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» 2010年07月16日 11時30分 公開

オレは“ことえり”をやめるぞーッ:ことえり派が見る「ATOK for Mac」の、ここがうらやましい!! (3/3)

[広田稔,ITmedia]
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ATOK 2010 for MacではアドレスブックやiTunesのデータも参照可能に

入力メニューから「ATOKダイレクト」→「環境設定」と選べば、iTunesやアドレスブックから呼び出す条件を指定できる

 というわけでことえりにはない便利な機能が充実したATOKだが、2010で加わった新機能を使えば、変換がもっと楽になる。特に面白いのが、iTunesや住所録ソフト「アドレスブック」のデータを読み取ってくれるという「Macスマート連携」機能だ。

 アドレスブックに登録された姓や名前を入力して、確定前に「control」+「T」キーを押せば、該当する人の郵便番号/住所/電話番号といった個人情報が変換候補に現れる。これを応用すれば、訪問先の住所をGoogle マップで調べる際も、長い住所を打つ必要なく、相手の姓を検索欄に入力して変換するだけでOKだ。

ATOK 2010では、Macスマート連携機能を用意。姓や名前などから「アドレスブック」に登録された個人情報を呼び出して変換できる

 英語の入力についても強化されている。英語入力モードでは、推測変換をオンにしておくと、スペルチェックした候補が自動で現れるようになった。打ち間違いに気が付きにくい、あまり英文を入力しない人はぜひとも活用したい。

 プレミアム版のATOK、かつ2011年10月までという期間限定で、インターネットにつなげる環境という条件付きだが、新たに翻訳機能の「8カ国語Web翻訳変換」が使えるようになったのもトピックだ。クロスランゲージの機械翻訳システムを使用したもので、英語のほか、中国/韓国/ドイツ/イタリア/フランス/スペイン/ポルトガルに対応している。

 ATOKの入力メニューから「翻訳変換」→「Web翻訳変換する」と辿ってこの機能をオンにしておくと、日本語の文章を変換した際にツールチップとして翻訳が現れる。そのまま「shift」+「return」で翻訳した言葉で確定可能だ。ほかの言語で何というのかとりあえず調べたいときにウェブの翻訳サービスで検索するよりも手っ取り早い。

文章を入力して変換し、少し待つと英文の候補が現れる。この機能があれば「All your base are belong to us」の間違いも起こらなかった!?

 このほか、変換精度とは関係ないが、パフォーマンスも向上している。プログラム全体を見直したことで、従来よりも高速な変換が可能になっている。推測変換や電子辞典のウィンドウもCocoa化されて、より純正アプリとの統一感が高まった。

月額300円で始められる「定額制」もアリ!

 以上を簡単にまとめると、シンプルなことえりに対して、あの手この手でユーザーの入力をサポートしてくれるATOK、といったところだろうか。

 長年ことえりを使ってきたひいき目もあるが、変換エンジンはATOKのほうがやや変換ミスが少ないかな、というくらいの印象。ただし、ひとたび入力方法の多彩さを求めるとやはりことえりでは物足りなくなるのも確かだ。この辺、しばらくATOKを使い続けてその快適さに慣れてしまったら、ことえりに戻るのは容易ではないだろう。

 そんなユーザーの消費動向を見越してか、ATOKには30日間使える無償試用版が用意されている。今のATOKにはキー操作をことえり風に合わせる設定もあるので、ことえりで覚えたそのままの使い方でATOKに移行できる。筆者が試した限り「・」と「/」の入力が逆なこと以外は、ほぼことえりと同等の感覚で利用できた。

最初の起動時に、ことえり風の操作設定を選べる(画面=左/中央)。最初の画面で指定しなくても、入力メニューから「キー・ローマ字カスタマイザ」を選べばほかの日本語入力プログラム風に変更可能だ(画面=右)

 一方、日本語入力のために有料ソフトを購入するくらいなら、多少ストレスを感じても純正ソフトでガマンしよう、と考える人もいるかもしれない。ジャストシステムはその点も考慮していて、2009年から月額300円という「ATOK定額制サービス」をMac版でも始めた。辞書コンテンツは付属しないものの、1日わずか10円程度で強力な日本語入力環境が手に入るというのは革命的なことだ。いつでも止められる、という選択肢を用意した点に、日本語入力に対して絶対の自信を持っているジャストシステムの自負が見える。

 逆に日本語入力環境と一緒に辞書コンテンツを手に入れたいという人は、プレミアムエディションの購入をお勧めしたい。「乗換案内 駅名変換辞書 for ATOK」、「明鏡国語辞典・ジーニアス英和/和英辞典 /R.3 for ATOK」、「会社四季報 企業名変換辞書 for ATOK」、「ロングマン英英/英和辞典 for ATOK」という4本の辞書が付いてきて、ダウンロード版なら1万500円、パッケージ版なら1万4490円で購入できる。

 ことえりに不満を感じていて、少しでも日本語入力環境を快適にしたいという人は、ATOK 2010 for Macの試用版をインストールしてみよう。きっと違う世界が見えてくるはずだ。

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