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» 2011年04月26日 10時15分 公開

もうメガネには頼らない:“グラスレス”で3D立体視が手軽に楽しめる――「FMV ESPRIMO FH99/CM」を試す (3/4)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

モバイル向けSandy Bridgeシステムを採用

 基本システムには、第2世代のCore i7を中心としたインテル最新のモバイル向けプラットフォームを採用している。

 CPUにはCore i7-2630QMを搭載する。コアを4つ搭載するクアッドコアCPUであり、Hyper-Threadingに対応しているため、最大8スレッドの同時実行が可能だ。動作クロックは2.0GHzだが、Turbo Boost 2.0により、最高2.9GHzまでクロックが向上する。

 Core i7-2630QMは、DirectX 10.1に対応したグラフィックスコアのIntel HD Graphics 3000を統合しており、これも利用する。第1世代のCore iシリーズが内蔵するIntel HD Graphicsに比べて3D描画性能が向上したほか、MPEG-2、VC-1、MPEG-4 AVC/H.264のハードウェアデコードに加えて、MPEG-2とMPEG-4 AVC/H.264のハードウェアエンコードにも対応する高度なメディア処理機能のIntel Quick Sync Videoを搭載している。対応ソフトを利用することで、HD動画を快適に視聴できるだけでなく、動画変換などの作業も高速に行なえる。

CPU-Zの情報表示画面(画面=左/中央)。CPUにはクアッドコアのCore i7-2630QM(2.0GHz)を搭載する。Turbo Boost 2.0に対応しており、高負荷時には最大2.9GHzまで動作クロックが上昇する。低負荷時には最低800MHzまで動作クロックを引き下げるとともに、駆動電圧も下げることで電力を節約する。GPU-Zの情報表示画面(画面=右)。グラフィックス機能は、Core i7-2630QM内蔵のIntel HD Graphics 3000を利用している

背面の小さなカバーを外すと、2基のSO-DIMMスロットにアクセスできる

 メモリは、PC3-10600 SO-DIMMに対応しており、標準で4Gバイト(2Gバイト×2)を搭載しており、最大容量は8Gバイト(4Gバイト×2)となっている。メモリスロットは背面の小さなカバーから簡単にアクセスすることが可能だが、メモリ増設の際には標準の2GバイトSO-DIMMと交換で4GバイトSO-DIMMを装着する必要がある。

 データストレージは3.5インチHDD(5400rpm)を採用しており、容量は2Tバイトと大容量だ。しかし、標準でパーティションが分けられており、Cドライブの容量は50Gバイト程度しか確保されていない。今後のアップデートも含め、Windows 7を利用し続けるには余裕があまりなく、このパーティション分けのバランスは一考の余地があるだろう。

 光学ドライブは、Blu-ray 3Dや録画したデジタル放送のハイビジョンでのメディア書き出しに対応するため、Blu-ray Disc(BD-RE)ドライブを搭載している。富士通のノートPC「FMV LIFEBOOK AH」シリーズの春モデルは一部機種でBDXL対応のBlu-ray Discドライブを採用しているが、FH99/CMはこれに対応していない。

 低消費電力で発熱の低いモバイル向けの部品を採用することで、高性能なシステムを省スペースボディに収めるという手段は、従来のFMV ESPRIMO FHシリーズを含めて液晶一体型PCではよく使われているが、FH99/CMは第2世代Core iのシステムを採用したことで、性能がグンと向上している。CPU内蔵グラフィックスを搭載しているため、3D描画性能は優秀とはいえないまでも、液晶一体型PCとしてはかなり高性能な部類だ。

 OSは64ビット版のWindows 7 Home Premiumがプリインストールされており、オフィススイートはMicrosoft Office Home and Business 2010を備える。

FH99/CMのデバイスマネージャ画面

豊富な端子類を装備、ナノイー発生器も用意

 右側面の光学ドライブの下にはUSB 2.0が1基あり、左側面にはメモリカードスロット(SDXCメモリーカード/メモリースティックPROなどに対応)、2基のUSB 3.0ポート、B-CASカードスロットが用意されている。

 そのほかの端子類は背面にあり、3基のUSB 2.0ポートのほか、有線LAN、ヘッドフォン、マイク、アンテナ入力、HDMI入力端子などが用意されている。通信機能は1000BASE-Tの有線LANに加えて、IEEE802.11b/g/nの無線LAN機能も備える(Bluetoothは非搭載)。前述の通り、液晶フレームの上部には3D撮影に対応した130万画素×2のWebカメラも内蔵する。このカメラを人感センサーとして使用し、ユーザーの離席状況に応じて画面を自動的にオン/オフすることも可能だ。

 USB 3.0やSDメモリーカードの最新規格SDXCに対応するなど、インタフェース類は低価格な液晶一体型PCとは一線を画す先進的な内容といえる。また、HDMI入力端子を装備するため、家庭用ゲーム機やほかのPC、デジタルビデオカメラなどの映像機器から入力した映像/音声などを出力できるのも見逃せない(ただし、3D立体視の映像入力には非対応)。映像入力の切り替えは、画面下の操作ボタンでワンタッチで行える。

左側面にメモリカードスロット、2基のUSB 3.0、B-CASカードスロットを用意(写真=左)。右側面に光学ドライブとUSB 2.0を配置している(写真=中央)。そのほかのインタフェース類は背面に搭載する(写真=右)

 画面の下には出力6ワット+6ワットのステレオスピーカーを内蔵している。前述の通り、奥側に向かって傾斜を付けたL字型フォルムの採用によって、正面からの見た目以上に面積が大きくとられており、音質も良好だ。

 ステレオスピーカーでも立体感のあるサウンドを再現するバーチャルサラウンド技術の「DTS Surround Sensation UltraPC」に対応しており、標準で機能が有効になっている。これにより、音の広がり感や奥行き感の表現力が増した臨場感あるサウンドでエンターテインメントコンテンツを楽しめる。

 なお、本体の背面上部には従来機同様、「ナノイー」発生ユニットも搭載している。ナノイーの発生は、プリインストールソフトの「ナノイーユーティリティ」によって行い、オン/オフおよびオフタイマー機能が利用できる。設定は起動後およびスリープからの復帰後に自動的に適用される。「オン」にしておけば毎回起動後/スリープ復帰後に自動的にナノイー発生が行なわれ、指定時間後に終了する仕組みだ。

バーチャルサラウンド技術「DTS Surround Sensation UltraPC」に対応しており、コントロールパネルからアクセスできる「Realtek HDオーディオマネージャ」から効果のオン/オフや、声の明瞭(めいりょう)化、低音強調の度合いなどを調整できる(画面=左)。従来機と同様、ナノイー発生ユニットを背面の上部に内蔵している(写真=中央)。ナノイー発生ユニットの設定を行う「ナノイーユーティリティ」(画面=右)


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