“ナノコーティング”のアルミ薄型ノート「U36SD」を攻略するモバイルでもGPU性能と長時間駆動を求める人へ(3/3 ページ)

» 2011年09月26日 16時15分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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高いパフォーマンスと長時間のバッテリー駆動を確認

 ベンチマークテストの結果を見てみよう。基本スペックをおさらいすると、Core i7-2620M(2.7GHz/最大3.4GHz)、4Gバイトメモリ(4Gバイト×1枚)、NVIDIA GeForce GT 520M(1Gバイト)/Intel HD Graphics 3000のハイブリッドグラフィックス、750GバイトHDD(7200rpm)、64ビット版Windows 7 Home Premium(SP1)といった内容だ。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 Windows 7標準のWindowsエクスペリエンスインデックスは4.7で、グラフィックスのサブスコアが少し足を引っ張っている。その一方でゲーム用グラフィックスでは6.3と高いサブスコアが出た。これはOptimusの採用により、グラフィックスのテストがIntel HD Graphics 3000で、ゲーム用グラフィックスのテストがNVIDIA GeForce GT520Mで実行されるためだろう。

 プロセッサのサブスコアは7.1とハイレベルのスコアをマークした。Windows 7環境でストレスなく作業できるパフォーマンスを備えていることが分かる。

 各種ベンチマークテストはドライバ側の標準でNVIDIA GPUを利用するように設定されており、そのまま実行しているが、PCMark 7のみIntel HD Graphics 3000を指定した場合でのテストも行った。参考までに第2世代Core iシリーズ搭載のスタンダードなノートPCの例として、「VAIO E」(VPCEH19FJ/W)のスコアも掲載している。こちらは、Core i5-2420M(2.3GHz/最大2.9GHz)、メモリ4Gバイト、Intel HD Graphics 3000、HDD 640GバイトHDD、64ビット版Windows 7 Home Premiumというスペックだ。

 PCMark 7、PCMark Vantageともにストレージ性能にスコアが左右される傾向があるためスコア自体は目立たないが、HDD搭載モデルとしては水準的なスコアだろう。PCMark 7のGPUの違いについては、全体にIntel HD Graphics 3000指定時のほうがスコアが高くなっている。特にComputationでは差が顕著だが、これはPCMark 7にQSVを利用するテストが含まれていることが大きいと思われる。

PCMark 7のスコア(グラフ=左)、PCMark Vantage x64(1024×768)のスコア(グラフ=右)

 一方、3D描画のテストでは外部GPUの採用が生きる結果となった。3DMark Vantageのスコアは、PerformanceでVAIO E(VPCEH19FJ/W)に比べて1.5倍弱、モンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】も同様の差を付けている。ストリートファイターIVベンチマークでは2倍以上のスコアで、高画質設定にした場合でも53.21fps(ランクB)と十分プレイできる結果が出た。

3DMark Vantageのスコア(グラフ=左)、ストリートファイターIVベンチマークのスコア(グラフ=中央)。モンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】のスコア(グラフ=右)

動作音、発熱、バッテリー駆動時間もチェック

 動作音の静かさはまずまず。アイドル時は動作していることが分かる程度だが、マルチスレッドでCPUに高い負荷が連続してかかるような状況では大きな音がした。発熱に関しては、しばらく使っているとボディ左側底面を中心に熱を帯びてきて、ASUSのモバイルノートPCとしては珍しく、パームレストにもそれなりに温かさが伝わってくる。高い負荷をかけると左側面手前の排気口からも熱風が排出されてくるので、夏の気温が暑い時期だと少し気になるかもしれない。

暗騒音32デシベル/室温26度の環境で本体手前5センチに騒音計を設置し、動作音を測定した結果(グラフ=左)。PCMark 7 Lightweight Suitesを実行した直後のボディ表面温度を放射温度計で測定した結果(グラフ=右)

 バッテリー駆動時間のテストは、BBench1.01(海人氏・作)で行った。BBenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」だ。無線LANでネットに常時接続し、WebブラウザはInternet Explorer 9(32ビット)を使用した。電源プランは、ASUSオリジナルのプランではなく、Windows 7標準の「バランス」(ディスプレイ輝度40%)を利用した。

 この状態でテストしたところ、バッテリー満充電から残量5%で休止状態へ自動的に移行するまで約417分(6時間57分)動作した。公称値の9時間に比べると短いものの、常時接続環境でテストしていることを考慮すれば立派な数字だ。AC電源が確保できない場所でひと仕事するには十分な駆動時間といえる。

コストパフォーマンスが高いバランス重視のモバイルノートPC

 前述したように、光学ドライブ非搭載で約1.6キロという重量はそれ自体目立つものではないが、標準で83ワットアワーの大容量バッテリーを装備しており、公称約9時間、実測でも約7時間のバッテリー駆動時間を実現している。

 しかも通常電圧版のCore i7、NVIDIA Optimusによるスイッチャブルグラフィックスを搭載する基本性能の高さを考えると、13型クラスの液晶を搭載した薄型軽量ノートPCとしての競争力は相当に高い。

 個人的には小容量であっても(あるいは少し価格が高くなっても)、データストレージとしてSSDを採用していれば、よりインパクトのある製品になれると感じたが、実際にWindows 7搭載ノートPCの量販店向けモデルのほとんどがHDDなので、そこまで思い切れないのも仕方がないところだろうか。

 ASUSの直販サイトでの販売価格は9万9800円となっている。データストレージがHDDであることや液晶の表示解像度が1366×768ドットであることを考えても、コストパフォーマンスは十分に高い。アルミのナノコーティングによる質感の高いスリムボディも大きな魅力といえる。高性能と長時間のバッテリー駆動時間を両立したバランス型モバイルノートPCの購入を検討しているならば、選択肢に入れておきたい1台だ。

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