“小さいけどカリッカリ”な4コアPC――「HP Pavilion Desktop PC v7380jp/CT」24インチワイド液晶とセットで試す(1/3 ページ)

» 2008年04月08日 11時35分 公開
[小川夏樹,ITmedia]

さまざまなニーズに応える日本HPの省スペースPC

「HP Pavilion Desktop PC v7380jp/CT」

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のデスクトップPCは、2007年3月に約4年ぶりとなる日本市場への復活を果たした。そのラインアップは、拡張性を重視した「HP Pavilion Desktop PC v7000」シリーズと、よりコンパクトな「HP Pavilion Desktop PC s3000」シリーズの2つに分けられる。

 いずれも省スペースに配慮した小型ケースを採用し、かつAMD製CPUとインテル製CPUのモデルが用意され、購入時には同社の直販チャンネル「HP Directplus」で柔軟なカスタマイズが可能だ。コストパフォーマンスに優れる構成から、“カリッカリ”のハイパフォーマンスな仕様まで、予算や目的に応じて搭載パーツを選択できる。

 さて、今回はインテル製CPU搭載のハイスペックモデル「HP Pavilion Desktop PC v7380jp/CT」に着目し、CPUにクアッドコアのCore 2 Quad Q6600を選ぶなど、ほぼフル装備に近い構成で試用してみた。大手PCメーカーでスリムケースにクアッドコアCPUを搭載できる製品は数が少なく、省スペースとパフォーマンスをどこまで両立できるのかが気になるところだ。また、筆者は俗に言う「エンコ職人」なので、クアッドコアによる動画のエンコード性能もチェックしていきたい。

黒光りするスリムタワーにBD&HD DVDリード対応ドライブ搭載

 まずは外観だが、v7000シリーズは、ピアノブラックの光沢ボディにブルーのLEDランプをあしらうなど、HPのPCらしく見栄えにこだわっている。ボディのサイズは縦置き用スタンド装着時で152(幅)×397(奥行き)×359(高さ)ミリで、重量は約9.7キロだ。下位機種のv3000シリーズよりひと回り半ほど大柄になるが、それでも机の上に余裕で設置できるコンパクトサイズに仕上がっている。

 ケース前面にある3.5インチベイには、主要な15種類の記録メディアの読み書きが可能な15in1メディアスロットとUSB 2.0ポートが3基、IEEE1394a 6ピンのポートが1基、ヘッドフォンとマイクの端子が用意されている。選択できる光学ドライブは、LightScribe対応のDVDスーパーマルチか、Blu-ray DiscとHD DVDの読み込みに対応したDVDスーパーマルチの2種類だ。評価機では後者が搭載されていた。

 背面には映像と音声出力用のHDMI端子が配置されており、HDMI入力を備えたHP純正の24インチワイド液晶ディスプレイと組み合わせれば、Blu-ray DiscやHD DVDのハイビジョン映画タイトルをフルHDで視聴できる環境が整う(HDMI端子はグラフィックスカード選択時のみ搭載)。HD DVDはすでに終息した規格となってしまったが、1台でBDとHD DVDの両方に対応できるのは頼もしい。

左から、ボディの背面、側面のカバーを外したところ、ボディの前面。前面に利用頻度の高い端子やメモリカードスロットがきちんと用意されている

5インチベイは前方にスイングする

 側面のカバーはネジ1本で開けることができるので、ケース内部へのアクセスは容易だ。さすがに内部は窮屈で、4本のメモリスロットが光学ドライブの下に隠れてしまっているが、光学式ドライブはレバー1つで取り外せるので、後からメモリモジュールを増設する作業も楽に行えるだろう。

 一方、5インチベイの底面に横向きで装着されたSerial ATA HDDにアクセスするには、ドライバーで数本のネジを外す必要があり、初心者にとっては、あまり容易とは言えない。したがって、HDDは購入時にできるだけ大容量のドライブを選択しておくことをおすすめする。

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