ASUSTeK Computer(ASUS)の小型デスクトップPC「EeeBox」シリーズから、新モデル「EeeBox PC EB1501」が登場した。
同シリーズはインターネットアクセスを主目的とした低価格なデスクトップPC、いわゆるNettopの範ちゅうに入る製品だが、初代モデル「EeeBox PC B202」からフルモデルチェンジしており、基本システムの強化に加えて光学ドライブやHDMI出力を搭載するなど、性能、機能ともに大幅に進化している。さっそく機能や使い勝手をレビューしよう。
まずは基本スペックだが、CPUはデュアルコアのAtom 330(1.6GHz)だ。CPU基板にAtom 230(1.6GHz)相当のダイを2つ実装しており、TDP(Thermal Design Power:熱設計電力)も2倍の8ワットとなっている。もちろん、Hyper-Threadingもサポートする。
チップセットにNVIDIA ION(GeForce 9400M G)を選択しているのは見逃せない。チップセット内蔵のグラフィックスコアはDirectX 10に対応しており、インテル純正のAtom向けチップセットであるIntel 945GSE Expressより3D描画性能が高く、Windows 7のWindows Aeroなどがより快適に操作できる。また、MPEG-4 AVC/H.264やVC-1などのハードウェアデコード機能を含むHD動画再生支援機能のPure Video HDも備えるため、Atomとの組み合わせでもHD動画をスムーズに再生することが可能だ。
メインメモリはPC2-6400 SO-DIMMを用いている。容量は標準で2Gバイトとなっており、2基のSO-DIMMスロットに1Gバイトモジュールを2枚装着済みだ。データストレージは容量250Gバイト、回転速度5400rpmの2.5インチSerial ATA HDDを内蔵する。
新たに追加された光学ドライブは、スロットインタイプのDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブを前面に配置している。本シリーズの先代機(B202)を含めてNettopと呼ばれる製品は光学ドライブを搭載しない例が多かったが、(光学ドライブを省くことで)小さくて軽くなることのメリットがあまりない据え置き型では、やはり光学ドライブが内蔵されていたほうが便利には違いない。
ボディのサイズは39(幅)×193(奥行き)×193(高さ)ミリ、重量は約1.2キロにおさまっている(スタンドを除いた場合)。容積は約1.5リットルと非常にコンパクトだ。電源ユニットは本体に内蔵しておらず、付属のACアダプタで駆動する。
デザインはブラックとシルバーを基調にしたシンプルな仕上がりで、縦置き用のスタンドへネジを使ってナナメに取り付ける仕組みだ。縦置き状態の底面に吸気口、天面に排気口が用意されている。長期間の運用では排気口からホコリが混入しやすい懸念があるが、空気は暖められると上昇することから、冷却には効率のよいスタイルといえる。
横置き用のスタンドやゴム足などは特に用意されないが、横置きでも利用可能だ。また、VESA規格対応のマウンタが標準で付属しており、液晶ディスプレイの裏側などにネジで直接取り付けて利用できる。ただし、液晶ディスプレイのスタンドを装着した状態で背面にVESA規格準拠のネジ穴が露出している製品でなければ、マウンタは取り付けられないので注意したい。
通信機能はIEEE802.11b/g/n準拠の無線LANと1000BASE-T準拠の有線LANを搭載する。前面にはDVDスーパーマルチドライブのほか、メモリカードスロット(SD/SDHC/MMC/メモリースティック対応)、2基のUSB 2.0ポート、ヘッドフォン、マイクがある。背面の端子もなかなか充実しており、4基のUSB 2.0ポートのほか、eSATAポート、HDMI出力、アナログRGB出力、光デジタル対応の音声出力、無線LANアンテナなどが用意されている。
ワイヤレスのキーボートとホイール付き光学マウスが標準で付属しており、受信部はマウスの中に収納できる。また、Windows Media Centerの操作に対応した赤外線リモコンも付属しており、離れた位置から操作できる。
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