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» 2007年12月06日 16時00分 公開

“水漏れ”と“ひっかき”まで考慮した超軽量ノート――「VAIO type G VGN-G2KAN」検証CPUはデュアルコア化(2/2 ページ)

[鈴木雅暢,ITmedia]
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実用十分な視認性のディスプレイ、キーボードも及第点

 LEDバックライトを使用した液晶ディスプレイは非常に薄く仕上がっている。サイズは12.1インチスクエアで、画面解像度は1024×768ドット(XGA)だ。今回から表面にハードコートが施されたが、その影響は特に感じられない。比較的地味な発色で視野角も広くはないが、ビジネス向けのモバイルノートPCとしては実用十分な視認性を備えている。

 なお、VistaではWindowsサイドバーが導入され、スタートメニューやアイコンサイズも大きくなったために同じ1024×768ドットの画面解像度でもWindows XPよりも少しデスクトップが狭く感じる。これも慣れてしまえば特に気にはならないと思われるが、アイコンサイズを小さくしたり、最小限のガジェットだけデスクトップに配置してサイドバー自体は非表示にするなど、標準の機能だけでいくらでも対応できる。

ビジネスモバイル機で標準的な12.1インチスクエア液晶パネルを採用(写真=左)。XGAの解像度はVistaを扱うには少々狭いので、表示の設定をカスタマイズするなど工夫したいところ(写真=右)

 Vistaを利用することにおいて高解像度のワイド液晶のほうが快適なのは事実だが、このようなモバイルノートPCを購入するユーザーにとってワイド液晶ディスプレイは優先順位の高い要素とは思えず、特にマイナス点と見る必要はないと思われる。

キーボードは摩耗しにくいレーザー刻印を採用

 キーボードは、主要キーのピッチを約17ミリ確保するほか、Enter、左Ctrl、BackSpaceなどといった使用頻度の高いキーのサイズを大きめにとっており、カーソルキーを一段下げて配置するなどレイアウトにも配慮されている。

 キーストロークは約2ミリと浅く(このクラスとしては標準的)、クリック感も抑えめながら、レスポンスは悪くない。強くタイプすると全体がたわむ感触があるが、軽くタイプするぶんにはほとんど分からない程度ではある。また、背面側に大型のバッテリーを搭載する関係もあって、本体サイズの割にパームレスト部分の長さが約6センチと短い。この点もタイプの仕方によって評価がわかれそうだ。

 2ボタンタイプのタッチパッドは、パッドのエッジを利用してのスクロールなどの操作が可能で、ボタンもしっかりと作られている。なお、キーボードの左奥には、ワイヤレスLANのスイッチと指紋センサ、右奥に電源ボタンと光学メディアのイジェクトボタン、ワンタッチボタン(プログラマブル)を備え、右パームレスト部分にはFeliCaポートも搭載している。TPMセキュリティチップも内蔵しており、ビジネス向けモバイルノートPCとして装備に抜かりはない。

CPU強化の効果は歴然、発熱の処理も優秀

 CPUがCore 2 Duo U7600(1.2GHz)に変わったことで、性能や発熱なども注目だ。PC USER恒例のベンチマークテストプログラムであるPCMark05 1.2.0、3DMark06 1.1.0、Final FantasyオフィシャルベンチマークテストVer.3(FFベンチ)を実施した結果は下に掲載した。プリインストールOSはWindows Vista Buisnessで、Windows XP Professional搭載の初代機と単純な比較はできないが、参考にはなるだろう。また、Vista Businessを備えた前モデルのPCMark05の結果はこちらの記事を参照してほしい。

左から、PCMark05、3DMark06、FFベンチのテスト結果

PCMark05のテスト結果詳細
HDD - XP Startup 4.4MB/s
Video Encoding 219.5KB/s
Image Decompression 15.8MPixels/s
WMV Video Playback 15.8fps

 結果としては、PCMark05のCPUのスコアが大幅に向上した。デュアルコアのメリットが生かせるエンコード作業(Video Encodeing)では特に顕著だ。使用感としても、1.8インチHDDを利用している関係からプログラムのインストールなどの作業ではストレスを多少感じることもあるが、そういう場面以外では十分快適だ。

 逆に、初代機と比較すると、WMV Video Playback、FFベンチなどスコアが低下している部分もあるが、これはOSの描画の仕組みが変わっていることでGPUへの負担が大きくなったためだ。初代機から同じIntel 945GMS Expressチップセット(グラフィックスコア内蔵)を利用している以上、仕方がないだろう。

 ボディの発熱に関しては、ベンチマークテストなどでシステムに負荷をかけると、底面の左側を中心に熱をもってくる。続けて負荷をかけると半角/全角キー辺りを中心に少々キーボードにも伝わってくるが、パームレスト部分までは影響しない。高負荷時はファンの回転が高速になって、左側面から暖かい風が吹き出してくるのが分かるが、風切り音は一定した低めの音であり、不快な印象はない。

 バッテリーの駆動時間は、付属のリチウムイオンバッテリー(10.8ボルト 5800mAh)で公称約11.5時間の駆動が可能となっている。これは初代機から1時間短くなっているが、同じWindows Vista Businessをプリインストールする前モデルと同じだ。

 実際に試用してみたところ、デフォルトの省電力設定のまま、無線LANは常時オンの状態で、休み休みネットワークドライブにあるテキストを編集したり、Webブラウズをする程度の用途では3時間ほど続けてもまだ50%強の残量があった。何も工夫しなくとも5〜6時間の駆動は心配なく、無線LANをこまめにオフにしたり、ディスプレイの輝度を低めに保つなどといった駆動時間優先の行動をとれば、さらに2〜3時間は使えるだろうという印象を持った。

付属のACアダプターは36(幅)×83.2(奥行き)×25.5(高さ)ミリで、ケーブルを含めた重量は約210グラムと小型軽量だ(写真=左)。ACケーブルを使わずに直接コンセントに装着できるウォールマウントプラグアダプタも付属する。バッテリーは本体後方に装着する仕組み(写真=右)。SO-DIMMスロットは1つで、512Mバイトのモジュールを搭載している。このほか、512Mバイトのメモリをオンボードで実装することで、メモリの標準容量は合計1Gバイトとなる


 マイナーチェンジモデルのために特に革新的なことが行われているわけではないが、新モデルでは従来からビジネス向けのモバイルノートPCとして高い評価を得ていたVAIO type Gのよさを損なわずにCPU性能と堅牢性をパワーアップさせることに成功している。ビジネスモバイル機として、さらに魅力的な存在となったといえるだろう。

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