エプソンが「カラリオ」プリンタ11年秋冬モデルを発表――カラバリ、操作性向上、モバイル/クラウド連携に注力新色は“赤”、メールプリントやAirPrintにも対応(1/2 ページ)

» 2011年08月31日 12時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]
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 セイコーエプソンは8月31日、個人向けインクジェットプリンタの新製品10機種14モデルを発表した。「カラリオ」シリーズのA4複合機が7機種(カラバリ含めて計9モデル)、「カラリオミー」シリーズの小型はがき/フォト機が2機種(カラバリ含めて計4モデル)、「プロセレクション」シリーズのA3ノビ対応単機能機が1機種といった内訳だ。

 いずれも価格はオープンで、2011年9月15日より順次発売する。ドライバの対応OSはWindows XP/Vista/7(一部機種は2000も対応)、Mac OS X 10.4.11以降。

A4複合機はカラバリ含めて9モデルを用意

 カラリオシリーズのA4複合機は、染料6色インク採用の「EP-904F」「EP-904A」「EP-804A/AW/AR」「EP-774A」「EP-704A」、顔料4色インク採用の「PX-434A」「PX-404A」をラインアップ。発売日は染料6色インク機が9月15日(EP-704Aのみ9月8日)、顔料4色インク機が11月中旬の予定だ。

売れ筋モデルは3色展開。ブラックの「EP-804A」(写真=左)、ホワイトの「EP-804AW」(写真=中央)に加えて、レッドの「EP-804AR」(写真=右)を用意した

・6色染料インク機の上位機種は使い勝手とカラバリを強化

 上位機種のEP-904F、EP-904A、EP-804A/AW/ARは、操作性を向上させる「先読みガイド」に対応。メモリカードの装着や原稿カバーの展開、ADFへの原稿セット(EP-904F、EP-904Aのみ)といった動作に応じて、自動的に液晶モニタのメニューが必要な項目だけに絞られて表示され、迷わずに操作しやすくなった。

 また、印刷前に用紙幅を自動判別して、誤ったサイズの用紙がセットされていた場合はアラートを表示、白紙のまま排紙することでインクと紙を無駄にしない機能や、コピー/スキャン後に原稿カバーを閉じたままにすると1分後に通知する機能が加わった。これらの機能は「うっかり防止アラート」と呼ばれる。そのほか、一定時間操作がない場合、自動で電源がオフになる機能も持つ(2/4/8/12時間に設定可能)。

 操作パネルは、LED付きタッチセンサー式ボタンによる「カンタンLEDナビ」を2010年モデルから継承しつつ、グラフィカルなアイコンやグリーンに光るLEDボタン、無段階で任意のチルト角度に調整できる「フリーストップパネルチルト」を採用した。

 無線LANのセットアップも簡略化され、Windows Vista/7環境ではAOSS/WSPといった簡単無線セットアップ機能を使わなくても、無線のみで無線LAN接続が行える。

 主力のEP-804A/AW/ARは、従来機からのブラック(EP-804A)とホワイト(EP-804AW)に加えて、新色のレッド(EP-804AR)を追加。背面に突起が少なく、L字型コネクタの電源ケーブルを採用することで、壁面に近づけての設置を可能とした。EP-904F、EP-904A、EP-804Aは、天面に青みを加えた黒のメタリック樹脂を使用し、質感の向上を図っている。

・6色染料インク機の上位機種は各種モバイル/クラウドプリントに対応

 これら上位機種はモバイル/クラウドプリント機能を強化しているのも特徴だ。無償のiOS/Android用アプリ「Epson iPrint」(提供中)を導入すれば、スマートフォンやタブレット端末からワイヤレスで写真、文書、Webページ、オンラインサービス(Evernote、Google Docs、Dropbox、Box.net)からの印刷に加えて、スキャンデータの印刷、保存、共有が行える。

 また、プリンタ自体に固有のEメールアドレスを用意し、写真や文書が添付されたメールを送信するだけで、ワイヤレスプリントが可能な「メールプリント」(2011年秋にサービス開始予定)も提供する。メールプリントならば、アプリやドライバの導入が不要で、PCやEpson iPrint非対応のケータイなどからも離れた場所からワイヤレスプリントが行える。

 さらに、iOS標準のワイヤレスプリント機能「AirPrint」(2011年8月31日にサービス開始予定)やGoogleのクラウド印刷サービス「Google Cloud Print」(2011年秋にサービス開始予定)もサポートする。

・6色染料インク機のラインアップ

 ハイエンド機のEP-904Fは、タッチパネル対応の3.5型液晶モニタ、FAX、ADF、自動両面印刷ユニットを標準搭載し、予想実売価格は4万円台半ば。EP-904AはEP-904FからFAXを省いたモデルで、予想実売価格は4万円前後となる。

「EP-904F」(写真=左)、「EP-904A」(写真=右)。ボディデザインは共通だ

 EP-804A/AW/ARは、タッチパネルなしの2.5型液晶モニタを採用し、FAX/ADFを省いたフラットな天面に仕上げている。自動両面印刷ユニットはオプションだ。予想実売価格は3色とも3万円前後。

 下位のEP-774Aは、先読みガイドやうっかり防止アラート、モバイル/クラウドプリントといった機能に対応せず、無線LANと自動両面印刷ユニットはオプションとなる。液晶モニタのサイズは2.5型だ。予想実売価格は2万円台半ば。

 エントリー機のEP-704Aは、上位機に見られる前面2段カセットを搭載せず、給紙は後部トレイのみとなる。また、プリントヘッドのノズル数が少なく、印刷速度でも差が付けられている。液晶モニタのサイズは2.5型。予想実売価格は1万円台後半だ。

「EP-774A」(写真=左)、「EP-704A」(写真=右)

・4色顔料インク機のラインアップ

 4色顔料インク機のPX-434AとPX-404Aは、ホワイトのボディカラーと1.44型液晶モニタを採用。新開発のエンジンを搭載し、メインボードや電源ユニットを小型化、スキャナセンサーなど内部パーツの配置を見直すことで、従来機種(PX-403A)に比べて35%の小型化を達成した。本体サイズは390(幅)×300(奥行き)×145(高さ)ミリ、重量は約4.1キロだ。

 PX-434Aは無線LANを搭載し、Epson iPrintにも対応。予想実売価格は1万円台後半だ。PX-404Aは無線LANやEpson iPrint対応が省かれており、プリントヘッドのノズル数や最小インク滴サイズでもPX-434Aに差がつけられている。予想実売価格は1万円前後。

「PX-434A」(写真=左)、「PX-404A」(写真=右)

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