観察できる

 ここでは、標準ズームの「DAズーム18〜55mm F3.5〜5.6AL」が活躍した。今回持参したレンズは3本だが、移動がままならない狭い場所では、やはりズームレンズが役立つ。このレンズは、35mm換算で27.5mm〜84mm相当の焦点距離を備え、広角から中望遠までの幅広い画角を選べる。DAレンズというデジタル専用のレンズであり、*ist DSに取り付けた時のボディバランスもいい。

photo 標準ズームのワイド端で撮影。人ごみの中でのスナップは、ワイドレンズを使い、気になったものにレンズを向け、枚数をたくさん撮るしかない

 なお、付属のレンズフードは必ず装着したほうがいい。フードには余計な光をさえぎる効果だけでなく、レンズを守る役目もある。降りかかる線香の灰から、レンズを保護してくれる効果を、身を持って実感した。ちなみに、私の身体とカメラ本体は灰まみれになったが、これはこれでご利益があるかもしれない。

photo 起動がスピーディな*ist DSは、速写スナップに使いやすい。また標準感度がISO200とやや高めなので、日陰をデフォルト設定のままで撮ってもブレにくい。台湾ではおなじみの屋台での1コマだ
photo カスタムメニューから「感度の自動補正」をONにしておくと、薄暗い場所では自動的に感度アップが働き、手ブレや被写体ブレを防げる。ここでは−0.7の露出補正を加えて、雰囲気のあるカットを狙った
photo マスコミのカメラが集まっていたので、カメラを高く上げてノーファインダーで撮影したら、こんなものが写っていた
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