このようなデジタルワークスタイルのデモに比べると、デジタルライフスタイルに関するWindows Vistaの紹介は簡単なものにとどまった。Vistaの持つMedia Center機能の紹介はあったものの、あまりに通り一遍な印象が否めない。Windows Vistaになっても、ただちにMedia Centerでわが国の保護されたTVコンテンツ(地上デジタル放送、BSデジタル放送)への対応が行われないことを反映したものかもしれないが、もう少し突っ込んだ紹介があってもよかったのではないかと思う。
最後に、Windows Vistaのロゴプログラム(PC本体と周辺機器)が紹介されたが、一部で議論となっている、新しいライセンスアグリーメントに関する話題は聞かれなかった。OSのライセンスを1度しか移すことができないことが、いわゆる自作市場に対して大きな打撃となることが懸念されており、この分野で主に使われているDSP版(旧OEM版)のライセンスがどうなるのか気になるところだが、現時点で公式な見解はない(非公式にはリテール版と同じではないか、という回答を得ているが)。日本語版のライセンスアグリーメントと、その解釈に関してマイクロソフトの説明が待たれるところだ。
フリーライター。IBM PC/AT互換機以前からPCの世界に入り、さまざまなメディアでPCに関する評論やレビュー、コラムなどを執筆。とくに技術面での造詣が深く、独特の切り口による分析記事は人気が高い。
「日本は仕事のデジタル化が遅れている」マイクロソフト・ヒューストン社長
第9回 Vistaでオーディオデバイスはどうなる?
第8回 Vistaにおけるデバイスドライバのゆくえ
第7回 Windows Vistaの最新βをチェックする
第6回 AMDのATI買収劇が意味するもの
第5回 Windows Vistaのアップグレードポリシーを考える
第4回 Vistaのユーザーアカウント制御を考える
第3回 内蔵グラフィックスでWindows Aeroは動くのか!?
第2回 Windows Aeroの謎に迫る
第1回 果たしてWindows Vistaはテイクオフできるのか?
もう1つの“革命”という名の小型マウス
“革命”という名のマウス
インテルのアイルランドFabを“非”公式に訪れてみた Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.