パナソニックは、9月28日にLet'snoteの新シリーズ「Let'snote J9 CF-J9」を発表した。出荷開始は店頭向けモデルが10月15日から、Web販売限定のマイレッツ倶楽部モデルが10月28日からの予定だ。なお、Let'snote J9の登場にあわせて、Let'snote Rシリーズは終息する。
Let'snote J9のラインアップは、店頭向けにスタンダードモデルとハイパフォーマンスモデルの2機種。それぞれに、Microsoft Office Home and Business 2010の「なしモデル」と「インストールモデル」が用意される。また、Web販売限定のマイレッツ倶楽部では、スペックを強化したハイパフォーマンスモデルとプレミアムエディションが選べる。実売予想価格は、店頭向けスタンダードモデルのOfficeなしが12万円前後、Officeインストールモデルが14万5000円前後。店頭向けハイパフォーマンスモデルのOfficeなしが18万円前後、Officeインストールモデルが20万5000円前後となる。
従来のLet'snoteシリーズは、ビジネス利用を意識した「プロフェッショナルモバイル」ユーザーを重視していたが、Let'snote J9では、Let'snoteユーザーの裾野を広げるためにプライベート利用のユーザーも意識している。そのために、着せ替え可能な“専用ジャケット”が標準で付属した。
専用ジャケットの外観は、デザイナーの廣田尚子氏が手がけたもので「愛着がわく上質な素材感とラインの美しさにこだわった」という。4パターンのデザインバリエーションが用意されているが、店頭向けのスタンダードモデルには「シフォンホワイト」、ハイパフォーマンスモデルには「パンサーブラック」がそれぞれ標準で付属する。シフォンホワイトとパンサーブラックはマイレッツ倶楽部モデルでも選べるが、「カーディナルレッド」と「イーグルブラウン」はマイレッツ倶楽部モデルプレミアムエディション限定。
専用ジャケットは、底面のフックとボルト、液晶ディスプレイ両脇の“ジャケットリンク構造”で簡単に取り外しができる。また、底面にはダンパー機能をもった“足”が用意されるほか、天面側には補強材が組み込まれているので、ジャケットを装着した状態で耐100キロf加圧振動試験と76センチからの動作落下試験をクリアする堅牢性能が実現する(ジャケット未装着時は、30センチからの非動作落下試験をクリア。また、耐加圧振動も100キロfを下回るという)。
本体サイズは、ジャケット装着時で259(幅)×185(奥行き)×39〜48(厚さ)ミリ、ジャケット未装着状態で251(幅)×185(奥行き)×27.3〜35.1(厚さ)ミリとなる。なお、スタンダードモデルとハイパフォーマンスモデルでは搭載するバッテリーが異なるため、重さも違ってくる。7.2ボルト、公称容量6.2アンペアアワーのバッテリーパック(S)を搭載するスタンダードモデルの重さは、ジャケット装着時で約1.185キロ、ジャケット未装着時で約0.97キロ。7.2ボルト、公称容量9.3アンペアアワーのバッテリーパック(L)を搭載するハイパフォーマンスモデルの重さは、ジャケット装着時で約1.205キロ、ジャケット未装着時で約0.99キロになる。
CPUには、コンパクトモバイルのLet'snoteとして初めてとなるTDP35ワットモデルを採用、スタンダードモデルではCore i3-370M(2.4GHz)を、ハイパフォーマンスモデルではCore i5-460M(2.53GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大2.8GHz)と、それぞれTDP18ワットタイプのCPUを超える高クロックモデルを搭載する。ともにHyper-Threading Technologyに対応したデュアルコアモデルで、4スレッドの同時処理が可能だ。パナソニックの資料では、PCMark05の測定結果において、Core i7-640UM(1.2GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大2.26GHz)を搭載したLet'snote R9の2010年夏モデルと比べて、スタンダードモデルで1.2倍、ハイパフォーマンスモデルで1.8倍となると説明している。
Let'snote R9とほぼ同じサイズのボディにTDP35ワットのCPUを搭載できた理由について、パナソニックの開発スタッフはメイン基板の改良を挙げている。基板面積をLet'snote R9から76%に減らすとともに、立体配置を含むレイアウトの見直しで風の通り道を最適化し、部材の実装も狭いピッチで行ったという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.