“グラスレス”で3D立体視が手軽に楽しめる――「FMV ESPRIMO FH99/CM」を試すもうメガネには頼らない(2/4 ページ)

» 2011年04月26日 10時15分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

さまざまな3D立体視機能と充実したテレビ機能

 3D立体視の機能は豊富だ。3D立体視に対応した動画コンテンツの視聴は、プリインストールされている「Fujitsu PowerDVD9 3D Player」で行なう。Blu-ray 3Dの再生に対応しているのはもちろん、製品にはBlu-ray 3Dタイトルの「Disney's クリスマス・キャロル」(富士通専用仕様)も付属しているため、購入後すぐに良質な3Dコンテンツが体験できるのはうれしい。

 また、通常の2DのDVD-Videoタイトルや動画をリアルタイムに3D変換する機能も備えている(Blu-ray Discの2D→3D変換は非対応)。リアルタイム3D変換は、もともと3D立体視用に作られたコンテンツほどの立体感は得られず、動きが速い場面など、うまく3D変換できないシーンもあるが、手元の映像コンテンツを手軽に3D立体視できるのは楽しい。

 液晶フレーム上部に内蔵した3Dカメラを利用して、2D/3Dの静止画および動画の撮影、画面上での飾り付け、動画サイトへのアップロードなどができるソフト「3Dカメラビューアー」も備えている。見るだけでなく、自分で3Dコンテンツを作って楽しめるのは面白い。また、2Dの写真を3D化して見ることができるソフト「TriDef 3D Media Player」も付属する。おまけに、パナソニックのデジタルビデオカメラ「HDC-TM750」と「HDC-TM650」に3Dコンバージョンレンズを装着して撮影した3D動画の立体視にも対応している。

 テレビの視聴/録画機能は、地上/BS/110度CSと3波デジタル放送のダブル録画に対応したテレビチューナーを内蔵している。FMV独自のLSI「DixelHD エンジン2」を搭載しており、MPEG-2 TSのほか、3種類/最大10倍のAVC(MPEG-4 AVC/H.264)録画に対応しており、2番組同時のAVC録画も可能だ。本製品は2TバイトのHDDを内蔵しているため、最大で約1789時間の番組が録画できる。

 テレビ視聴/録画ソフトはピクセラの「DigitalTVbox」を利用しており、BS11などで放送している3D番組の立体視視聴や録画、再生時の立体視が可能だ。インタフェースがリモコンに最適化されているため、マウスでの操作は慣れないうちはもどかしい印象があるが、リモコンでは快適に操作できる。

 このほか、YouTubeに公開された3Dコンテンツの視聴が行えるほか、富士通はいろいろな3D映像や画像が楽しめるWebサイト「FMV 3D Park」も用意している。

3D映像の観賞用には「Fujitsu PowerDVD9 3D Player」がプリインストールされており、Blu-ray 3Dのほか、DVDなどの2D動画も3D化して見られる(画面=左)。液晶フレーム上部には2つの130万画素カメラを組み合わせた3Dカメラを内蔵(写真=中央)。3D静止画/動画を撮影し、画面上で飾り付けなども楽しめる「3Dカメラビューアー」(画面=右)

テレビ視聴/録画ソフトの「DigitalTVbox」は、画質モードとしてMPEG-2 TSのほか、3種類のAVC録画に対応している(画面=左)。いろいろな3D映像や画像が楽しめる富士通のWebサイト「FMV 3D Park」は、グラスレス3D対応コンテンツが少ない点は少々残念だ(画面=左)

精度の高いスタンドが支えるL字型フォルムのボディ

画面下のスピーカー部に角度を付けた「L字型」のフォルムを採用する

 ボディは従来のFMV ESPRIMO FHシリーズと同等で、スピーカー部に角度を付けることで大きめのスピーカーを内蔵しながらも全体をすっきりと見せる「L字型」フォルムが特徴だ。具体的な本体サイズは568(幅)×222(奥行き)×438(高さ)ミリだ。これはスタンド部も含めたサイズだが、本体自体は60ミリ程度(スピーカー部約70ミリ)となかなかスリムにまとまっている。重量は約13.4キロだ。

 ボディカラーは「エスプレッソブラック」と呼ばれるブラックで、マットなブラックのベースボディに光沢ブラックのパネルを組み合わせている。大胆なフォルムとブラックの相性はよく、リビングにも違和感なくマッチするさりげない高級感がある。白色LED表示のタッチセンサーで統一した前面の操作ボタン、スタンド部の金属製円形フットプレートのスピン加工など、細部も質感高く仕上げられている。なお、電源ユニットは本体に内蔵しておらず、付属のACアダプタ(120ワット)で駆動する。

 スタンド部の作りのよさもポイントだ。上30度のチルト、左右各80度のスイベル(回転)が行える。見る位置や姿勢に合わせて画面の角度を調整でき、側面の端子類などをのぞき込まなくてもアクセスしやすいのはありがたい。チルトやスイベルの動作も安っぽい音を立てることなく静かに動き、思い通りの位置にきっちりと止めることができる精度の高さがうれしい。

スタンドはチルトとスイベルの調整が行える(写真=左)。画面下には白色LED表示のタッチセンサー式ボタンを配置し、スタンドの台座部にはスピン加工を施すなど、ボディの質感にもこだわっている(写真=中央)。電源ユニットは内蔵しておらず、大きめのACアダプタを利用する(写真=右)

 付属のキーボードとマウスはともにワイヤレス接続で、使わないときは好きな場所に保管でき、必要なときだけ取り出し、ケーブルの接続なしに利用できる。また、テレビ機能に対応したリモコンも付属しており、離れたところからでも簡単にテレビの視聴や録画予約などが行なえる。

ワイヤレスのテンキー付きコンパクトキーボードと、チルトホイールに対応したレーザーマウスが付属(写真=左)。Windows Media Centerやテレビ機能の操作に役立つ赤外線リモコンもセットになっている(写真=右)


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