薄くなった(Let'snote比)という「SX1」を持って触って走らせた姿が変わってもLet'snoteは変わらない(2/4 ページ)

» 2012年01月25日 11時30分 公開
[長浜和也(撮影:矢野渉),ITmedia]

薄くフラットなボディでも性能と堅牢性を両立する

 薄くてフラットなボディという表現には、“従来のLet'snoteと比べて”という注釈をつけなければならないが、それでも、これまでのLet'snoteシリーズで主流だったくさび型のずんぐりとした印象と比べたら、Let'snote SX1は、明らかに薄く、そして、背面と正面でボディの厚さが極端に変わらない、フラットな形状になった。特に天板の“ボンネット”で凸部の高さが、従来モデルから大幅に低くなったことが外観の印象を大きく変えている。

Let'snote SX1の正面(写真=左)と背面(写真=右)。インタフェースの配置は従来モデルと共通するが、ボンネットを意識させない姿にLet'snoteユーザーは違和感を覚えるかもしれない

左側面にはHDMIとアナログRGB、そして、2基のUSB 3.0を備える。USB 3.0インタフェースは出力1.5アンペア出力に対応し、1基はPCオフ状態でも接続した周辺機器を充電できる(写真=左)。右側面には、有線LANとUSB 2.0、SDメモリーカードリーダを備える。前傾姿勢ながら、ほぼフラットな側面の姿も従来のLet'snoteと大きく異なる(写真=右)

 天板のボンネットは、パナソニックがLet'snoteシリーズの重要な要素として訴求する「堅牢性」を実現するために設けられた構造の1つで、工場出荷時における100キロf振動試験や76センチ落下試験に耐えるボディの実現に貢献していた。

 薄くフラットになったLet'snote SX1のボディでも従来と同じの強度を確保できるのか不安に思うところだが、パナソニックの説明では、ボンネット構造の凸部では、立ち上がりの角に沿ってパネルの厚さを増して補強し、また、キーボードとパームレストのパネルでは、従来、光学ドライブを内蔵していた部分を別パーツにすることで、構造が複雑でこれまで使えなかった金属パネルに変更するなどで、Let'snote Sシリーズ相当の堅牢性を確保できたと説明する。

 本体に内蔵するクーラーユニットも、ボディを薄くするためにLet'snote Sシリーズから変更した。そのアイデアは、Let'snote B10シリーズでTDP 45ワットクラスのCPUを搭載するために導入したものと基本的には同じで、まず、従来使っていた35ミリ径14ミリ厚のクーラーユニットのファンを、48ミリ径10ミリ厚と大きく薄いものに交換し、さらに、ファンの羽根形状も変更することで風量を7%アップさせた。さらに、クーラーユニットのヒートシンクも、従来のアルミパネルから厚みのあるアルミダイキャストに変え、その表面にフィンの作用を果たす突起を多数設けることで放熱効率を高めている。

クーラーユニットやキートップパネルなどボディを薄くするための変更が数多く施されたが、見た目にすぐ分かるのが、天板のボンネットの形状だ。凸部の高さを抑えてボディの薄型化に貢献している。天面パネルの凸部立ち上がりに沿ってパネルを厚くする“不均一厚パネル”の採用によって従来のLet'snoteに相当する強度を確保した

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