Web直販だけの“Core i7”Ultrabook――「dynabook R631/W1TD」は買いなのか?薄型軽量はそのままに性能アップ(4/4 ページ)

» 2011年12月21日 11時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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Core i7-2677Mの採用でパフォーマンスはどれくらい違うのか?

 評価機のスペックを改めて紹介すると、超低電圧版Core i7-2677M(1.8GHz/最大2.9GHz)、4Gバイトメモリ、128GバイトSSD、Intel HD Graphics 3000、64ビット版Windows 7 HomePremium 64(SP1)という内容だ。この構成でベンチマークテストを実施した。

 一部のテストスコアでは、参考までに超低電圧版Core i5-2467M(1.6GHz/最大2.3GHz)を備えたdynabook R631の店頭向けモデルと、Core i7-2640M(2.8GHz/3.5GHz)を搭載する「dynabook R731/W4UD」のスコアも併記した。

dynabook R631/W1TDのデバイスマネージャ画面

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは、下に掲載した画面の通りだ。プロセッサのスコアは6.9、プライマリハードディスクも6.7と優秀なスコアで、3Dゲーム用途以外であれば快適に使えるだろう。

 SSDの性能については、CrystalDiskMark 3.0.1で測定した。ほぼ公称値(リード180Mバイト/秒、ライト50Mバイト/秒)通りの値だ。ライト性能は最近のSSDとしては少し物足りなさも感じるが、それでもリードは全般に高速だし、ランダムの4KのライトもHDDよりはかなり高速であり、日常用途での使用感も上々だ。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア(画面=左)。CrystalDiskMark 3.0.1のスコア(画面=右)

 PCMark 7、PCMark Vantageともにdynabook R731/W4UDには及ばないが、CPUグレードで勝るdynabook R631の店頭向けモデルには差を付けており、Windows 7搭載のノートPCとして十分高速なスコアをマークしている。

 3Dグラフィックス系ベンチマークテストの結果は、CPU内蔵グラフィックス(Intel HD Graphics 3000)のモデルということもあり、それなりのスコアだ。ほかのIntel HD Graphics 3000搭載モバイルノートPCと同様、描画負荷の高くないカジュアルなゲームならば楽しめるだろうが、本格的な3Dゲームのプレイは難しい。

 ちなみに3Dグラフィックス系ベンチマークテストの結果は、dynabook R731/W4UDよりもよかった。どちらもCPU内蔵グラフィックスだが、もともとIntel HD Graphics 3000のスコアはかなりバラつく傾向がある。はっきりしたことは分からないが、第2世代のCore iシリーズではTurbo Boost 2.0によりCPUコアとGPUコアの両方をターボするため、それが関係していると思われる。超低電圧版でCPU性能が低いぶんだけ、GPUコアのTurbo Boost 2.0の効きがよいのかもしれない。

PCMark 7のスコア(グラフ=左)。PCMark Vantageのスコア(グラフ=右)

3DMark Vantageのスコア(グラフ=左)。MHFベンチマーク【絆】のスコア(グラフ=中央)。ストリートファイターIVベンチマークのスコア(グラフ=右)

薄型軽量ボディのバッテリー、騒音、放熱はどう仕上がっているのか?

 バッテリー駆動時間は海人氏のBBench 1.01を利用して測定した。無線LANでインターネットに常時接続し、「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」の設定で行なっている。電源プランは標準の「バランス(ディスプレイ輝度40%)」を利用した。

 この条件でのバッテリー駆動時間は4時間52分(残り5%)だった。約9時間という公称値には及ばないが、常時接続環境での実測時間なので仕方がないところ。省電力を重視した電源プランに変更し、輝度をもっと下げるなど工夫すれば、より長時間のバッテリー駆動も行えるだろう。

 静音性は優秀だ。アイドル時は静かな部屋でなければ気付かない程度で、多少の負荷ではほとんど変わらない。CPUにマルチスレッドで負荷がかかったり、3DゲームなどでGPUに負荷がかかるような処理ではさすがにファンの音が相応に大きくなるが、それでもうなるような音まではしない。

 ボディの発熱は底面が少し熱を持つ程度で、手がよく触れるパームレストには熱が伝わってこない。季節柄、テスト時の室温が低いこともあるだろうが、これだけの薄型軽量ボディにしては発熱の処理が優秀といえる。東芝はdynabook R631において、吸排気効率を高めた新設計の空冷システムを採用し、底面に吸気口とスリットを用意しているが、これが少々不格好な半面、しっかりした放熱が行えていた。

暗騒音32デシベル/室温21度の環境で本体手前5センチに騒音計を設置し、動作音を測定した結果(グラフ=左)。MHFベンチマーク【絆】を3回実行した直後のボディ表面温度を放射温度計で測定した結果(グラフ=右)

薄型軽量ボディと使い勝手のよさが魅力

 dynabook R631/W1TDの直販価格は13万4800円だ。これにMicrosoft Office Home and Businessをプリインストールしたモデルで15万4800円となっている。

 Ultrabookは薄型ボディだけでなく、価格面でのインパクトも大きい製品が多いだけに、少々割高に感じるかもしれないが、モバイルでの活用を考えると、現在国内販売されている13型クラスのUltrabookでトップの薄さと軽さは特筆できる。

 それでいて、堅牢性、静音性、放熱性の高さ、打ちやすいキーボード、充実したインタフェースも兼ね備えているのはさすがだ。

 WiMAXやキーボードバックライト、高画質Webカメラ、指紋センサー、変換アダプタなしに使える各種端子、独自ユーティリティソフトなども搭載していることを考えると、価格ぶんの差別化はできているのではないだろうか。また、国内メーカーならではのサポートの安心感も見逃せない。

 基本スペックこそ典型的なUltrabookといえるが、東芝ならではの個性を打ち出し、しっかりと競争力がある完成度の高い製品に仕上げている。こうした、いわば「高級Ultrabook」的な選択肢があってもいい。Ultrabookを含めて、薄型軽量ノートPCの購入を考えているならば、積極的に検討する価値が十分にある1台だ。

東芝ダイレクト
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