アキバだったら「リナックスカフェ」、巣鴨だったら「すがもパソコン茶屋」

» 2007年07月26日 18時30分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 コンピューターおばあちゃんの会が主催する「すがもパソコン茶屋」が、7月26日から29日までの4日間に渡ってオープンする。このイベントは同会がインテルの支援を受けて行うもので、初日に行われたオープニングセレモニーではインテルの吉田和正代表取締役共同社長も姿を見せ、お祝いのスピーチを述べた。

「すがもパソコン茶屋」は、巣鴨駅から巣鴨地蔵通りをずんずん進み、とげぬき地蔵尊を通り過ぎ、右手に巣鴨百果園が見えたその向かいにある

 巣鴨商店街のメインストリート「巣鴨地蔵通り」沿いにある「アルプスカフェ」が期間限定で「すがもパソコン茶屋」に姿を変える。アキバでPCパーツベンダーのプライベートイベントが行われることで有名な「カフェソラーレリナックスカフェ秋葉原店」の巣鴨バージョンといったところだろか。向かいには果物屋の巣鴨百果園、右隣には「すがも歌謡劇場」が軒を連ねる「いかにも巣鴨!」な一画に「おじいちゃんおばあちゃんのネットカフェ」ならぬネット“茶屋”が構えられた。

 この茶屋では、コンピューターおばあちゃんの会(という名称であるが、男性会員も少なからず在籍している)が普段の活動(月に2〜3回程度の例会を行っているそうだ)で楽しんでいる、PCを使ったいろいろな「遊び」を巣鴨を訪れる高齢者に紹介するのが目的の1つだ。

 “茶屋”という言葉からは「喫茶スペースがメインで、その一隅にPCを使えるスペースがちんまりと用意されている」というイメージが思い浮かぶかもしれないが、すがもパソコン茶屋の中は、いたるところにPCディスクが用意され、PCを使って音楽データを編集したり画像編集ソフトを使って自作の俳句と風景画を組み合わせたりするブースが設けられた、かなり本格的なPC体験ゾーンという構成になっている。一部のブースでは、2台のPCとイス2つを用意して、来場者が会員に教えてもらいながらPCを操作できるようになっているなど、PCの経験がない人でも楽しめる工夫がなされている。

 会場には、先日の記者発表で紹介された「シニア向けPC」(PBJの「DT1D45」)が多数用意され、PC本体に説明ブースに加えて、Webページにアクセスしてシニア向けのサービスを体験できるコーナーも設けられていた。

会場では、大型ディスプレイに会員作品が紹介されるほか、沖縄の会員とビデオチャットをするデモも行われる
入ってすぐの場所に設けられたPBJのシニアPC紹介ブース

でた、インテルの巣鴨限定デュアルコア“どらやき”。1日先着100名に配られる
会場で見かけた「デコ」マウス

 ところで、PC業界でシニア世代向けの何かしらをアピールするとき、「高齢者=PCに不慣れ」というイメージが必ず訴求されているように思えるが、当事者にすれば実に失礼な先入観であることが、この茶屋の説明スタッフを務める会員の話を聞くと分かる。

 例えば、ダウンロードした音楽データを楽譜編集ソフト「Music Pro for Windows PLUS Ver.4」を使って編曲する操作をご婦人に説明していた男性会員の1人は「初めて買ったPCはNECのPC-8001 mkIIだったなー」という黎明期からのPCユーザーであったりする。「経理部門で務めていたが、その計算処理業務を自分で組んだBASICプログラムで自動化したよ、ふぁっふぁっふぁ」という、この男性は特別としても、説明を聞いていたごくごく普通のご婦人たちも「パソコンはメールで使っていますけど、文字だけじゃもの足りませんから」「絵とか音楽をメールにつけることができたら楽しそうだわね」と話してくれた。

 「PCに不慣れ」どころか、「パソコンで新しいことができるとわくわくしますわ」(オープニングイベントを見ていたあるご婦人)と言うようにシニア世代でもPCに積極的に取り組もうとする人は少なくない。「高齢者向け」と限定したPCやサービスを提供しようとする企業もそういう「高齢者のスピリッツ」をもう少し理解してあげてもいいかもしれない。

「パソコンはPC-8001からやっとるよ」という男性が説明する「なつかしの歌を作ろう」のブース。“なつかしの歌”なのは、懐古趣味ということではなく「作者が死んで50年経つと著作権が切れるから、このあたりの曲が遊ぶのにちょうどいいんだよ」と実に鋭い見解を示してくれた
こちらはフリーの画像加工ソフト「JTrim」を使って、自作の俳句とそれにあった画像を組み合わせて一枚の作品に仕立てている

左は“ペイント”を使ってCGを製作するブースで、右はさきほども登場したJTrimでデジカメの画像を編集するブース。画像編集のブースにはプリンタも用意されているが、会員に話を聞くと、こうして作った作品は、プリントで出力するよりもメールに添付して仲間に紹介することが多いそうだ

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