WiMAXを内蔵した「VAIO type P」、速度と使い勝手は3G内蔵モデルとどう違う?つながれば「極楽」(1/3 ページ)

» 2009年08月04日 16時44分 公開
[Sho INOUE(K-MAX),ITmedia]

小型軽量の「VAIO type P」に待望のWiMAXモデル

photo VAIO type P

 小型・軽量のミニノートPC「VAIO type P」に、モバイルWiMAXモジュール内蔵モデルが登場、ソニースタイルで注文できるVAIOオーナーメードモデル向けオプションとして選択できるようになった。

 この「WiMAX内蔵モデル」(評価機型番はVGN-P91HS 以下、WiMAXモデル)は実利用においてどう使えるか、ワイヤレスWANモジュール内蔵モデル(評価機型番はVGN-P90S/Q 以下、3Gモデル)と比べた使い勝手をチェックしていこう。

 内蔵する通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n(nはドラフト2.0準拠)対応の無線LANと、モバイルWiMAX通信機能の双方を使用できる「Intel WiMAX/WiFi Link 5150」で、モジュールの追加による差額はプラス1万円だ。国内のモバイルWiMAX通信はUQコミュニケーションズのネットワークを利用し、下り最大13Mbps/上り最大3Mbpsで通信できる(UQ WiMAXの下り最大通信速度は40Mbpsだが、モジュールの仕様上制限がある)。

 比較に用いる3Gモデルは、NTTドコモのHSDPA通信に対応するワイヤレスWANモジュールを内蔵し、下り最大7.2Mbps、上り最大384kbpsの通信速度に対応する。まずは、この2台をまったく同じ場所で使用したときの通信速度の違いを計測してみよう。

photophoto WiMAX内蔵モデル(VGN-P91HS)のデバイスマネージャを確認。WiMAX Link 5150とWiFi Link 5150は別のネットワークアダプタとして認識される(画像=左)。今回検証に使用したWiMAXモデル(VGN-P91HS)と3Gモデル(VGN-P90S/Q)(写真=右)

 テストは、平日13時〜15ごろに東京都足立区の筆者宅(屋内)、JR赤羽駅の1・2番線ホーム(屋外)、JR上野駅の5・6番線ホーム(屋外)の3カ所にて日にちを分けて行い、計測サイトに「Radish Network Speed Testing」(東京サーバ/測定精度:高/データタイプ:圧縮効率低)を用いた。

WiMAX(東京足立区)
WiMAX(JR赤羽駅)
WiMAX(JR上野駅)

3G(東京・足立区) 東京・足立区の計測結果。上がWiMAXモデル、下が3Gモデルの通信速度だ(以降、同)。下りで約3.5倍、上りで約7.8倍の通信速度となった
3G(JR赤羽駅) JR赤羽駅の計測結果。下りで約2.3倍、上りで約5.3倍の通信速度となった
3G(JR上野駅) JR上野駅の計測結果。WiMAX内蔵モデルが下りで約1.6倍、上りで8.2倍の通信速度となった

 屋外の静止時状態におけるWiMAXモデルの通信速度は、下りで1.5〜3.5倍、上りは5〜8倍ほど3Gモデルより高速だ。ドコモの「定額データプラン」における利用制限(コンシューマー向けには、例えばIMソフトやSkypeなどのVoIPソフトが利用できない)もなく、RTT(往復遅延時間)もそこそこ高速、そして対応エリアにおいては無線LAN使用時のように、PCを起動すると「いつの間にか接続済み」となっているのが大変便利だ。

photo UQ WiMAXが圏外となった東京・秋葉原の喫茶店で計測した3Gモデルの通信速度。このような路地裏立地の屋内などのWiMAXが利用できない場所でも、現状は、3Gデータ通信は「使える」というメリットがある

 一方、現状のデメリットは電車や車での移動中に通信がひんぱんに切断されること。2009年8月時点においては、まだ対応エリアの基地局密度が薄いためだろう。3Gモデルは、ハンドオーバー(移動時における基地局の切り替え)によって通信が「詰まる」傾向はあるものの、移動時であっても通信そのものが切断されてしまうことはなかった。

