Windows 8がタイルUIを採用する意図、そして“面倒な制約”とは──ここまで判明、「Windows 8」詳報COMPUTEX TAIPEI 2011(1/4 ページ)

» 2011年06月03日 19時39分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

より詳細な「Windows 8」を公開 タッチ操作向けに刷新されたWindows 8の新UI

photo Windows 8についての説明会なのだが、あくまで「開発コード名」だと前置きした点に少し注意したい。今後、別の名称になる可能性もある

 先の速報(「Microsoftが本気だ! Windows 8のユーザーインタフェースを公開」)でも紹介したように、米Microsoftは本国でWindows 8のユーザーインタフェース(UI)が初めて公開されたのに合わせ、台湾で開催されているCOMPUTEX TAIPEI 2011と併設する形でパートナー向けの新OSプレビューイベント「Microsoft Partner Preview COMPUTEX 2011」を開催した。

 速報では写真中心のリポートでお伝えしたが、本記事ではより詳細なWindows 8情報を紹介していこう。



 Windows 8では、タブレットデバイスを意識して操作体系に大幅な変更が加えられている。

 従来のWindowsはマウスやペン、あるいはキーボードショートカットによる細かい操作を基本としていたため、「指でタッチ操作」するいわば大ざっぱな操作と相性がよいとは言えなかった。これまで、2011 International CESでARM SoC(System on Chip)上で動作するWindows(関連記事:「ARM対応ですべてのデバイスにWindowsを──Microsoft基調講演」)を、MIX11ではWindows 8の中心となるInternet Explorer 10(IE10)のデモストレーションを公開(関連記事:「IE9を超えてパワフル!──「Internet Explorer 10」の本気を動画で見る」)したが、UIに関する情報公開はまだだった。

 今回行われたパートナー向けイベントでのポイントは、Windows 8のUIプレビューをはじめて一般公開したこと、そして“Windows on ARM”を実現するうえで重要なパートナー情報が発表されたことの2点にある。まずはWindows 8のUIについてじっくりと紹介し、残りの後半でパートナー戦略やアプリケーションの実行環境、今後の課題について考察していく。


photophotophoto 米MicrosoftでWindowsプランニング ハードウェア&エコシステム担当コーポレートバイスプレジデントのマイク・アンギウロ氏。同社CEOのスティーブ・バルマー氏のキーノートスピーチでもたびたび登壇し、Windows 8のプレビューを行っている人物だ(写真=左)。Windows 8のリファレンスボード(おそらくx86ベース)の動作画面。これは携帯電話やスマートフォンなどでいう待機状態の画面で、ディスプレイをタッチするとロックが解除されホーム画面が出現する(写真=中央、右)

 Windows 8について説明を行うのは、2011 International CESで行われた米Microsoftのスティーブ・バルマーCEOのキーノートセッションでWindows on ARMを紹介したWindowsプランニング ハードウェア&エコシステム担当コーポレートバイスプレジデントのマイク・アンギウロ(Michael Angiulo)氏だ。

 同氏は「Dell XPS Workstation」という名称の、ボードとディスプレイのみで構成された開発用のリファレンスモデルでデモンストレーションを行った。名称とデモの流れから察するに、x86系プロセッサを搭載したマシンだと思われる。待機状態のWindows 8はスマートフォンの待受ウィジェットのような、時刻などが表示された「ロックスクリーン」の状態であり、画面をタップすることでホーム画面が表示される。ホーム画面のUIはタイル式デザインで、ここにSNSや電子メール受信などの最新アップデート状況が逐次表示される仕組みだ。Windows Phone 7のUIに似たものである。

 アプリケーションを呼び出す方法は2種類あり、まず画面上に表示されているタイルをタップして該当アプリケーションを起動する方法、もう1つがスタートボタンなどのシステムメニューからアプリケーションを選択する方法だ。例えば、画面の天気情報が表示されたタイルをタップすると、天気アプリケーションが起動する。一週間分の天気情報が表示される後方には、雲がアニメーションで動作している。

photophotophotophoto これがWindows 8のホーム画面だ。タップした状態で画面全体をなぞるように左右に動かすと、「Tile」と呼ぶアップデート情報などが表示された一覧画面で全体を見渡せる。Tileはアプリケーションランチャーにもなっている。天気情報を表示したTileをタップすると、お天気情報アプリケーションが動作する。アンギウロ氏によれば、このアプリケーションはHTML5、CSS、JavaScriptで動作しており、Windows 8の基本的なアプリケーションはこれら標準のWeb技術で構築されている

 同氏によれば、このアプリケーションはすべてHTML5、CSS、JavaScriptで記述されており、Windows 8におけるプログラミングはすべてWebベースになると述べている。以前、バルマーCEOが「Microsoftの社運をHTML5にかける」と述べたのも記憶に新しいが、つまりWin32 APIやネイティブコードを排し、今後はWebプログラミングへとデベロッパーを誘導していく意向なのだと思われる。Webアプリケーションの動作に特化したChrome OSのようなプラットフォームの出現もあり、この点は昨今における大きなトレンドの変化の1つと言えるだろう。

photophotophoto Windows 8における最大の特徴の1つが、このシステムメニューへの移動方法だ。画面の右端から左側になぞるように指を移動させると……このようにスタートボタンを含むメニューが出現する。ここからホーム画面に戻ったり、検索や別のアプリケーションの呼び出し、システム設定が行える(写真=左、中央)。システムメニューからTwitterクライアントを呼び出すと、このような形でアプリケーションが切り替わる(写真=右)
photophotophoto Twitter、ニュースフィード、株式(Stock)アプリケーションを順に呼び出す

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