Latitude 2100を初めて手にしたとき、これまでのノートPCとは違う感触にまず驚くだろう。外装が硬質なラバーで覆われているので、その外観は“全天候型アウトドアグッズ”といったイメージだ。「ちょっとやそっとのことでは壊れないね」という安心感をユーザーに与えてくれる。
スペックだけを見ると、ほかのNetbookと大きな違いはない。価格もデルオンラインストアで4万7800円とNetbookとしては平均的なレベルに設定されている。Latitude 2100とほかのNetbookの相違点は、想定しているユーザー層だ。デルはLatitude 2100を学校で児童生徒が使うことを想定して開発している(そのあたりの経緯は、Latitude 2100が問う「児童生徒に特化したNetbook」の条件で紹介している)。
PCの扱いがラフになりがちな学校で使うNetbookということで、取り入れられたのがラバー外装だ。本体の重量が約1.3キロと軽いことと滑りにくいラバーのおかげで、どの方向からでもがっしりとつかんで持ち運べる。この安心感は、学校だけでなく、生産現場などのフィールド用のNetbookとしても通用するはずだ。ラバー外装なので、流行りの光沢感のあるボディではないが、手の脂で汚れることを心配する必要もない。ディスプレイベゼルとパームレストも光沢パネルを使っていないので、付着した汚れはそれほど気にならない。
ラバーで覆われた外装のメリットは、汚れにくいことだけではない。ランドセル、または学生カバンに筆箱や教材などと一緒にPCを放り込んでも傷がつく心配がない。これは、ビジネスカバンでも同じことだ。また、机に置くときに滑りにくいのも学校やオフィスに関係なく、使いやすさを向上させてくれる。
Latitude 2100にはカラーバリエーションが用意されていて、海外では5色を展開しているが、国内では黒、青、赤の3色が出荷される。色鮮やかな緑や黄色が選べないのは残念だ。日本向けに色を減らすのではなく、むしろ、文具感覚でバリエーションを増やして欲しいぐらいだ。
天板にはLEDランプが組み込まれていて、無線LANが有効になると点灯する。授業中なのに、関係ないWebページにアクセスしたり、チャットで“無駄話”をしないようにネットワーク接続を禁止している場合、無線LANモジュールをオフにしていないと、教壇にいる教師に分かってしまう仕掛けだ。
Latitude 2100には、カタログ値で3時間程度の駆動が可能な3セルバッテリーが付属しているが、そのバッテリーには、装着したときにPCの背面になる部分に透明のカバーで覆われた名札入れがある。「自分の持ち物には名前を入れましょう」とは、どこの学校でも基本的な習慣となっているそうだが、そういう意味で、この名札入れは学校向けのPCで必須の「機能」なのだろう。
キーボード操作にまだ慣れていない小学生低学年などが使うことも配慮して、タッチパネルを組み込んだ液晶ディスプレイもBTOで用意される。ただ、デルのリリースでは、学校利用を想定した「ショルダーストラップ」や「キャリングハンドル」も用意されているようだが、原稿を執筆している2009年8月下旬の時点で、日本のBTOで選ぶことはできなかった。
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