Androidタブレットの入門機として最適? 4万円で買える「ICONIA TAB A500」を試す:そろそろAndroidが気になる人へ(2/2 ページ)

» 2011年06月24日 09時00分 公開
[後藤治,ITmedia]
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豊富なプリインストールアプリで差別化

独自プラットフォームのClear.fiに対応。ホームネットワーク上のデジタルコンテンツを再生する動画/静止画/音楽プレーヤーとして利用できる

 ICONIA TAB A500の基本システムは、前述のようにデュアルコアのTegra 2(1GHz)を採用し、1Gバイトのフラッシュメモリと16GバイトのSSDを内蔵する。ストレージが16Gバイトなのはやや心もとないが、拡張インタフェースが豊富なのでそれほど困ることはないはずだ。また、自宅で利用するのであれば、エイサーの独自プラットフォームであるclear.fiによって、ホームネットワーク上にある対応機器からデジタルコンテンツを呼び出せる。clear.fi対応機器という点で環境を選びそうではあるが、すでにエイサー製品でホームネットワークを構築している人にとっては大きなメリットだ。

 前述したclear.fiのように、ICONIA TAB A500は、エイサーの独自アプリや、すぐに楽しめるプリインストールアプリを多数用意することで他社製品との差別化を図っている。「HDゲームとHD動画に最適なエンターテイメントタブレット」のうたい文句通り、アプリやHDMIケーブルなどの付属品を充実させることで、購入してすぐに楽しめるのがウリだ。

 順に見ていこう。独自アプリではまず、ACER ZONE(「ソーシャル」「マルチメディア」「ゲーム」「eReading」の4つ)が目を引く。これは簡単に言うとアプリをまとめるフォルダで、各種アプリを上記カテゴリーに振り分けることでホーム画面を整理し、目当てのアプリを探しやすくする工夫だ。ただ、試用に際してACER ZONEを利用することはほとんどなかった(それこそ最初に覗いたくらい)。極端にアプリが増えれば有用なのかもしれないが、カテゴリーが固定ということもあって、複数のデスクトップで振り分けてしまうほうが手っ取り早いと感じた。

 ほかには、同社のノートPCやスマートフォンに搭載されている「Socialjogger」もユニークなアプリだ。各種SNSサービスを1画面3ペイン構成でまとめたノートPC版とは異なり、Android 3.0用のSocialjoggerは、TwitterとFacebookを個別に表示するUIになっている。右手側にあるサークルがジョグダイヤルのように機能してタイムラインを閲覧できるため、常に本体を両手でホールドした状態で操作できるのは便利だ。ただ、せっかくならタブレットの広い画面を生かして、TwitterとFacebookの同時表示に対応してほしかった。

出荷状態のホーム画面。動画、写真、音楽再生プレーヤーでもあるMedia2Uのウィジットが置かれ、画面下部にはACER ZONEのアイコンと、Clear.fiおよびAndroid Marketが並ぶ(画面=左)。タブレット向けのSocialjoggerは、複数のSNSを同時に閲覧できない。スマートフォン向けに提供されているものと同じUIだ(画面=右)

 一方ゲームでは、レースゲームの「Need for Speed Shift」と「レッツ!ゴルフ」、ハック&スラッシュ系の「ヒーローオブスパルタ トライアル版」がプリインストールされている(レッツ!ゴルフとヒーローオブスパルタ トライアル版は初回起動時にインターネット接続が必要。また、後者はチュートリアルを兼ねた導入部しかプレイできない)。さらに、Android Marketだけでなく、NVIDIA TegraZone GamesやGameloft Storeから、さまざまなゲームをダウンロードしてすぐに楽しめる。初めてのAndroidタブレットで何をすればいいか分からない、といった人でも、とりあえずゲームから操作に慣れることはできる。

左から「Need for Speed Shift」、「レッツ!ゴルフ」、「ヒーローオブスパルタ トライアル版」のプレイ画面。ゲームはICONIA TAB A500の性能を実感できる格好のアプリだ。HDゲームも“ぬるぬる”動く

