日本で本格展開を開始した「Samsung SSD830」の実力に迫る:IntelやPLEXTORのライバル機と比較(2/4 ページ)

» 2012年04月05日 18時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

データ移行ソフトやケーブルが付属するキットも

 製品パッケージ展開としては、シンプルな「ベーシックキット」のほか、デスクトップPCのストレージ換装用にデータ移行ソフトや3.5インチベイ用ブラケット、Serial ATAケーブルなどを付属した「デスクトップパソコン用キット」、ノートPC向けにデータ移行ソフトとUSB/Serial ATA変換ケーブル、9ミリ厚用スペーサーなどを付属した「ノートパソコン(ラップトップ)用キット」と、3種類のパッケージで販売される。デスクトップ用キットとノート用キットに付属するデータ移行ソフトは「Norton Ghost 15(英語版)」のフルバージョンで、日本語版もダウンロード対応となる。

 パッケージの内容は表にまとめたが、ノート用/デスクトップ用キットともに、このキットだけを買えば、ほかに細かいパーツを追加で買わずにSSDの換装からデータ移行まで行えるような内容となっている。特に、デスクトップ用キットにSerial ATAと電源ケーブルが付属する点はなかなか気が利いている。

 考えてみれば、デスクトップPCでもメーカー製PCの場合には通常、余剰のケーブルなどはなく、6Gbps転送に耐える品質でない場合もある。付属していてくれたほうがデータ交換がスムースだし、安心感が高い。逆に、自作PCユーザーや中上級者用にシンプルなベーシックキットも用意している点もありがたい。

パッケージによる付属品の違い
キット名 ベーシックキット デスクトップパソコン用キット ノートパソコン(ラップトップ)用キット
Samsung SSD830本体 ○ ○ ○
Norton Ghost 15 − ○ ○
Magician ○ ○ ○
紙マニュアル ○ ○ ○
CDマニュアル ○ ○ ○
スペーサー − − ○
ケーブル − SATA&電源 SATA→USB
3.5インチブラケット − ○ −
環境移行マニュアル ○ ○ ○

全パッケージ共通で付属するSamsung製SSD専用の環境設定ソフト「Magician」も、英語版ながら非常に便利なツールだ。簡易ベンチマーク機能や性能最適化(Trimコマンドの任意実行と思われる)のほか、豊富な機能を持つ

Magicianでは、OS設定の最適化(デフラグ、スーパーフェッチの無効化など)を一括設定できる。また、Secure Eraseやファームウェアのアップデートがここから行えるほか、起動用のUSBメモリやDVDを作る機能もある

CrystalDiskMark 3.0.1cのスコア

テスト環境
CPU Core i7-2600K(3.4GHz/最大3.8GHz)
マザーボード ASUS P8Z68V-PRO(Intel Z68 Express)
グラフィックスカード 玄人志向 GF-GTX460-E1GHD(GeForce GTX 460/1Gバイト)
メモリ UMAX Cetus DCDDR3-8GB-1600OC(PC3-12800 DIMM×2枚 ※PC3-10600で利用)
システムストレージ Crucial RealSSD C300 256Gバイト(CTFDDAC256MAG-1G1)
OS 64ビット版Windows 7 Ultimate(SP1)

 さて、SSD830の実力はどのくらいなのか、ベンチマークテストで調べていこう。テスト環境は表の通りで、Z68チップセット標準のSerial ATA 6GbpsポートにシステムSSDとテストSSDを接続して計測している。

 一部のテストでは参考までにPLEXTOR M3P(PX-256M3P)、Intel 520(SSDSC2CW240A3)のスコアも掲載した。ドライバはWindows 7標準AHCIドライバ、Intel 520のみIntel製ドライバ(10.6.2.1001)を使用している。

 まずは定番ベンチマークテスト「CrystalDiskMark 3.0.1c」の結果から見ていく。テストファイルのサイズは1000Mバイトと4000Mバイト、テストデータはデフォルトのランダムを利用。0fill(読み書きデータに0のみを利用する)でもテストした。テスト画面は基本的に1回目のスコアを掲載している。また、ランダムのテストについては2〜4回実行し、大きく上下する値が出た場合はそれを除いた平均を算出して表にまとめている。

 データパターンについてだが、SSD830やPLEXTOR M3Pにおいては、ランダムと0fillの間には差が出ていない。SF-2281を採用するIntel 520のみ、0fillでテストすることで、Sequential Writeや512K Writeのスコアが大幅にアップしている。これはデータ圧縮に対応したSandForceコントローラ搭載製品の特性で、詳細についてはIntel 520のレビューを参照していただきたい。

 今回評価するSSD830では、PLEXTOR M3P同様、データパターンによって差は見られないことが確認できれば十分だ。データすべてを0で埋めるという処理は通常利用時にはまず行うことはないため、表では省略して比較している。

 表に掲載したテストサイズ4000Mバイトのランダムのスコアを見ると、Sequential Readで513.5Mバイト/秒は公称の520Mバイト/秒にわずかにおよばないが、Sequential Writeの431.4Mバイト/秒というのは公称の400Mバイト/秒を上回っている。このSequential Read/Sequential WriteのスコアはIntel 520、PLEXTOR M3Pを上回る優秀なものだ。

 ただし、512Kとデータが少し小さくなるとほかの2台に後れをとる。また、4K QD32の書き込みでも少し見劣っている。ファイルサイズ1000Mバイトの場合もこの傾向は同じだ。

4000Mバイト/ランダムのスコア 左がSamsung SSD830(256Gバイト)、中央がPLEXTOR M3P(256Gバイト)、右がIntel 520(240Gバイト)

4000Mバイト/0fillのスコア 左がSamsung SSD830(256Gバイト)、中央がPLEXTOR M3P(256Gバイト)、右がIntel 520(240Gバイト)

1000Mバイト/ランダムのスコア 左がSamsung SSD830(256Gバイト)、中央がPLEXTOR M3P(256Gバイト)、右がIntel 520(240Gバイト)

1000Mバイト/0fillのスコア 左がSamsung SSD830(256Gバイト)、中央がPLEXTOR M3P(256Gバイト)、右がIntel 520(240Gバイト)

CrystalDiskMark 3.0.1c(ランダム/4000Mバイト/5回) 単位:Mバイト/秒
製品名 Samsung SSD830(256Gバイト) PLEXTOR M3P(256Gバイト) Intel 520(240Gバイト)
Sequential Read 513.5 492.4 467.2
Sequential Write 431.4 411.3 301.1
512K Read 337.5 379.5 391.5
512K Write 282.8 396.0 286.3
4K Read 21.49 25.09 21.61
4K Write 52.66 52.24 64.54
4K QD32 Read 227.7 229.9 207.7
4K QD32 Write 163.6 228.5 254.3

CrystalDiskMark 3.0.1c(ランダム/1000Mバイト/5回) 単位:Mバイト/秒
製品名 Samsung SSD830(256Gバイト) PLEXTOR M3P(256Gバイト) Intel 520(240Gバイト)
Sequential Read 517.1 494.8 476.5
Sequential Write 431.3 411.5 300.3
512K Read 338.9 379.5 401.5
512K Write 256.1 396.9 285.3
4K Read 21.60 24.94 26.75
4K Write 51.44 52.24 64.96
4K QD32 Read 221.7 240.7 241.9
4K QD32 Write 150.8 244.6 257.7

CrystalDiskMark 3.0.1c(ランダム/4000Mバイト/5回)のスコア比較

CrystalDiskMark 3.0.1c(ランダム/1000Mバイト/5回)のスコア比較

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