 このほか、屋内、特に建物の密集した路地裏の店舗でWiMAXの弱さが出る傾向はまだ存在する。例えば、UQ WiMAXの“ピンポイントエリア判定”サイトによると対応エリアであるはずの東京・秋葉原PCパーツショップ密集エリアにある某喫茶店では、窓際の席にもかかわらず圏外表示され、接続できなかった。移動中や屋内でのモバイルWiMAX通信は、3Gデータ通信と比べて電波の直進性の強い2.5GHz帯を利用する上、屋内基地局の設置がまだ途上であるため、2009年8月現在の「つながるか否か」については3Gモデルに軍配が上がる。


VAIO type Pの関連記事

待望のXP搭載「VAIO type P」を徹底検証する

ソニーが“P専用XPドライバ”を配布開始:「VAIO type P」Vistaモデルを速攻でWindows XP化した

金銀か黒茶か、これは悩ましい選択だ:「VAIO type P」直販モデルの新カラバリ“全16通り”を見比べる

2009年PC夏モデル:XPモデル、新色・新柄を追加したポケットサイズPC――「VAIO type P」

2009年PC夏モデル:type PのXPモデルや新色、地デジ対応type Tが登場――ソニー「VAIO」夏モデル第2弾

“P”旋風は止まらない:これぞ「VAIO type P」の真骨頂!?――ワイヤレスWAN+GPSモデルを攻略する

ソニー、“type P”ワイヤレスWAN搭載店頭モデルの発売日を決定――2月14日

こいつ、動くぞ!:「VAIO type P」でWindows 7 日本語β版を走らせる

ポケットスタイルPC発進:本日発売の「VAIO type P」を動画でおさらいする

真の実力が明らかに:これは理想の低価格ミニノートPCなのか!?――「VAIO type P」徹底検証(後編)

ソニー初のAtomマシンが登場:これは理想の低価格ミニノートPCなのか!?――「VAIO type P」徹底検証(前編)

新鋭ミニPCをいきなり分解:やはり中身もNetbookとは大違い――「VAIO type P」を丸裸にする

山田祥平の「こんなノートを使ってみたい」:時代を築くVAIOが現れた──「VAIO type P」開発者の証言

2009年PC春モデル:1600×768ドット液晶/588グラムの“ポケットスタイルPC”――「VAIO type P」


       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月13日 更新
  1. 6500円でデスクに新風! Thermalrightの小型液晶がヒット、背景にメモリ高騰? (2026年02月09日)
  2. ワコムが安い? 驚きの2025年を振り返り メモリ高騰におびえる2026年の「自作PC冬眠」と「次世代CPU」への期待 (2026年02月12日)
  3. キンタロー。も驚くほぼ「入力ゼロ」の“次世代”確定申告 2026年の弥生は3つのAI活用とデスクトップ製品強化を両輪に (2026年02月12日)
  4. 新ARグラス「XREAL 1S」を試す 解像度と輝度が向上、BOSEサウンドで没入感アップ “3D変換”も大きな魅力 (2026年02月10日)
  5. 元Appleのジョナサン・アイブが手掛けるフェラーリ初EVの内装デザイン公開 物理ボタンとデジタルの融合 (2026年02月10日)
  6. マウス社長が3日間“フル参戦”した理由とは? 大阪・梅田のど真ん中で起きた“eスポーツ×地域振興”の化学反応 (2026年02月11日)
  7. アイ・オー、拡張ドック機能を備えたType-C接続対応の27型4K液晶ディスプレイ (2026年02月12日)
  8. ASRock、“CPU起動トラブルを解決”するSocket AM5マザー用のβ版BIOSを公開 (2026年02月10日)
  9. 「雲」から降りてきたAIは「パーソナル」な存在になれるのか――開催から1カ月経過した「CES 2026」を振り返る (2026年02月12日)
  10. 手のひらサイズの小型PCがお得に! GEEKOMが「冬セール」を開催中 (2026年02月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年