薄くなった(Let'snote比)という「SX1」を持って触って走らせた姿が変わってもLet'snoteは変わらない(3/4 ページ)

» 2012年01月25日 11時30分 公開
[長浜和也(撮影:矢野渉),ITmedia]

“SX1”でTDP 35ワットのCPUを全力駆動するとどうなるか

 Let'snote SX1が搭載するCPUは、Let'snote Sシリーズと同じく、TDP 35ワットクラスで、店頭モデルはCore i5-2540M vPro(2.6GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.3GHz、デュアルコア、3次キャッシュメモリ3Mバイト)を搭載するが、今回の評価で使うWeb直販限定のマイレッツ倶楽部モデルプレミアムエディションになると、Core i7-2640M vPro(2.8GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.5GHz、デュアルコア、3次キャッシュメモリ4Mバイト)を搭載する。ともにデュアルコアモデルだが、Core i7シリーズになると動作クロックが上がり、3次キャッシュメモリが4Mバイトに増えるというメリットがある。

 薄くなったボディでTDP 35ワットのCore i7-2640Mを全力で駆動すると、効率が上がったクーラーユニットを採用したとはいえ、ファンも全力で回転する。その音は意外と大きく、昼間のオフィスでも耳に入ってくる。図書館や静かな喫茶店、夜間の個人宅となるとだいぶ気になるレベルだ。ただ、評価した機材が出荷前の試作機ということで、2月下旬(現時点で2月25日発売予定)の出荷開始までにチューニングが進む可能性は高い。

 ボディ表面の温度は“左手側”が高くなる傾向にある。電源プランを“高パフォーマンス”に設定して、3DMark Vantageを2回走らせてから、3回目のCPU関連テストのときにキーボート、パームレストのそれぞれを実測したところ、「F」キートップで34度、「J」キートップで30度、パームレスト左(Windowsキーの下40ミリ)で36.8度、パームレスト右(右Fnキー下40ミリ)で26.6度となった。なお、左側面にある排気スリット周辺部の温度は50.2度に達している。

 Let'snote SX1のキーボードは、Let'snote Jシリーズで導入した「新リーフキーボード」を取り入れた。キートップに左右非対称の凸部を設け、左上と右下に曲線を設けている。これは、キータイピングにおいて、主に左上と右下を結ぶ動線で指が動くことを考慮して、指が不意に触れてしまうことによる誤入力を回避することを目的とした形状だ。

 Let'snote SX1のリーフキーボードでは、最上段のファンクションキーのキートップに背面側が盛り上がるカーブをわずかにつけて、縦幅が少ないファンクションキーでも打ちやすくしている。キーストロークは2ミリと、ボディの薄さを意識したノートPCとしては十分の長さを確保している。実測で確認したキーピッチは、標準サイズのキーで19ミリ、キーサイズは横18ミリの縦15ミリ。リーフキーボードで設けた凸部のサイズは横14.5ミリの縦12.5ミリになる。キーボード右寄り下から2段目には幅の狭いキーがあり、こちらの横方向サイズは、キーピッチが16.5ミリ、キートップサイズが15ミリ、突起部が13ミリだ。

 ポインティングデバイスは、従来のLet'snoteと同様のホイールパッドで、クリックボタンはホイールパッドを囲む外周の下部に2つ独立して設けている。ホイールパッドの直径は実測で約44ミリ。外周を囲むリムまで含めた直径は68.5ミリだった。

Let'snote Jシリーズで取り入れた“リーフキーボード”をLet'snote SX1でも導入した(写真=左)。ファンクションキーのキートップに傾斜を入れて打ちやすくしている(写真=右)

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