折り曲げられるディスプレイについては、閉会時の基調講演でも触れられた。同社のモバイル&インプレッシブ・エクスペリエンス・ラボのディレクターであるジョン・アポストロポロス氏は「これまでHPラボは、原子時計やインクジェットプリンタなど、さまざまな製品を開発してきた。これからもイノベーションを起こしていく」と述べ、未来のPCを実現する技術を紹介。そのうちの1つに“折り曲げられるディスプレイ”を挙げた。
「現在のディスプレイは厚くて重く、割れやすいし、平面しかない。これからのディスプレイは、プラスティックを素材にすることで、軽くて薄い、そして柔軟性があるため壊れにくく、折り曲げられるものとなるだろう。ロール状のフィルムに印刷するような工程で、低価格で大量生産できる」とアポストロポロス氏は述べ、PC部門とプリンタ部門が統合し、協力することで実現できるとアピールした。
未来のPCを実現する技術として、アポストロポロス氏はこのほかに“未来のストレージ”とうたう、低消費電力で低コストなデータ保存用の電子回路技術「Memristor」(メモリストア)や、常時クラウドと接続している個人用デジタルデバイスを挙げた。消費電力を抑えることで搭載するバッテリーを小さくし、クラウドと常時接続することで内蔵ストレージを小さくするという2つの方向性でデバイスの軽量化を目指す。
プレゼンテーションでアポストロポロス氏は、未来のデジタルデバイスを利用して、生徒が学習するイメージを紹介した。生徒が使う端末は紙のように薄く、透明にもなるので、拡張現実(AR)との相性もよい。映像内では、自らが設計した橋の強度を確かめるため、端末を現実世界の川にかざし、ARを用いて橋の耐久テストを行う様子が示された。
上海に住む生徒が、ニューヨークの教師から受け取った課題を学習する様子
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「GPSなど各種センサーを搭載しているので、現実の地形と組み合わせてシミュレーションできる。これからは現実世界とデジタル世界の融合も進んでいくことになるだろう」とアポストロポロス氏はアピールした。
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