もちろん、Web閲覧や地図の経路検索、メールチェック、Youtubeやニコニコ動画のような動画共有サービスもストレスなく利用できる

オフィス系ファイル(Word/PowerPoint/Xls/PDF)のビューワー(画面=左)や電子書籍リーダー(画面=中央)、写真閲覧用の独自アプリ「Photo Browser 3D」(画面=右)がプリインストールされている。ちなみに、“3D”というのはアルバムに見立てたUIのことを指しており、3D立体視に対応したビューワーではない

ICONIA Media2U

 サービスとの連携も差別化のポイントだ。ICONIA TAB A500に搭載される「ICONIA Media2U」は、ミルモのサービスを利用している。評価した段階ではまだサービスが本格運用されておらず、無料のトレーラーやビデオクリップなどを視聴できるだけだったが、すでに「APPLESEED XIII」(全13話)の無料配信も決定しており、今後が楽しみではある(コミックコンテンツなども追加してほしい)。なお、他社のサービスを利用していることからも分かるように、同社が推進する「alive」(独自のコンテンツ配信プラットフォーム)は、まだ一部地域での試験運用にとどまっており、日本国内での展開は当分先になりそうだ。

 最後にベンチマークアプリの「Quadrant Professional Edition」を試した。比較対象としてOptimus Pad(L-06C)、MOTOROLA XOOM(TBi11M)、Eee Pad Transformer(TF101)の結果も掲載している。ただ、算出されるスコアがかなり不安定だったので(特にCPUのスコアはばらつきが大きい)参考程度に見てほしい。複数回計測した平均値の結果は、ICONIA TAB A500が最も良好なスコアになった。

Quadrant Professional Editionの結果を比較。左が総合スコア、右が個別のスコアだ。グラフで見るとICONIA TAB A500が飛び抜けているように見えるが、これはQuadrantで算出されるスコアがかなり不安定なことも要因になっている。数字の差が体感として現れることはまずないだろう

 一方、携帯デバイスとして気になるバッテリー駆動時間は、無線LANをオンにした状態でHDビデオの連続再生を行っても、2時間経過した段階でバッテリー残量は残り76%だった。新幹線や飛行機などの長時間に渡る移動で、ヒマつぶしに映画を数本見ても、十分のバッテリーライフを持っている。外出先での情報収集やメールのチェックといった使い方であれば、ほぼ一日問題なく利用できるはずだ。なお、動画再生などでシステムに負荷をかけた状態が続いてもボディが極端に熱くなることはなかった。

 以上、ICONIA TAB A500を見てきた。コンテンツ供給サービスとの連動については、今後の展開に期待と不安が入り交じるものの、ハードウェアとしての性能は十分で、何より手ごろな価格で手に入るのがうれしい。Android 3.0を搭載したタブレット端末としては非常によくまとまっていると感じた。Androidタブレットの購入を検討しているのなら、入門機として是非目を向けて欲しい1台だ。

専用ケースも使ってみた

専用ソフトレザーケース「IS-PULC-ITA5」。価格は6195円

 今回ICONIA TAB A500を試用するにあたって、アイ・オー・データ機器が発売予定の専用ケース「IS-PULC-ITA5」シリーズを利用したのでこちらも紹介しよう。

 IS-PULC-ITA5は、ICONIA TAB A500のために作られたソフトレザーケースで、本体をケースに装着したまま利用できる設計になっている。専用ケースだけあって、各種ボタンや2つの内蔵カメラ、スピーカーに至るまで、操作系のじゃまをしないよう各部にスリットが配置されている。液晶カバー部分には磁石が埋め込んであり、パタッという心地よい音とともに閉まるのも好印象。カバーを背面側に回せばスタンドとしても利用できる。ケースは柔らかいが、ある程度の厚さがあるので本体をしっかりと保護してくれる。

 なお、色のバリエーションは、シングルカラーの6色に加えて、初回限定のツートーンカラーも用意されている。シングルカラーよりもカッコイイので、ケースも同時に購入するならこちらがおすすめ。



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